上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で▲4五角と打った局面。ソフトの評価値-972で後手優勢。
駒の損得は銀と桂馬の交換で後手が少し駒得していますが、先手は飛車が成っており▲4五角も攻防の手なので、後手も指し手が結構難しいところです。
ここは後手も色々な指し手が浮かびますが、自玉が薄いので攻めたときはその反動も考えなければいけません。
評価値は後手優勢になっていますが、攻めに回るか受けに回るかで全く違う展開になりここは勝負所のようです。
実戦は▲4五角以下△2六飛▲2七金△2五飛▲3六角で、ソフトの評価値-6で互角。

この手順は△2六飛として後手は受けに回ったのですが、▲2七金とと金を取られ△2五飛に▲3六角としてきました。
後手は2三の金を取られることはなくなって、先手の攻めの脅威から少し緩和されたところはあるのですが、攻めという部分においては貴重なと金がなくなることで5五の角も少し働きが弱くなったのでだいぶ損をしたようです。
お互いに怖いところは少し緩和されたのですが、局面が落ち着くと互角に戻ったようです。
せっかく優勢を築いてきたのに数手で互角に戻るのはもったいないので、こういうところでできるでけ精度のいい手を指したいです。
△2六飛では△3五飛がありました。
△3五飛▲2三角成△3八とで、ソフトの評価値-1082で後手優勢。

この手順は△3五飛と角取りに引く手です。
△3五飛と引くと▲2三角成が厳しいと思って指せなかったのですが、このタイミングで△3八とで金を取ります。
ソフトは攻め合いに出るべきということで自分は方針を間違えたということですが、△3八とで先手の手番なので▲3四桂のような手が気になります。
△3八とに▲3四桂以下の後手失敗例では、△3九と▲4二桂成△同玉▲3四桂△5二玉▲4一馬△6二玉▲5一銀△同金▲7二金△同銀▲5一龍まで詰みです。
この手順は▲3四桂に△3九との攻め合いですが、さすがに▲4二桂成と守りの銀を取られるのは痛く、以下▲3四桂以下後手玉が寄ってしまいます。
△3八との局面は後手優勢だったのが、1手おかしな手を指すと一気に後手負けになるので玉が薄いというのはそれだけリスクのある指し方のようです。
△3八とに▲3四桂なら△4八と▲同玉△3七飛成▲5八玉△2八龍▲6九玉△5一銀で、ソフトの評価値-1758で後手優勢。
この手順は▲3四桂には△4八とがあり、▲同玉に△3七飛成と王手で龍を作れるのが大きいです。
▲5八玉には△2八龍としてこれが王手馬取りになるのですが、▲6九玉に△5一銀と引くのが興味深いです。
自分は手の流れより△2三龍と馬を取るとばかり思っていたのですが、そうではなかったです。
△5一銀と引いて馬取りなので先手の馬が逃げたら、△5八金から先手玉を寄せるということのようです。
なお△5一銀で△2三龍なら▲4二桂成△同玉▲6二銀で、ソフトの評価値-910で後手優勢ですがまだ大変です。
このような最後の△5一銀の手順というのが簡単そうで意外と実戦で見つけるのが難しく、いい局面からどのように形勢を維持しながら相手玉に迫っていくかという手の流れを身につけたいです。
自分の場合はこの部分がかなり劣るので、そこは意識したいと思っています。
よくある将棋の強い人は中終盤が強いということですが、やはりこの部分が強くないといい将棋もすぐに逆転されてしまいます。
優勢な局面から踏み込んで指すのが参考になった1局でした。