最終盤での気がつかない詰まし方


上図は、相掛かりからの変化手順で▲4一銀と打った局面。ソフトの評価値-99987で後手勝勢。

この局面はすでに大差で、ここまで後手にうまく指されました。

▲4一銀は形作りみたいな手で、自玉を受けてもきりがないということですが、ここから後手がどのように先手玉を寄せるかという局面です。

▲4一銀は詰めろでもないので、後手は△4七馬と指しても問題ないのですが、この局面は先手玉に即詰みがあったようです。

実戦は▲4一銀で▲8九玉としたのでこのような展開になりませんでしたが、▲4一銀の局面で先手玉に即詰みがあるのはぱっと見で分かりにくいです。

▲4一銀には対して先手玉は大きく2通りの詰まし方があったようです。

1つは▲4一銀に△6八金と打つ手です。

▲4一銀△6八金▲同金△同桂成で、ソフトの評価値-99987で後手勝勢。

△同桂成に▲同玉なら△5八飛▲7九玉△7八金まで詰みです。

△同桂成に▲8八玉なら△7八飛▲8七玉△7七飛成▲同玉△6七馬▲8七玉△7五桂▲9七玉△8七金まで詰みです。

これらの詰まし方は並べ詰みなので、この筋を最初に考えるのが多いかと思います。

もう1つは▲4一銀に△5九飛と打つ手です。

▲4一銀△5九飛▲6九桂△同飛成▲同玉△4七馬▲7九玉△6八金で、ソフトの評価値-99984で後手勝勢。

この手順は△5九飛と打つ手で、このような手が自分は最初に見えづらいです。

△5九飛に▲6九銀と打つか▲6九桂と打つかのどちらかになります。

▲6九銀には△同飛成▲同玉△4七馬▲7九玉△6八金▲同金△同桂成▲8八玉△8七歩▲9八玉△9七香▲同玉△8八銀▲8七玉△7七桂成▲同玉△6七馬▲8七玉△6五馬▲9七玉△8七金まで詰みです。

この手順は並べ詰みみたいなところはありますが、△8七歩~△9七香などそれなりに少し難しい手も含まれています。

一般的には合駒は安い駒を使うのが多く、相手の持ち駒になっても安い駒の方が玉を詰ましにくいです。

そのため▲6九銀と打つより▲6九桂と打つ方が少し複雑になります。

▲6九桂と打っても後手は△6九同飛成~△4七馬~△6八金に筋で迫ります。

この局面を見ると後手の攻め駒が少し不足しているように見えるのですが、これがぎりぎり足りているようで、自分はこのような形で詰みがあるかどうかを判断できる棋力が欲しいです。

△6八金以下▲同金△同桂成▲8八玉△7六桂で、ソフトの評価値-99988で後手勝勢。

この手順もやや詰ましにくい手順で△6八桂成に▲同玉は△7六桂で以下詰みなので▲8八玉と逃げます。

△7六桂と打つのは形ですが、後手の持ち駒に斜めの駒がないので足らないように見えます。

△7六桂以下▲9七玉△8七金▲同玉△6九馬▲9七玉△7九馬▲8七玉△8八馬▲7六玉△6七馬まで詰みです。

この手順は後手の2枚の馬がよく利いていて最後の△6七馬という詰まし方も、後手の7四の歩がよく利いています。

なおこの手順の△6八同桂成に▲8九玉と逃げる手はありますが、△6七馬▲9八玉△7六馬があります。

△7六馬に対しては先手は合駒をするしかありませんが、▲8七銀△同馬▲同玉△7五桂▲9八玉△8七金▲8九玉△8八銀まで詰みです。

これらの手順より、やはり最初の局面図では先手玉に即詰みがあったようです。

自分の場合は詰将棋を解くようにしているのですが、初手から全く候補手が見えず、詰み筋が浮かばず時間をかけても分からないというのがよくあります。

詰み手順の解答を見て初めて初手は全く考えてなかったというケースで、詰まないものはいくら考えても詰みません。

やはり詰ますには初手はかなり重要なようです。

最終盤での気がつかない詰まし方が参考になった1局でした。