大駒の利きを止めて受ける

上図は、相居飛車の先手雁木からの進展で△4四角と打った局面。ソフトの評価値+1で互角。

△4四角は王手金取りなので受ける手になりますが、5三の金は取られそうです。

対局中は少なくとも5三の金をぼろっと取られるのは大きな駒損でまずいと思っていました。

しかしこのあたりは形勢判断もそうですが、駒の損得計算もできてなかったようです。

対局中に駒の損得計算をする余裕がなかったということですが、この局面が角と金銀の交換の2枚替えになっているのは気がつきませんでした。

損得計算ができていないため5三の金を過大評価していました。

また受けの意識が全く抜けているというか、危機感が足りませんでした。

実戦は△4四角以下▲5五桂△6五桂▲6八玉△5七金▲7九玉△5三角で、ソフトの評価値-607で後手有利。

この手順は▲5五桂と攻防に打ったつもりで、将来△5三角とすれば▲4三金で王手で角が取れるという意味ですが、この手がまずかったようです。

後手は△6五桂と打つのが急所で、8四の角が先手陣に直通しています。

この角の利きを軽視しており、▲6八玉に△5七金と利かせてから△5三角と金を補充してきました。

△5三角に実戦は▲4三金△2一玉▲5三金ですが以下変化手順で△7七桂成で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲5三金には△2一玉で▲5三金と角を取ってもたいしたことがなく、△7七桂成が詰めろで後手勝勢です。

後手は飛車と角と金と桂馬の4枚が先手陣に直接攻める形なので相当厳しかったようです。

▲5五桂は後手の飛車と角の利きを止める手でないので△6五桂~△5七金で先手玉がもたないようです。

▲5五桂では▲6六歩がありました。ソフトの評価値+34で互角。

この▲6六歩は後手の大駒の利きを一時的に止めるように見えますが、これで意外と大変だったようです。

▲6六歩に△5三角なら▲4五桂打で、ソフトの評価値+968で先手優勢。

この手順は△5三角とぼろっと金を取られて先手大失敗のようでも、これで駒割りは角と銀の交換で、▲4五桂打とした形が後手陣の急所をついているようで先手優勢でした。

△5三角と金を取られても▲6六歩の受けで、後手の飛車と8四の角の働きが止まっているのが大きいです。

先手は持ち駒に金銀があって桂馬も補充できそうな形なので手が続きそうです。

▲6六歩に△6五桂なら▲6八玉で、ソフトの評価値-145で互角。

この手順は▲6六歩と受ける手ですが、4四の角がいるときに△6五桂と攻めてきました。

▲6八玉と逃げるのですが、意外にもこれで結構大変だったようです。

▲6八玉に△6六角左なら▲同銀△同角▲4三角△4一玉▲5二銀以下後手玉が詰みです。

この手順は後手が△6六角左と攻めてきましたがさすがに無理で、5三に金がいるので角を取って▲4三角以下詰みになります。

▲6八玉以下△7七金▲5九玉△5三角▲4五桂打で、ソフトの評価値+120で互角。

この手順は△7七金を利かせてから△5三角としましたが、▲4五桂が攻めの形のようでこれでいい勝負のようです。

▲4五桂打では5三の角は頭が丸いので▲5四銀とか▲5四金などが浮かびますが、それより桂馬という安い駒で相手の陣地の駒と交換して薄くするという感覚のようです。

▲5四銀とか▲5四金とかも部分的には厳しい形ですが、やや駒不足のため金駒を使うのはもったいないようです。

▲4五桂打に△同桂なら▲同桂で、ソフトの評価値+28で互角。

▲4五桂打に△6四角なら▲3三桂成△同銀▲4五桂で、ソフトの評価値-23で互角。

これらよりいい勝負だったようです。

大駒の利きを止めて受けるのが参考になった1局でした。

攻めの戦力が少ないときの指し方

上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲4六同歩と桂馬を取った局面。ソフトの評価値-1386で後手優勢。

駒割りは飛車と金銀香の交換の3枚替えで後手が駒得しています。

また後手の馬が攻防に利いているのと、先手玉の守りがそんなに堅くないです。

後手玉は居玉ですが、金駒が玉の近くにいるのでまだ耐久性がありそうです。

対局中は後手が少し指せていると思っていましたが、駒割りの計算をするような余裕はありません。

この将棋は後手が少し無理気味に動いてこのような局面になったので、ここから丁寧に受けに回るという発想がなかったです。

実戦は△4六同馬▲5三角成△6二銀▲6三桂△同銀▲同馬で、ソフトの評価値-328で後手有利。

この手順は△4六同馬とすれば▲5三角成があると分かってはいたのですが、気持ちが相手玉に向かって攻めることばかり考えていたので5三の地点を受ける気になりませんでした。

よって△4六同馬として▲5三角成が▲6三桂の詰めろになるので△6二銀と受けましたが▲6三桂とすれば以下形勢が接近したようです。

先手の6三の馬も攻防の位置なので後手玉は少し危険になったようです。

△4六同馬では△5四馬がありました。ソフトの評価値-1268で後手優勢。

この手は△5四馬と引いて5三の地点を補強します。

とりあえず▲5三角成を防げば後手玉は安全で、▲8一飛の打ち込みも防いでいます。

ただし、▲3六歩と手を戻されたときに後手がどのように指すかが難しいと思っていました。

▲3六歩に△4四桂なら▲3七銀△3六桂▲7八飛△4七香▲4五銀で、ソフトの評価値-485で後手有利。

この手順は▲3六歩に自分なら△4四桂が最初に浮かびましたが、このように少し無理気味に手を繋ごうとすると形勢が接近するようです。

▲3七銀が△3六桂を緩和すると同時に▲7八飛の銀取りになっており、盤面の左だけを見て△3六桂とすると▲7八飛で驚くことになります。

気持ちに余裕がないとこのような極端な指し手になり、これでも後手が少し指せているようですが、かなり形勢が接近しています。

さすがに▲7八飛と銀をぼろっと取らせるのはもったいないです。

攻め駒が少し少ない場合は無理気味に攻めるのでなく、少しためる手や受けに回る手を選択した方がよさそうです。

▲3六歩に△7七歩成なら▲7四歩△6二銀▲6六桂△6三馬▲3七桂△4四桂で、ソフトの評価値-1569で後手優勢。

この手順は△7七歩成として手を渡すようですが、先手に有効な手がないですという手で、先手は▲7四歩~▲6六桂と動いてきますが△6三馬と引いて▲6四角を防ぎます。

以下▲3七桂と跳ねればそこで△4四桂と打って次に△3六桂を狙って後手優勢のようです。

▲3六歩に△6二銀なら▲3八金△7七歩成▲4七銀△3五歩▲4五桂△4二銀▲2五歩△6七と▲2四歩△5七とで、ソフトの評価値-1539で後手優勢。

この手順は先に△6二銀と引いて離れ駒をなくして、▲7四歩の叩きの歩を防いでいます。

先手は指す手が限られており、▲3八金~▲4七銀と上部を厚くしますが、△7七歩成と力をためて先手が2筋の歩を伸ばして来たら△6七と~△5七とで後手が指せているようです。

やはり最初の局面図の後手のような攻めの戦力が少ない場合は、力をためる手か自陣に手を選択した方がよさそうです。

攻めの戦力が少ないときの指し方が参考になった1局でした。

桂馬を足して攻め駒を増やす

上図は、先後逆で角換わりからの進展で△5七角成に6八の玉が▲6九玉とした局面。ソフトの評価値-441で後手有利。

駒割りは飛車を桂馬の交換で後手が駒損ですが、5七に馬を作って先手玉に近い形です。

持ち駒に桂馬と歩が3枚しかないので攻めとしては細いのですが、歩が攻めに使える形なのと自玉の守りがしっかりしているので後手が少し面白いようです。

対局中は駒損なので少し無理っぽい攻め方かと思っていましたが、悪くない展開だったようです。

実戦は△4七馬▲同金△3八銀▲2六飛△4七銀成▲3一玉△8五歩で、ソフトの評価値-444で後手有利。

この手順は△4七馬~△3八銀で角と金銀の交換の2枚替えになりますので、後手は駒損を少し回復することができます。

△8五歩と打った局面の駒割りは飛角と金桂の交換でこれでも後手が駒損ですが、後手玉の守りが堅いのと6五の桂が利いており、歩を使った攻めができそうです。

ただし、大駒のない攻めなので攻めが途切れる可能性もあり神経を使います。

評価値的には△4七馬はそこまで悪くなかったようですが、ソフトの候補手に上がっていませんでした。

△4七馬では△5五桂がありました。ソフトの評価値-501で互角。

この手は銀取りですが、△6七桂成の狙いもあります。

馬と桂馬2枚と持ち駒の歩3枚で攻めが続くかが気になります。

△5五桂に▲3六銀なら△7七歩▲同桂△6七桂成▲5九歩△7七桂成▲同銀△同成桂▲同金△7六歩▲同金△6七銀▲9八飛△7八歩▲同飛△6六桂で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は△5五桂に▲3六銀はさすがに危険で、△7七歩~△6七桂成で寄り筋に入ります。

△7七歩と入れてから△6七桂成とするのが筋のようで、先に△7七歩と入れて▲同桂とさせることで後から7七の桂馬を取りやすい形にしています。

△7七歩を入れずに△6七桂成とするのは▲4九角の粘りがあり、△7八成桂に▲同玉ので△7七歩には▲8七玉として桂馬を渡さないような粘りが利きそうです。

こういうところは何気ないところですが、寄せでは意外と大事なところかと思っています。

△5五桂に▲5八銀なら△5六馬▲2八飛△8八歩で、ソフトの評価値-441で後手有利。

この手順は▲5八銀が銀取りと6七の地点を受けるので自然かと思いますが、△5六馬と逃げる手が金取りになります。

▲2八飛と受けた手に△8八歩が攻めの継続手になります。

△8八歩は桂取りですが、▲8八同金とすると守りの金が遠くなり6七の地点が1枚弱くなります。

△8八歩に▲同金なら△5七桂成▲同銀△同馬▲7八玉△7六銀▲7九桂△6七桂成▲同桂△同馬▲6九玉△8七歩で、ソフトの評価値-1745で後手優勢。

この手順は▲8八同金には△5七桂成が継続手で▲同銀~▲7八玉で先手は上部に脱出を狙いますが、△7六銀が△6七桂成からの詰めろです。

▲7九桂と受けましたが△6七桂成が継続手で、▲同桂△同馬▲6九玉に△8七歩が何気に鋭いです。

△8七歩は金取りですが詰めろになっており、次に△5七桂▲5九玉△4九馬▲6八玉△6七銀成▲7九玉△6九桂成▲同玉△5八馬▲7九玉△6八馬まで詰みです。

△8八歩に▲7六飛なら△5七桂成▲同銀△同馬▲5八歩△6五銀▲7七飛△4六馬で、ソフトの評価値-1665で後手優勢。

この手順は▲7六飛となりふり構わず受けてきたのですが△5七桂成が継続手で、▲同銀△同馬に▲5八歩で7六の飛車の利きで攻めが止まったかに見えますが△6五銀がありました。

取った金駒で相手の大駒を攻めるというのは理想的な攻め方のようです。

以下▲7七飛に△4六馬と逃げながらの飛車取りなので後手が指せているようです。

△8八歩には▲7七桂が正着のようですが、今回は攻め方の練習ということでうまくいった場合の攻め方のみを調べてみました。

桂馬を足して攻め駒を増やすのが参考になった1局でした。

桂頭攻めで手を広げる

上図は、後手横歩取り△8五飛型からの進展で△8二飛とした局面。ソフトの評価値+216で互角。

▲7七桂と跳ねた手に8五の飛車が△8二飛とした形です。

対局中はここで先手の手番なので少し指しやすいかと思っていましたが、攻める手を繋げていくのはそれなりに難しいです。

部分的な形では▲3八銀と上がる手もありそうですが、2六の飛車がいなくなって後手の持ち駒に桂馬があれば△2六桂のような手が気になる形です。

そのような意味で▲3八銀は選択せずに攻めていきました。

実戦は▲1四歩△同歩▲1二歩△同香▲2一角で、ソフトの評価値-135で互角。

この手順は1筋の歩を伸ばした効果で▲1四歩~▲1二歩~▲2一角で攻める手で、これで手が続くかどうかです。

部分的な形ではありそうな手順で、局面によってはこれで先手指せるというような印象をもっていたのですが、本局はあまりいい手ではなかったようです。

実戦は▲2一角以下△2五歩▲同桂△同桂▲同飛で、ソフトの評価値+407で先手有利。

この手順は△2五歩と打って2筋を受けてきたのですが、▲同桂から1歩を補充して桂馬を捌いて先手有利のようです。

▲2五同飛の形が▲3四桂と▲1二角成の筋があり、この筋を同時に受けづらい形のようです。

ただし、▲2一角に変化手順で△1三香という手があったようで、以下▲1二角成△2三歩▲2五桂△同桂▲同飛△3三歩で、ソフトの評価値+7で互角。

この後手の変化手順の△1三香もこの形でたまに見る受け方で、▲1二角成に△2三歩とすると意外と隙がありません。

先手は▲2五桂から桂馬を交換して▲3四桂を狙いますが、△3三歩で先手は攻めの手を繋げていくのが大変です。

先手だけの指し手でいくと、△3三歩には▲2九飛~▲2五桂を狙いますが△2四角と受けられてどうかという展開です。

最初の局面図の▲1四歩では▲7五歩がありました。ソフトの評価値+173で互角。

この▲7五歩は後手の桂頭を狙う手と同時に、先手は飛車の横利きが通るので味がいいです。

ただし、7筋の歩を突くと後手からも先手の桂頭を狙う筋も生じるのでこのあたりも気になります。

先手は飛車の横利きがあるとはいえ、数手後に△7六歩▲同飛△5四角▲2六飛△7六歩のような筋です。

しかし本局においては後手の駒組みで桂馬が入ると▲3四桂の筋があるので、先手の桂頭を狙う展開にはなりにくいです。

▲7五歩に△同歩なら▲7四歩△8五桂▲同桂△同飛▲3四桂で、ソフトの評価値+1235で先手優勢。

この手順は素直に△同歩は▲7四歩があり、△8五桂からの桂馬の交換には▲3四桂が激痛で先手優勢です。

先手は桂馬が入れば▲3四桂があるので、後手は受け方に工夫が求めらそうです。

▲7五歩に△8四飛なら▲9五角△9四飛▲7三角成△同銀▲3四桂△3一玉△2二桂成△同金▲8五銀で、ソフトの評価値+341で先手有利。

この手順は△8四飛に受けには▲9五角が継続手で、△9四飛の催促には▲7三角成~▲3四桂が鋭いです。

△3一玉に▲2二桂成と銀を補充してから▲8五銀で飛車が取れる形で先手が指せているようです。

▲7五歩に△4四角なら▲7六飛△7五歩▲同飛△7四歩▲同飛△1四歩▲7六飛△7四歩▲同飛△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△2六飛で、ソフトの評価値-34で互角。

この手順の△4四角は部分的にはありそうな手ですが、▲7六飛と7筋に飛車が回って後手は桂頭が受けづらく見えます。

しかし△7五歩~△7四歩として▲7四歩を打たせない形にしてから△1四歩と1筋を突くのが盲点で、以下先手は7筋の攻めにこだわるのに対して、後手も△8六歩~△同飛~△2六飛でいい勝負のようです。

▲7五歩と突いても△4四角で意外と大変のようですが、それだけ最初の局面は難しかったようです。

桂頭攻めで手を広げるのが参考になった1局でした。

端攻めに対する受け方

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲1八香と上がった局面。ソフトの評価値-878で後手優勢。

駒割りは角と金の交換で後手は1二に金を打たされた形で少し苦しいかと思っていましたが、この局面は後手優勢だったようです。

▲1八香は1九の香車が上がったのですが、▲1九飛~▲1四香のような狙いで、後手がゆっくりできない形に見えます。

そのような意味で、▲1八香に△3四金と上がって3五の角を追い払おうとしましたがこの手はあまりよくなかったようです。

実戦は△3四金だったのですが以下変化手順で▲1九飛△3五金▲同角で、ソフトの評価値-129で互角。

この手順は△3四金には▲1九飛と回る手があったようで、△3五金と角は取れますが▲同角で今度は3四の地点が弱く見えます。

後手は4三の金が1枚いなくなると上部が弱くなる形で、△3四歩と打っても▲4四角で▲4五桂とか▲6五歩の龍取りがうるさく後手は忙しいです。

3五の角に働きかけるというのはよかったようですが、その方法が少しまずかったようです。

△3四金では△3四歩がありました。

△3四歩▲4六角引△9九龍で、ソフトの評価値-784で後手有利。

この手順は△3四歩と3筋の傷を消してから△9九龍は香車を補充する手ですが、対局中は全く見えていませんでした。

後手の8八の龍は5八の金を直通する形で睨んだおいた方がいいと思ったからですが、△9九龍と一時的に駒を補充しても龍の働きが少し悪くなるのでこの瞬間に先手からいい手があるかが気になります。

△9九龍に▲1九飛なら△3五香▲4七金△5三銀▲3五銀△同歩▲同角△3四歩▲1三角成△同金▲1四香△8八龍▲7八歩△1四金▲同飛△3一玉で、ソフトの評価値-1477で後手優勢。

この手順は▲1九飛と1筋にプレッシャーをかけてきた手に、△3四歩と打った手の効果で△3五香と受けながら攻めるのが大きいです。

△3四歩~△3五香というのがセットみたいな手で、△3五香では1筋の数の受けということで△1一香もありそうですが、受け一方の手なので相手が安心してしまいます。

△3五香に▲4七銀と引くのは△3七香成▲同角△4五桂で角の両取りになります。

よって形は悪いのですが、▲4七金として上部を手厚くして受けますが、そこで△5三銀が味がいいです。

6四の銀がやや遊んでいたので遊び駒を活用してすることで自陣が引き締まります。

先手は▲3五銀~▲3五同角として1筋を攻めることに活路を求めますが、△3四歩が少し指しにくいです。

▲1三角成~▲1四香として後手玉に詰めろがかかりますが、龍の王手を入れてから△1四金~△3一玉がうまいです。

特に△3一玉は▲1三角成からの詰めろを早逃げで受けた形で、3一に逃げた形は金銀が4枚まとまっておりしっかりしています。

1筋を踏ん張って数の受けをするのでなく、早逃げで1筋を明け渡して△3一玉~△4二玉のルートで、相手の攻めをいなしながら攻め合い勝ちを目指せるという大局観のようです。

1筋をどこまで踏ん張って受けて、どこかで明け渡す受け方をするかというのが面白いところです。

端攻めに対する受け方が参考になった1局でした。

大駒を使って局面を打開する

上図は、相居飛車からの進展で△7三桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+123で互角。

△7三桂と跳ねたことで将来△7五銀とぶつける筋がでてきました。

先手は銀2枚の形があまりよくなく、この形で決戦されると嫌な形です。

まずは仕掛けられないようにすべきだということで▲2五飛としましたが、あまりよくなかったようです。

実戦は▲2五飛で、以下変化手順で△8六歩▲同歩△同飛▲8七金△8一飛▲8六歩△7四歩で、ソフトの評価値-20で互角。

この手順は▲2五飛として△7五銀を防いだのですが、中段飛車での受け一方の手なので先手は駒組みが発展しません。

後手は8筋の歩を交換してから△8一飛~△7四歩で、▲7四歩の桂頭を事前に受けてからいいタイミングで△7五銀とぶつけるのが可能になりそうです。

先手の2九の桂馬も活用が遅れているのでもう少しいい手がほしかったです。

▲2五飛では2通りの指し方がありました。

1つは▲2五飛で▲6四角で、ソフトの評価値+188で互角。

この手は▲6四角とすると角と銀の交換でこの瞬間は先手が駒損になります。

▲6四角に△同歩なら▲7五銀△8一飛▲7四歩△6五歩▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲5四飛△5二歩▲7三歩成△同銀▲7四歩△6二銀▲7六銀打で、ソフトの評価値+294で互角。

この手順は▲7五銀~▲7四歩として桂馬を取れる形にして角と銀桂の交換の2枚替えで先手が少し駒得になります。

飛車を2筋だけでなく5筋に使うのが意表の手ですが、いい勝負のようです。

▲6四角に△同飛なら▲7五銀打△9四飛▲7四歩△8六歩▲同歩△8八歩▲同金△7九角▲7八金△5七角成で、ソフトの評価値+134で互角。

この手順は△6四同飛には▲7五銀打~▲7四歩で桂馬が取れるのと、うまくいけば▲9六歩~▲9五歩で飛車が取れそうです。

ただし、後手も8筋を突き捨てて△8八歩~△7九角~△5七角成で、これは結構先手も嫌な形です。

ぱっと見で△6四同飛はないだろうと思っても意外と手が広いようです。

もう1つは▲2五飛で▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲5四飛△5三銀上で、ソフトの評価値+136で互角。

この手順は2筋の飛車を横に使って5筋にする形ですが、△5三銀上とされると先手の飛車が取られそうです。

これを承知のうえで手を作っていかないといけないのですが、ここからの指し手が気になります。

△5三銀上以下▲6四角△同歩▲7五銀△8一飛▲5五飛△4一玉▲2二歩△同金▲7四歩△6五歩▲7六銀打△6四銀▲同銀△同角▲7三歩成で、ソフトの評価値+149で互角。

この手順は△5三銀上に▲6四角とする手がうっかりしやすいです。

▲6四角で▲5三同飛成△同角▲5四銀が最初に浮かびますが、△4四角と出られてから手が続くかという流れになります。

飛車を切るのでなく▲6四角として、△同歩とすることで将来▲5五飛と逃げる形にいています。

△6四同歩の瞬間に▲7五銀として△8一飛に▲5五飛と逃げます。

△4一玉の早逃げには▲2二歩として壁金にしてから▲7四歩として桂馬を取る形です。

将棋はいい勝負のようですが、角と銀桂の交換の2枚替えになりそうで先手は手が続いているのでまずまずかと思われます。

大駒を使って局面を打開するのが参考になった1局でした。

急所の歩を突いて相手の駒組みを崩す

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲8六同歩と取った局面。ソフトの評価値-746で後手有利。

対局中は先手陣が少しバラバラなので何かうまい手がありそうな気もしましたが、見つけることができませんでした。

実戦は△3三桂▲3五歩で、ソフトの評価値+37で互角。

この手順は△3三桂と跳ねて△4五歩や△4五桂を狙ったのですが、▲3五歩と後手の角の利きを止められて逆に後手の桂頭を狙われる形なので後手が少し損をしたようです。

△3三桂と跳ねたことで後手の角は可動域が狭くなり、大駒は接近戦に弱いので先手の金の圧力に押されそうです。

最悪後手は角と金の交換になりそうな感じなので、あまりうまくいってないようです。

△3三桂では△4五歩がありました。

△4五歩▲同桂△8六飛で、ソフトの評価値-817で後手優勢。

この手順は△4五歩と突く手ですが、先手は▲4五同桂とするしかありません。

4六の金には6八の角のひもがついているので技がなさそうですが、ここで△8六飛がありました。

普通は△8六飛のような手はないのですが、▲同角なら△4六角▲1七玉△7九角成で、ソフトの評価値-2950で後手勝勢。

この手順は△4六角とすると王手飛車取りになりますので、駒得が大きく後手勝勢です。

△8六飛に▲3五金なら△同歩▲8六角△3六歩▲6九飛△4六角▲1七玉△3七歩成で、ソフトの評価値-4595で後手勝勢。

この手順の▲3五金ははっとする手ですが、堂々と△同歩とする手があり▲8六角で火飛車を取られますが△3六歩が次に△7九角成の飛車取りで、▲6九飛には△4六角~△3七歩成で後手勝勢です。

△8六飛以下▲3五歩△8八飛成▲5八金△4四歩で、ソフトの評価値-935で後手優勢。

この手順は▲3五歩として後手の角の利きを止める手ですが、△8八飛成と後手だけ飛車が成れて理想的な形です。

しかも▲5八金に△4四歩と打って桂馬を取れる形になりました。

平手の将棋でなかなかこのようなことにはなりませんが、うまく急所に技がかかると勝負所がなくなるような形勢になります。

△4四歩以下▲2五歩△3五角▲同金△同歩▲3三歩△同桂▲同桂成△同銀▲3七歩△3二金で、ソフトの評価値-878で後手優勢。

この手順は自分にとっては意外だったのですが、▲2五歩の角取りに△3五角とするのが気がつきません。

△3五角とすると角と金の交換になり後手は大駒が1枚なくなるのですが、3五の歩と4六の金が後手玉に近い形なので、その駒を消すことで後手玉しっかりするようです。

また▲3三歩に△同桂から桂交換になるのもやや意外で、後手は△4四歩と打っていた形なので桂得を目指したかったのですが、桂馬の交換でも後手よしの判断が冷静なようです。

後手の方が玉がしっかりしているのと、飛車が成れているのが大きいようです。

飛車が成れたら安全勝ちを目指そうとか確実に駒得しようという考え方になりがちですが、安全重視で指そうとすると駒が伸びないことがあるので、そのような局面でも精度のいい手を指すのが大事なようです。

急所の歩を突いて相手の駒組みを崩すのが参考になった1局でした。

後手の攻め駒を消す指し方

上図は、相居飛車で先手雁木からの進展で△6四銀と上がった局面。ソフトの評価値+374で先手有利。

5三の銀が△6四銀と上がってきました。

対局中は先手が桂損ですが、▲4四歩と取り込む筋があるので先手が少し指せているのかと思っていました。

頭の中では▲4四歩に△4二金引▲6四角△同飛▲6五歩で、ソフトの評価値-74で互角のようなイメージをしていたのですが、ここからの展開はあまり危機感がなくて手が見えてなかったです。

実戦は▲4四歩△5五銀▲4三歩成△6六銀▲3二と△同玉▲5三金で、ソフトの評価値-93で互角。

この手順は▲4四歩の金取りにに△5五銀とする手で、以下先手は守り駒の2枚をと金で取る形に対して、後手は△5五銀~△6六銀と勢いよく踏み込んできました。

普通はと金で守り駒のの金2枚を取らせるというのは滅多にないのですが、後手も踏み込んだ形が結構先手玉は危ないです。

7七の地点で清算してから△6五桂のような筋が先手としては嫌な形です。

▲5三金と張りついていい勝負のようですが、先手は持ち駒が金と歩だけで後手の6二の飛車が横に利いているので後手玉は粘りがあるようです。

このような展開は先手がやや危険な指し方だったようです。

▲4四歩では▲6四同角がありました。

▲6四同角△同飛▲6五歩で、ソフトの評価値+279で互角。

この手順は▲6四角~▲6五歩で後手の攻め駒を消す指し方で、これで駒割りは角と銀の交換になります。

6五の桂馬がいなくなると先手玉は少し安全になります。

先手が少し駒損ですが▲6五歩が飛車取りのあたりになるのと、▲4四歩とするのが味がいいのでそれに期待した展開です。

▲6五歩に後手は飛車の逃げ場所がたくさんあります。

▲6五歩に△同飛なら▲6六歩△6四飛▲5五銀△6一飛▲4四歩△4二金引▲3五歩△6五歩▲同歩△9五歩▲5四桂△5三金▲3四歩△9六歩▲3三歩成△同銀▲4五桂打で、ソフトの評価値+1404で先手優勢。

この手順は▲6五歩~▲6六歩で、相手から△6六歩と打たれるのを手順で受けることができて、▲5五銀と飛車取りに手厚く打てれば先手が指せているようです。

▲6五歩に△6三飛なら▲5五桂△8三飛▲4三桂成△同金▲4四歩△同金▲4二金△6六桂▲3二銀△1二玉▲1五歩で、ソフトの評価値+1098で先手優勢。

この手順の△6三飛は6六の地点に空間をあけて持ち駒に歩が入れば△6六歩を楽しみにした手ですが▲5五桂の両取りが厳しく、▲4三桂成~▲4四歩~▲4二金と張りついて先手が指せているようです。

最後の▲4二金は重たいようでも、次に▲3二銀から▲1五歩や▲2四歩△同歩▲2三歩のような筋があって先手が指せているようです。

▲6五歩に△6一飛なら▲5二銀△6二飛▲4三銀成△同金▲5五桂△5三金▲4三金で、ソフトの評価値+689で先手有利。

この手順は△6一飛には▲5二銀があり、いか▲4三銀成~▲5五桂がうるさい攻めで△5三金に▲4三金と張りついて先手が指せているようです。

▲6五歩に△6二飛なら▲4四歩△5三金▲4五桂打△4四金▲3三桂成△同銀▲4五桂打△2二銀▲5三銀△8二飛▲4四銀成△6六桂▲7七金△5八桂成▲同銀右で、ソフトの評価値+450で先手有利。

この手順は後手は△6二飛~△5三金と辛抱する展開で、先手は▲4五桂打から手を繋げます。

どこかで後手から△6六歩とか△6六桂のような手がありますので先手も忙しいですが、▲5三銀~▲4四銀成と金を取れる形になれば先手が少し指せているようです。

後手の攻め駒を消す指し方が参考になった1局でした。

ひねった受け方でぎりぎり残す

上図は、角換わりからの進展で△6六角と打った局面。ソフトの評価値-16で互角。

駒の損得はなくここまでバランスがとれていたようです。

△6六角と打たれたときは先手玉が危ないと思って受けに回りましたが、ここからの受け方はまずかったようです。

△6六角に▲7七角△8七桂成▲同玉△7七角成▲同桂で、ソフトの評価値-1563歩で後手優勢。

この手順の▲7七角は後手の角がいなければ▲4三歩成△同玉▲5三飛のような手を狙ったのですが、△8七桂成~△7七角成と駒を取られて先手が悪くなったようです。

先手玉に近い金駒がなくなって守りが薄くなったので、実戦的には後手が勝ちやすそうです。

▲7七角と打った手は盤上から消えて▲7七桂という形が残ったので、最初の局面図から先手は▲7七桂と指したのと同じになります。

最初の局面図から▲7七桂は終盤で指すような手ではないので、1手の価値があまりないようです。

▲7七角は普通の受けでは難しいと思ってひねった指し方をしたつもりですが、空を切ったような感じです。

普通に受けるのが難しそうなら攻める手もありそうですが、△6六角に▲6三飛なら△2二玉▲6一飛成△7九飛で、ソフトの評価値-99988で後手勝勢。

この手順は▲6三飛と打った変化手順で、△2二玉に▲6一飛成として次に▲3三銀△同玉▲4三金からの詰めろを狙った手ですが、△7九飛がありました。

普通は△7九飛では△8七桂成▲同玉△8八飛が浮かびますが、▲7六玉で先手玉は詰みません。

また△7九飛では△8八飛は▲同金△同角成▲同玉△8七銀▲7七玉で△6七金には▲同桂があるので先手玉は詰みません。

△7九飛▲同玉△8七桂不成▲6九玉△7九金▲6八玉△5七銀打▲同金△同銀成まで

この手順の△7九飛に▲6八玉は△5七銀打▲7九玉△8七桂不成▲7八玉△8八金▲6九玉△7九金まで詰みです。

そのような意味で最初の局面図の△6六角は詰めろだったようです。

△6六角に先手は有効な手がなさそうですが意外な手がありました。

▲7七角では▲5三飛がありました。

▲5三飛△4三歩▲1五角△2二玉▲4三歩成で、ソフトの評価値+1035で先手優勢。

この手順の▲5三飛ですが、△4三歩の受けには▲1五角~▲4三歩成が気がつきにくい手です。

変化手順の▲6三飛はだめだったのになぜ▲5三飛でいいのかという疑問ですが、飛車の縦の筋の違いで形勢に大きく影響しそうです。

▲4三歩成以下△7九飛▲同玉△8七桂不成▲6九玉△7九金▲6八玉△5七銀打▲同金△同銀成▲同飛成△同角成▲同玉で、ソフトの評価値+3933で先手勝勢。

この手順は△7九飛~△8七桂不成で先手玉を詰ましにいったのですが、△5七銀打に▲同金があり△同銀成に▲同飛成がありました。

5筋に飛車を打つことで5七の地点の受けに役立っていたようです。

なお、△5七銀成で△5七角成は▲7七玉で先手玉は詰みません。

また▲5三飛に△4三歩でなく△2二玉として、▲4三歩成なら△同金▲同飛成△7九飛から先手玉を詰ましにいくことも考えられそうです。

5筋から飛車をずらせば先手玉が詰みそうですが、△7九飛以下▲同玉△8七桂不成▲6九玉△7九金▲5八玉△5七銀打▲4九玉△4八銀成▲同龍△同角成▲同玉で、ソフトの評価値+2036で先手勝勢。

この手順は後手は先手の5筋の飛車を4筋にずらして詰ましにいったのですが、△7九金に▲5八玉がうまい逃げ方で、△5七銀打には今度は▲4九玉として△4八銀成に▲同龍以下先手玉は詰みません。

これらの手順はなかなか実戦では見ない筋で考えにくいのですが、終盤は手が広いようです。

ひねった受け方でぎりぎり残すのが参考になった1局でした。

玉を下段に落として寄せる

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲2六歩と突いた局面。ソフトの評価値-2916で後手勝勢。

▲2六歩は△2九金▲1八玉△1七銀の即詰みを消した手で、2七の地点に空間があくので先手玉が広くなり少し寄せにくくなります。

後手として自玉で気になるのは▲3一角成としてから2二に金駒を打つ筋で、持ち駒がたくさんあればこれで以下詰みのようなケースです。

それをクリアできれば先手玉の寄せに集中できそうです。

実戦は△4七銀で、ソフトの評価値-3379で後手勝勢。

この△4七銀は△3八銀成からの詰めろで、▲3八同銀なら△2九金▲2七玉△2八金打まで詰みです。

また▲3八同飛なら△2九金▲2七玉△3八馬▲同玉△8八飛成以下詰みです。

また△4七銀に▲同金△同歩成▲3一馬なら△2九桂成▲同玉△4八と以下詰みです。

△4七銀に▲2五歩なら△4八銀成が詰めろで、▲同銀なら△2九飛以下詰みです。

△4八銀成に▲同金も△2九飛以下詰みです。

そのような意味で△4七銀とするのは問題なかったようです。

ただしソフトは△4七銀でなく△2九桂成を推奨していました。

△4七銀では△2九桂成もありました。

△2九桂成▲同銀△2七金で、ソフトの評価値-99973で後手勝勢。

この手順は△2九桂成と桂馬を捨てる手で、将来3七の地点に駒を打つ形のときには3七の桂馬が邪魔になります。

また△2九桂成といて相手玉を下段に落とす効果もあるようです。

▲2九同玉に△2七金が△1七桂不成▲同香△1八銀の詰めろです。

なお、自分の使っているソフトで評価値が999・・と出ると即詰みがある場合がほとんどですが、本局は即詰みはなく受けなしにする形のようです。

△2七金以下▲2五歩△3七銀で、ソフトの評価値-99975で後手勝勢。

この手順は▲2五歩で後手は桂馬を2枚渡すことになりましたが、後手玉に即詰みはありません。

▲2五歩に△3七銀とするのが決め手で、これで先手玉は受けなしのようです。

△3七銀は△3八馬以下の詰めろですが、先手は金駒を足して受けるしかありません。

△3七銀以下▲2二成銀△同金▲4九銀なら、△2八銀打▲同銀△同銀成で詰みです。

この手順はうっかりしやすいのですが、▲2二成銀~▲4九銀と埋めても△2八銀打があり▲同銀△同銀成で5六に馬がいるので詰みです。

5六の馬は3八の地点に利いているのと同時に、間接的に2九の地点にも利いているので馬の働きが大きいです。

これらの手順を見ると、やはり玉は下段に落として寄せる方が考えやすく明快だったようです。

後手玉に少し余裕があったのでこのような寄せがありましたが、こういうところでもできるだけ精度のいい手を選択できるようにしたいです。

玉を下段に落として寄せるのが参考になった1局でした。