石田流の狙い筋の受け方

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4五歩と突いた局面。ソフトの評価値-47で互角。

後手が3筋に歩を突き捨ててから△4五歩と突いた展開です。

この後手の捌き方は石田流によくでる筋で、居飛車側は▲2六飛と浮いた形ではこの筋が生じやすいです。

飛車取りになってますので先手は受けることになりますが、ここで3通りの手があるようです。

まず△4五歩に▲3五歩は一見無駄な手のようですが、一応候補手の1つにありました。

△4五歩▲3五歩△同飛▲3七歩△2五飛▲同飛△同桂で、ソフトの評価値-225で互角。

この手順は▲3五歩と突く手で△同角なら▲3六飛として、飛車と飛車の間に角が挟む形です。

このようになると後手の角が負担で、少し使いにくいです。

よって▲3五歩には△同飛として、▲3七歩の受けに△2五飛から飛車交換になります。

ソフトの評価値は互角ですが、後手は歩得して桂馬が2五まで跳ねているので先手としては少し嫌な形です。

実戦は△4五歩▲2七飛△3六飛▲3七歩△3四飛▲7八金寄△3八歩で、ソフトの評価値-43で互角。

この手順の▲2七飛はあまり見ない形ですが、△3六飛に▲3七飛のような含みがあります。

▲3七飛には△同飛成か△2六飛になりますが、飛車が捌ける可能性がある選択肢なので有力な手の1つです。

実戦は△3六飛に▲3七飛とせずに▲3七歩と受けて、△3四飛に▲7八金寄と玉の整備を優先しました。

ただこの形は次の△3八歩が軽妙な手でこれを軽視していました。

▲2七飛の形では△3八歩があるのがデメリットです。

次の△3九歩成を受ける手はありませんので、先手は暴れるしかありません。

実戦は△3八歩以下▲6八角△3九歩成▲2四歩で、ソフトの評価値+1で互角。

この手順は▲6八角~▲2四歩として飛車と角を活用する手で、これでいい勝負のようです。

これらを見ると▲2七飛と引いた手はそんなに悪くはなかったようです。

最初の局面で▲2七飛では▲2八飛がありました。

▲2八飛△4六歩▲同歩△3六飛▲3七歩△4六飛▲5七銀△4九飛成▲3三角成で、ソフトの評価値-121で互角。

この手順は▲2八飛と深く引く手でこれが自然です。

後手は△3六飛とするのでなく、△4六歩▲同歩を入れてから△3六飛とするのが巧妙です。

これは▲3七歩に△4六飛と横に飛車を活用する筋で、これも石田流の捌きによく出る筋です。

△4六飛とされると後手に1本取られたような感じですが、そこで▲5七銀がうっかりしやすい受けです。

△4九飛成に3三の桂馬が浮いているので▲3三角成で先に桂得になります。

ただし、形勢は微妙で互角です。

先手は飛車が活用できるかが大事で、後手の龍に攻められる展開になるとつらいです。

▲3三角成以下△4六歩▲4八飛△2九龍▲4四歩△4七歩成▲同飛△4二歩▲1七香で、ソフトの評価値+28で互角。

この手順は△4六歩として次に△4七歩成としてと金を作る狙いです。

後手は龍を作ってからの金作りは狙い筋です。

△4六歩には▲4八飛と飛車をぶつける形にして、△2九龍と桂馬は取り返されますが先手は▲4四歩~▲4七同飛として飛車が活用できていい勝負のようです。

これらの展開は先手の穴熊がいきそうですが、後手の美濃囲いもバランスがいいので、まだまだこれからの将棋という感じです。

石田流の狙い筋の受け方が参考になった1局でした。