悪いと思った局面が有利だった


上図は、先後逆で角換わりからの進展で△7六銀と打った局面。ソフトの評価値-345で後手有利。

対局中は攻め方が失敗したと思って悲観していましたが、後からソフトで検討してみるとこの局面が後手有利だったのは驚きました。

仕方なく銀を打ったつもりで攻めが切れたら投了級かと思っていたので、全く形勢判断ができてなかったようです。

攻め駒は飛車と銀と桂馬と香車と持ち駒の歩2枚で、後手としてはぎりぎりの攻め駒という感じですが、攻めが鋭いとこのような局面でも有利と判断できるようです。

△7六銀に▲7八金なら△7七歩▲同桂△同桂成▲同金△同銀成▲同玉△7六歩▲同玉△6四桂▲7七玉△7六金▲6八玉△5六桂▲同歩△8七飛成で、ソフトの評価値-2573で後手勝勢。

この手順は変化手順ですが、▲7八金と受けるのは△7七歩からの攻めが厳しく、清算しから△7六歩と打って以下飛車が成るのは後手としては理想的です。

実戦は▲6九角△9七歩だったのですが、△9七歩で△8六歩▲同歩△8七歩▲9七玉△9五香▲9六歩△同香▲同玉△8八歩成で、ソフトの評価値-459で後手有利。

この手順の▲6九角の受けには△8六歩~△8七歩があったようで、持ち駒の歩2枚を使ったぎりぎりの攻めです。

△8七歩に▲同角なら△8六飛が調子がいいので▲9七玉とかわしましたが、△9五香~△9六同香~△8八歩成がうるさいです。

後手の攻め駒はやや不足気味ですが、先手玉も守り駒がいないので攻め合いの形にはなりません。

△8八歩成に▲9三歩なら△9四歩▲9二歩成△9九と▲9五歩△8四飛▲7九香△7七歩▲5八角△8三香▲7五角△9五歩▲同玉△9四歩▲9六玉△7四飛▲9三角成△8三金▲7五歩△8四飛で、ソフトの評価値-2293で後手勝勢。

この手順は▲9三歩とと金作りで後手も嫌な形ですが、この場合は△9四歩~△9九とが次に△9五香の詰めろになります。

以下手数は長いですが、後手は入玉を防いで6二の金も△7三金と活用するのがよく後手勝勢のようです。

△7六銀に▲8六角なら△同飛▲同歩△6六角で、ソフトの評価値-375で後手有利。

この手順は▲8六角として8七の地点を受ける形ですが、△8六同飛~△6六角がうるさいです。

先手は7四に歩があるため▲7七歩と打つことができません。

△6六角以下▲7九玉△9九角成▲5一飛△2二玉▲9一飛成△6七歩▲5八金△7七桂不成▲同桂△6六香▲8九桂△7七銀成▲同桂△同馬で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は△9九角成と香車を補充する手が意外と厳しく、先手は▲5一飛と飛車を内側から打って△2二玉に▲9一飛成と香車を補充しました。

後手が甘い手を指せば▲2六香と打って玉頭から攻める狙いですが、△6七歩が厳しく▲5八金右と逃げると△7七桂不成が△8九馬の詰めろになります。

よって▲同桂としましたがそこで取った香車を△6六香と打つのが継続手で、次に△6八歩成▲同金△同香成▲同玉△7七馬▲5八玉△5九金の詰めろになっています。

後手の攻めはやや細いと見ていたのですが、守り駒が少ない玉を攻めるのは結構効果的で、攻めが急所にくると形勢が大きく傾くようです。

これらの手順は先手がどこかでまずい手を指したので大きく形勢が傾きましたが、後手の狙いとしては分かりやすかったようです。

実戦は△7六銀の局面ではややあきらめモードが入っていましたが、何か手がないかとひねり出すくらいの気力も必要だったようです。

局面を悲観的に見すぎてあきらめたら勝負所がなくなってしまいます。

あきらめが悪いというのもこうして見ると結構大事なようです。

悪いと思った局面が有利だったのが参考になった1局でした。