上図は、先手横歩取りからの進展で△3二玉と逃げた局面。ソフトの評価値+209で互角。
普通は先手が横歩を取るのが多いのですが、本局は後手に横歩を取らせる戦型に誘導しました。
そのため先手横歩取りと表記しました。
少し変化球的な指し方ですが、お互いに角道を開いて飛車先を突いた後に▲7八金△3二金の次に▲2四歩と飛車先の歩を交換するでなく▲5八玉としたので、後手から先に△8六歩と歩の交換をして以下△7六飛と進んだ展開です。
そのときは横歩を取らせる指し方をしたい気分でした。
局面は4二の玉が△3二玉と早逃げした形で、駒割りは飛車と銀の交換でやや後手が駒得です。
ただし、先手は6三にと金がいて相手玉の近くにいるのでいい勝負のようです。
このような局面になるまでは、先手が攻めの手を繋いでいった感じなので気持ちが攻めのことしか考えてなかったです。
そのため、相手から攻められると思いのほか厳しかったというのが多いです。
実戦は△3二玉以下▲5三馬△4四角▲同馬△同歩▲5三と△5六歩で、ソフトの評価値-419で後手有利。

この手順は▲5三馬として飛車取りなのですが、△4四角が気がつかない受け方でした。
△4四角に対して先手もうまい対応があったかもしれませんが、▲同馬△同歩として後手の玉のコビンをあけるのは実戦的に指してみたいです。
以下▲5三とで後手玉に近づけたのですが、△5六歩の切り返しがありました。
このようなやり取りをなかなか考えてなくて、つい攻めの方に意識がいくと相手の5筋の歩を取ったときに△5六歩のカウンターを受けることになります。
先手の中住まいは玉頭が弱点の1つですが、次に△5七歩成▲同玉△6五桂の狙いがあります。
また△5六歩に▲同歩は△同飛▲5七歩△5三飛と攻めのと金が取られてしまいます。
実戦は△5六歩に▲6五角△2三玉▲5六角と辛抱しましたが、これではやや先手不満の展開です。
▲5三馬では▲8九歩がありました。ソフトの評価値+107で互角。

この手順の▲8九歩は将来後手からの△8九飛を消す受け方です。
敵の打ちたいところに打ての格言にそった手ですが、ここに歩を打つだけで先手陣が少し締まった感じがします。
相手の持ち駒に飛車があるので、自陣に打たれたらひとたまりもありません。
まずは相手の狙いを消して、どこかのタイミングで▲5三とや▲5三馬などを狙う感じがよかったようです。
また先手はやや駒不足なので▲9一馬と香車を補充して、▲2七香などを狙うというのもありそうです。
▲8九歩に△2三玉なら▲9一馬△3五桂▲3八桂△4七桂成▲同玉△6九飛▲5八銀△7九飛成▲2六桂△7七龍▲4六馬で、ソフトの評価値+628で先手有利。
この手順の△2三玉は玉の早逃げの手ですが、▲9一馬と香車を取った手が次に▲2七香が厳しいです。
後手は△3五桂~△4七桂成~△6九飛も結構鋭い攻めですが、▲5八銀と自陣に打つと意外と先手玉はしっかりしています。
△2三玉はわざわざ自分から王手飛車にかかるような玉の逃げ方で悪いのですが、思ったほど形勢に差が開いていないという印象です。
▲8九歩に△4二銀なら▲5三と△5六歩▲4二と△同金▲5六歩△5七歩▲6八玉△8五桂▲8七玉△5六飛で、ソフトの評価値-113で互角。
この手順の△4二銀は全く思いつかないような手で、先手はどこかで▲5三となど指したいところなのにわざわざ自分からか金駒を近づけるという不思議な指し方です。
▲5三とに△5六歩が後手の継続手で、△5六歩に▲同歩なら△5三銀▲同馬△5六飛の王手馬取りが狙いです。
△5六歩には▲4二とが王手なので△同金で後手が銀損なのですが、▲5六歩と手を戻したときに△5七歩がうるさいです。
△5七歩に▲同玉なら△6九飛が激痛です。
よって▲6八玉と逃げたのですが、△8五桂で先手玉に迫るという感じです。
なかなかまねできませんが、よくこのような考えが浮かびます。
玉頭攻めをされるのが嫌だったら▲5三とで別の手を指すことになりそうです。
中住まいは玉頭の攻めに注意するのが参考になった1局でした。