歩を突き捨てて叩くだけで意外と手になる


上図は、角換わり腰掛銀からの進展で▲3五歩と突いた変化手順の局面。ソフトの評価値+135で互角。

最近の投稿でこの形を調べることが多いのですが、居飛車党の先手は意外と後手の戦型に合わせて指すことになりがちだと分かってきました。

後手が振り飛車党なら対抗形になりますが、居飛車党だと先手が角換わり模様にしようとすると意外と後手に作戦選択が多いイメージです。

角換わり腰掛銀や早繰銀や△3三金戦法や村田システムなどから、自分の指したい戦法を選択できます。

それに対して先手はすべてに対応することになり、将棋の知識が分散されます。

知識が分散されるとどうしても相手の研究にはまる可能性が高くなります。

そのため先手を持っても何かある程度調べている戦型が必要になり、角換わり腰掛銀をベースに置いて指すイメージにしたいということです。

角換わり腰掛銀の戦型は色々な手筋が出やすく、応用が効きやすいにも見えます。

もちろん角換わり腰掛銀にも簡単にはならず、またなったとしても後手の対抗策はたくさんあるので先手も大変ですが、何か先手で軸になる戦型を研究しておかないと大会では自信をもって戦えないです。

なお自分は後手番の相居飛車模様なら、横歩取り形か力戦形を目指すことが多いです。

本局の変化手順の▲3五歩などは強い人から見たら筋という手に該当しますが、自分もこのような手が直ぐに浮かぶようにしたいです。

将棋ソフトは▲3五歩で▲1四歩を推奨していましたが、▲3五歩も候補手にある手です。

▲3五歩に△同歩は▲3三歩から先手有利になると以前調べました。

今回は▲3五歩に△同銀とする手を調べます。

△3五同銀は守りの銀が5段目に行くので、玉の守り薄くなりがちという先入観があるのですが、強い人は意外とこのような手を選択しているイメージです。

銀が5段目にいくと将来後手が入玉模様になったときに、3五の銀が受けに役立つことが多いです。

角換わり腰掛銀の先手は全部の駒を使って攻めることが多く、盤上の右側に攻め駒が残ることが少ないので攻め損なうと入玉されやすくなります。

ただし、△3五同銀とすることで3三の地点と5三の地点がやや手薄になります。

△3五同銀以下▲3三歩で、ソフトの評価値+223で互角。

この手順の▲3三歩は3筋の歩が切れたからできる手ですが、これで手が続くのかが少し気になります。

▲3三歩以下△同桂▲同桂成△同玉▲1五香△同香▲4五桂で、ソフトの評価値+424で先手有利。

▲3三歩に△3一金なら▲5一角△7二飛▲4二角成△同金▲3二金△同金▲同歩成△同玉▲5三桂成で、ソフトの評価値+1611で先手優勢。

▲3三歩に△同桂▲同桂成に△同金直なら▲2五桂△3二金引▲1五香△同香▲1三角△2一玉▲3五角成△同歩▲5一銀で、ソフトの評価値+546で先手有利。

▲3三歩に△同桂▲同桂成に△同金右なら▲1五香△同香▲2五桂△2四銀▲3三桂成△同銀▲4一角で、ソフトの評価値+428で先手有利。

これらの手順は先手の軽い攻めが急所に入ると、意外と後手は苦しいようです。

先手の攻めもやや単調にも見えますが、なかなかの攻めのようです。

歩を突き捨てて叩くだけで意外と手になるのが参考になった1局でした。