少しの形の違いで▲6五角と打つ


上図は、後手△3三角戦法から先手が角交換をして▲6八玉に△2二飛とした局面。ソフトの評価値+278で互角。

先手の角交換から後手が角交換振り飛車を選択した展開ですが、この局面の形勢がすでに先手に傾き始めているのが少し意外でした。

ここから先手はじっくりした駒組みにするか、もしくは▲6五角と打って力戦型にするかの選択があります。

本局はじっくりした駒組みを目指しました。

実戦は▲7八玉△4二銀▲8八銀で、ソフトの評価値+28で互角。

この展開は先手は▲7八玉~▲8八銀として矢倉に組むか、銀冠を目指すかという形です。

そのときの気分もありますが、自分は矢倉に組むことが多いです。

ここまでの評価値を見ると先手は250位下がってしまいました。

部分的には普通の手の組み合わせですが、ソフトの感覚では全く評価していないようです。

持久戦模様になればよくあるような駒組みに合流することはあっても、これは先手の手の流れとしてチャンスを活かしていないということのようです。

序盤の数手の駒組みでもチャンスがあればそれを活かして、少しでも有利に進めたいです。

何気ないところでも相手の駒組みに意識をおいて指し手を選ぶことが必要なようです。

▲7八玉では▲6五角がありました。ソフトの評価値+267で互角。

この手は▲6五角と打って▲4三角成と▲8三角成の両方の狙いです。

▲6五角と打つ形では後手の駒組みが△3三銀型の方が多いのですが、本局は△3三桂型になっています。

△3三銀型と△3三桂型の違いですが、△3三桂型は3三の地点が浮き駒になっていますが、将来△4五桂と跳ねる筋があります。

△4五桂~△5七桂不成は狙い筋の1つですが、先手は早い段階で▲6八玉と上がっているのでそれを防いでいます。

そのような意味では先手が少し得をしているのかもしれません。

▲6五角に△4五桂なら▲4八銀△5五角▲7七桂△3五歩▲1八飛で、ソフトの評価値+1050で先手優勢。

この手順の△4五桂は次に△5五角と打って△9九角成と△3七桂成を狙った手ですが、▲4八銀と先受けして先手有利のようです。

以下△5五角~△3五歩は継続の狙いですが、▲7七桂~▲1八飛があまり見ない受け方でこれで先手優勢のようです。

後手は単純に△4五桂と跳ねてもうまくいきません。

▲6五角に△7四角なら▲4三角成△4二金▲3四馬△4七角成▲6六歩で、ソフトの評価値+444で先手有利。

この手順の▲6五角に△7四角と打つ手は部分的によく見られる手です。

後手が△3三銀型の場合にこのような手順が多い印象で、▲4三角成とするか▲7四同角とするかのどちらかになります。

自分は△3三銀型の場合に▲4三角成とすると△5二金右からよくある▲同馬~▲7五金の手順があまり好きではありません。

手順は省略しますが、先手は1歩得になりますが後手は角と金を持ち駒にする形です。

自分は、後手の持ち駒に金があるこの手順が好きでなく、本局では▲6五角と打たなかったというのがあります。

△3三銀型と△3三桂型の違いをあまり理解してなかったので▲6五角に踏み切れませんでした。

本局は△3三桂型なので▲4三角成~▲3四馬とすることができ、△4七角成とされますが▲6六歩と突いた形は先手の1歩得になります。

先手有利といっても力戦型の微差の範囲だと思いますが、ちょっとした形の違いでも意識したいです。

なお、▲6五角にソフトは△5四歩を推奨しており以下▲8三角成△7四角▲同馬△同歩で、ソフトの評価値+284で互角。

このあたりは自分の理解を超えていますが、このような手も見た記憶があります。

少しの形の違いで▲6五角と打つのが参考になった1局でした。