上図は、後手雁木からの進展で△5四銀右と6三の銀が上がった局面。ソフトの評価値+187で互角。
先手は4八飛と回っていつでも▲4五歩と仕掛けられる態勢に対して、後手は5一の玉と5二の金がやや守りが薄く、また△3五歩と3筋の位を取って手数がかかっています。
対局中は、▲4五歩の仕掛けも考えましたが駒の交換だけであまり効果がないのかと思って玉の整備をしました。
本譜は▲5八金△5二金で、ソフトの評価値+104で互角。

この手順は、先手が仕掛けを見送るのであれば▲5八金とするのは自然な手です。
それに対して後手は△5二金と5三の地点を補強するのも自然な手です。
お互いに有効な手を指したので形勢は互角です。
この局面でも▲4五歩と仕掛ける手があるのですが、後手が△5二金と守りを補強しているのに▲4五歩は少し仕掛けづらいので仕掛けを見送ります。
△5二金以下▲9六歩△9四歩▲1六歩△7四歩▲1五歩△4二玉▲6六歩△3一玉▲6七銀上△6二飛で、ソフトの評価値+224で互角。

この手順は、▲9六歩と端歩を突いて玉の逃げ道を広くします。
また1筋の位を取って持久戦になっても位が活きるような展開にします。
一方後手は、△3五歩と突いているので先手の2九の桂馬の活用を抑えており、また△7四歩と突いて将来△7三桂と桂馬の活用が出来そうです。
よって、桂馬の活用が後手の方がしやすそうなので、後手の方が評価値がいいのかと思っていましたが互角だったのが少し意外でした。
後手は1筋の位を取られているのが意外と大きいのかもしれません。
先手は早い段階で▲5六銀として▲4八飛と右四間飛車に組んでいつでも▲4五歩の仕掛けを見せた駒組みですが、必ずしも早い段階で▲4五歩と仕掛けなくても互角は保てそうです。
雁木に右四間飛車の急戦を見送った展開が参考になった1局でした。