上図は、角換わりからの進展で△6五歩と突いた局面。ソフトの評価値+309で先手有利。
△6五歩は先手の玉が6八にいるので、後手の攻め駒に近く少し危険な形です。
このような局面で攻め合いに出るか受けに回るかがその人の棋風ですが、もともと自分は受けに回るのがあまり好きではありません。
受けに回ると受け損なって相手の攻めが早くなるというのがよくあります。
受けが好きでなければ攻め合いに出ればいいのですが、攻め合いのタイミングが少し早いと形勢がまた互角に戻ることがあります。
ソフトは人間のように感情で指し手を選んでいないようで、手の流れなどに関係なくその局面のベストの手は何かを表示しているようです。
人間は棋風は簡単には変わりませんが、指し手のベストはソフトの推奨手を参考にした方が局面の急所が少しでも理解できると思っています。
実戦は▲4五桂△4四銀▲2六桂で、ソフトの評価値+218で互角。
この局面の▲4五桂は遊んでいる桂馬を跳ねてそれが銀取りになるので、攻めるなら自然な手です。
△4四銀と逃げると▲2六桂も部分的にある手で、次に▲3四桂と歩を取って跳ねる手が王手になり手の流れはいいです。
そのような意味で対局中はまずまずと思っていたのですが、、最初の局面図でソフトは▲4五桂でなく▲6五同歩を推奨していました。
▲6五歩△同銀▲6四桂△6二金▲6三歩△6一金で、ソフトの評価値+197で互角。

この手順の▲6五同歩ですが、自分の感覚からすると相手の攻めのスピードが速くなるので少し指しづらいと思っていました。
思うと言っても直感みたいなものですが、ぱっと見で取る手はかえって危ないという感覚です。
ソフトは▲6五同歩を推奨しており以下△同銀には▲6四桂と打ちます。
▲6四桂に△6二金と逃げますが以下▲6三歩△6一金という進行で、ここまでは1本道です。
このような手順は角換わり腰掛銀でよく見られます。
▲6三歩に△同金なら▲7二角がありますので△6一金と引くのですが、その次の手が難しいです。
後手からは次に△7六歩と打って、銀が逃げたら△6六桂のような手があります。
先手から直接後手玉に迫るような手が浮かばず左側で手を作るしかなさそうですが、どの程度後手陣に響いているのかが分かりにくいです。
△6一金以下▲7三歩成△6六歩▲8六銀△6六桂で、ソフトの評価値+215で互角。

この手順は▲7三歩成としてと金を作る手ですが、後手玉が4二にいる形で直接的に玉を攻める手でないのでふわりとした感じになります。
後手は△7六歩~△6六桂と金の両取りに桂馬を打ちますが、先手玉が6八にいるのでかなり厳しい印象があります。
ただし、攻めの勢いと攻めている玉への厳しさとのは後手の方があるように見えますが、意外にもこの局面は互角のようです。
先手から攻めるとすれば▲6二歩成とと金を作って、以下▲6一とで金を補充するのですが、この形は持ち駒に飛車と金があれば▲4一金△同玉▲5一飛△4二玉▲5二桂成で後手玉が詰みます。
そのような楽しみはありますが、後手が飛車を渡す展開は局面を決めにくるときに指すことになりやすいので、なかなか実現しにくい手順です。
△6六桂に▲7九金なら△8六飛▲同歩△7七角▲6九玉△5八桂成で、▲同玉なら△3九銀で▲同飛なら△6七銀でどちらも先手が悪いようです。
この手順は先手の失敗例で、▲7九金と逃げるのは△8六飛~△7七角が厳しく、玉が逃げてから△5八桂成と金を取る手がうまいです。
△6六桂に▲7九歩なら△5八桂成▲同玉△6六銀▲6九桂△3九角▲3八飛△2八金▲3九飛△同金▲1七角△2九飛▲6二歩成△1九飛成▲2八角打△1八龍▲6一とで、ソフトの評価値-182で互角。
この手順は▲7九歩と下から歩を打って受ける手で、△7八桂成なら▲同歩が意外としっかりしています。
後手は△5八桂成と反対側の金を取って以下△6六銀~△3九角と厳しく攻めて調子がよさそうですが、先手も▲1七角~▲2八角打とやや異筋のような受け方でいい勝負のようです。
ただし、この指し方も先手は受けの力が問われているようで、かなり難易度が高いです。
攻めているからよくて、受けに回っているから悪いということでもなさそうです。
受けに回って対抗するのが参考になった1局でした。