相手の角を攻めて手を繋げる

上図は、相掛かりからの進展で△4四角と銀を取った局面。ソフトの評価値+1014で先手優勢。

駒割りは銀と桂馬の交換で、ここで先手の手番なので先手がいいようです。

後手の4四の角がやや狙われやすい駒なので、先手は角を攻めることで優位をさらに拡大したいです。

実戦は▲5四金だったのですが、変化手順で△4三歩▲4四金△同歩で、ソフトの評価値+904で先手優勢。

この手順は▲5四金と打つ手で、ここに攻めの拠点ができるのは大きいと思っていました。

△4三歩はあまり元気のないような手にも見えますが、▲5四角に△7一角と逃げるのは▲7二歩が厳しいです。

▲7二歩に△同飛なら▲6一銀でさらに攻めの拠点ができます。以下△6二飛なら▲6三金△同飛▲5二銀打で、ソフトの評価値+2887で先手勝勢。

このような展開は後手玉が薄い上に後手の大駒が先手の金駒に狙われやすいので、大駒を攻めることで後手玉がだんだんと薄くなります。

このような指し方は何気ないところですが、結構大事だと思っています。

後手の飛車や角が狙われやすいのであれば、▲5四金には△4三歩と受けて角と金の交換でも粘りが効くという受け方です。

以下▲4四金△同歩と進んだ局面で、駒割りは角と桂馬の交換で先手が大きく駒得しています。

攻めの拠点の金が盤上からなくなったのですが、先手はここからどのように手を作っていくかという形です。

△4四同歩には▲6一角が有力のようです。 

▲6一角に△5六歩なら▲2三歩成△同歩▲4三銀△3九銀▲3二銀成△同玉▲4一銀△同玉▲2三飛成△3二銀▲4二歩で、ソフトの評価値+1790で先手優勢。

この手順は▲6一角と打って次に▲2三歩成~▲4三銀と打つ狙いです。

▲2三歩成をいれるのは、将来▲2三飛成という手を可能にした手です。

後手は▲4三銀に△3九銀と攻め合いにきますが、▲3二銀成~▲4一銀の捨て駒が鋭いです。

△4一玉に▲2三飛成と成りこんで△3二銀の受けには▲4二歩が激痛です。

▲6一角に△5二銀なら▲8三銀△6一銀▲8二銀成△6五桂▲7一飛△5一金▲6六金で、ソフトの評価値+1336で先手優勢。

この手順は△5二銀の受けには▲8三銀と玉と反対側の飛車を責めるのがうまい手で、飛車と角の交換になる形です。

後手も△6五桂と先手の嫌なところに手をつけますが、▲7一飛が攻防で以下▲6六金で先手が指せているようです。

そのような意味で最初の局面図で▲5四金もあったと思いますが、ソフトの推奨手は▲4五銀でした。

▲5四金では▲4五銀がありました。ソフトの評価値+1112で先手優勢。

この手順の▲4五銀ですが、自分の感覚からするとやや指しにくい部類の手です。

角取りなのは分かりますが相手玉より少し遠い銀なのと、将来▲4五桂と跳ねる可能性があるところに銀を打つのでやや桂馬が重たくなります。

そのような意味ですが別の考え方だと、▲5四金は△4三歩と打てば部分的には角と金の交換になりますが、▲5四銀に△4三歩なら以下▲4四銀△同歩で、角と銀の交換になります。

金という駒は比較的価値の高い駒なので、金を渡す可能性があるより銀の方が渡しやすいということです。

▲4五銀に△7一角なら▲5四銀△5二銀▲7二歩△同飛▲8三銀△7五飛▲7四金で、ソフトの評価値+1352で先手優勢。

この手順は▲5四銀に△7一角と引いたのですが、▲5四銀が次に▲4三銀打をみた厳しい手のようです。

▲5四銀は駒あたりでなくふわっとした手なので少し厳しさが分かりづらいのですが、次に厳しい手がありますよという手のようです。

後手の△5二銀は4三の地点を補強したのですが、▲7二歩が細かい継続手で△同飛には▲8三銀~▲7四金で後手の飛車が取れる形なので先手優勢のようです。

これらの手順を見ると先手は4筋だけの攻めだけでなく、7筋にも手を作って盤上を広く指して形勢を優勢にしており、盤面全体をよく見て指すのが大事なようです。

相手の角を攻めて手を繋げるのが参考になった1局でした。