苦しい局面で粘ってみるも厳しかった

上図は、後手雁木に先手左美濃からの進展で△5五角と打った局面。ソフトの評価値-631で後手有利。

後手が△7六桂と跳ねた手に7八の銀が▲7七銀と受けたのに対して△5五角と打ってきました。

△5五角は気がつかなかったのですがいい手だったようで、次に△8八銀▲7八玉△7七角成▲同桂△8九銀打の詰めろです。

とりあえず先手は詰めろを受けるしかありませんが、どのように受けるかです。

この局面はすでに先手が悪いようなので、少しでも粘れるような形にしたいです。

実戦は△5五角以下▲7八金△7二飛▲同銀成△6五桂で、ソフトの評価値-925で後手優勢。

この手順は▲7八金と詰めろを消したのですが、△7二飛~△6五桂と跳ねてきました。

後手は2枚の桂馬を気持ちよく活用して、これが銀取りなので手の流れがいいです。

後手の5五の角の働きがよく持ち駒の角と銀を入れると、角2枚と銀と桂馬2枚の攻めなのでかなり厳しいです。

先手は飛車をもらったのですが、雁木の玉は懐が広く意外と攻めにくいです。

後手の方が全体に駒のバランスがよく、有利から優勢になったようで先手は苦しいです。

△6五桂には▲7六銀と取るべきでしたが、▲2一飛△4二玉▲6六桂としたため△7七桂成でさらに先手は駒損になりました。

これらはだんだんと戦力がなくなることで勝負所がなくなる展開で、あまり粘る形にはなりません。

先手の指し方は分かりやすくだめになっていく感じだったので、もう少し苦しいなりに粘る手をひねり出すべきでした。

▲7八金では▲6六桂がありました。

▲6六桂△7二飛▲同銀不成△7五歩▲7一飛△4二玉▲6一銀不成△5一金で、ソフトの評価値-818で後手優勢。

この手順は▲6六桂と打つのですが、後手の角の利きを止める形です。

後手の角の利きを止めるなら▲6六歩でもいいように思えますが、△7二飛▲同銀成△6五桂▲同歩△8八銀▲7八玉△7七角成▲同桂△8九角で詰みというような狙いがあります。

これはうまくいきすぎですが、先手としてはややひねった受け方をしないと先手玉がもちません。

よって▲6六桂と打って以下△7二飛に▲同銀不成とします。

先手は次に▲7六銀と桂馬を取るのが狙いですが、△7五歩と桂馬にひもをつけてきます。

先手はやや駒不足ですが、▲7一飛と打って△4二玉に▲6一銀不成と銀を千鳥に使います。

▲6一銀不成で次に▲5二銀成がありますので△5一金と受けたのですが、この局面がどうかという展開です。

先手が苦しいことには変わりありませんが、やや見慣れないような形にしたことで実戦と違い局面が複雑になっている感じです。

後手が分かりやすい手を選ぶという局面でなくなりました。

△5一金以下▲7三飛成△6一金▲7五龍△3八角▲4八飛△6五角成▲7六龍△同馬▲同銀△3九飛▲5九金△1九飛成で、ソフトの評価値-1052で後手優勢。

この手順は先手は銀を見捨てて▲7三飛成~▲7五龍と拠点の歩を取って7六の桂馬を取りにいく手ですが、後手は△3八角~△6五角成と馬を作ってやはり先手が苦しいようです。

以下飛車と角の交換から▲7六同銀としましたが、△3九飛~△1九飛成で後手優勢です。

将棋は先手が苦しいようであまり楽しみがなくなってきましたが、最初の局面が見た目以上に先手が苦しいような感じがします。

いったん不利になると相手が甘い手を指さない限り形勢がよくなることはありませんので、△5五角と打たれる展開にしたのは先手の失敗だったようです。

苦しい局面で粘ってみるも厳しかったのが参考になった1局でした。