悪いと思っていた局面はまだ勝勢

上図は、先後逆で先手が角交換振り飛車からの進展で▲4一飛成とした局面。ソフトの評価値-5555で後手勝勢。

対局中は▲4一飛成とされて後手敗勢かと思っていたのですが、この局面はまだ後手勝勢だったようです。

ここまで後手がいい局面が続いていたので、急に後手が悪くなったと半分あきらめていました。

勝勢の局面を半分あきれめては、どうしょうもありません。

ここら辺が全く手が見えておらず、後手は駒を渡して攻めを継続するのが難しいと思っていたのが大きな読み間違えです。

まず▲4一飛成がどの程度厳しいかですが、次に▲3二龍としても△同歩でまだ後手玉に詰みはありません。

ただし、後手は先手に1枚でも駒を渡すと詰み筋に入る可能性があります。

▲3二龍△同歩に1三の地点に駒を打って△同玉に▲2二銀△2四玉▲3五金まで詰みです。

切れ負け将棋でそこら辺を細かく考えるのは大変です。

対局中は△3八角とすれば以下正確に指せば後手玉が詰みというのは分かっていましたが、他の手が浮かばなかったので仕方なく指しました。

△3八角以下▲同銀△同成銀▲3二龍で、ソフトの評価値+99994で先手勝勢。

この手順は後手勝勢だった局面が数手で先手勝勢になるという、典型的なだめなパターンです。

▲3二龍以下△同歩▲1三銀△同玉▲3一角△2四玉▲3五金まで詰みです。

終盤力がないとこのようなことが起きやすいので、最終盤は大事です。

最初の局面図では3通りくらいは有力な手があったのですが、代表的な手の2通りの調べてみます。

1つは△3八角で△4三金右です。

△4三金右▲3五歩△3八角で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順の△4三金右は受けに回る手ですが、この瞬間も後手玉に即詰みはありません。

△4三金右に▲3二龍△同歩▲2二銀とすれば後手玉に詰めろがかかりますが、△2八飛以下先手玉に即詰みが生じます。

△4三金右に▲3五歩は3四の桂馬を守るため自然な手に見えますが、この手は後手玉の詰み筋を減らすことになります。

▲3五歩と突くことで、将来3五の地点から金駒を打つ筋がなくなるからです。

▲3五歩には△3八角がいい手で、角を渡しても後手玉に即詰みはありません。

△3八角▲同銀△同成銀▲3二龍△同歩▲1三銀△同玉▲3一角△2四玉で、▲3五金と打てません。

そのような意味で△4三金右は実戦的な手だったようです。

△4三金右に▲5五歩なら以下△3四金▲同角△3八角で、ソフトの評価値-4568で後手勝勢。

この手順は△3四金▲同角とすれば意外と後手玉に詰めろがかからないようで、以下△3八角が間に合うようです。

もう1つは△3八角で△3五桂がありました。

△3五桂▲同歩△3八成銀で、ソフトの評価値-4764で後手勝勢。

この手順の△3五桂は捨て桂ですが、3五の地点のスペースを消す手です。

△3五桂は先手玉に詰めろがかかっていますので▲同歩としますが、そこで△3八成銀が浮かびにくいです。

△3八成銀は先手玉に詰めろはかかっていませんが、この瞬間に後手玉に詰めろがかけにくいです。

駒を渡すと先手玉が詰み筋に入るからです。

△3八成銀に▲2一銀なら△同玉▲5二龍△2八成銀▲同飛△同金▲同玉△3七銀▲1八玉△1七飛▲同玉△3九角▲1八玉△2八角成まで詰みです。

これらは局後に調べると答えが出やすいのですが、これを実戦の短い時間で判断できるようにしたいです。

悪いと思っていた局面はまだ勝勢だったのが参考になった1局でした。

最終盤の持ち駒の把握

上図は、先後逆で先手が角交換振り飛車からの進展で▲2五桂と跳ねた局面。ソフトの評価値-99995で後手勝勢。

3七の桂馬が▲2五桂とした形です。

対局中はもう一押しの局面だとは分かっていましたが、▲2五桂と跳ねた手で後手玉が少し危ないのかと思ってしまいました。

この局面でしっかり考えればよかったのですが、切れ負け将棋であまり時間が残ってなかったので考えがまとまらず時間かせぎで王手をしました。

実戦は▲2五桂以下△3七金打▲1八玉で、ソフトの評価値-5678で後手勝勢。

この手順はとりあえずの意味での王手で△3七金打としましたが、今見ても全く理解不能です。

手が見えてないのと読みが入っていないので、局面がもつれてきました。

将棋は終盤で間違えると急におかしくなる典型です。

油断しているつもりは全くないのですが、自玉の危険度が短時間で理解できていないのが原因です。

△3七金打では△3八金打がありました。

△3八金打に▲1八玉なら△2九金▲3三桂成△同桂で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲1八玉なら平凡に△2九金と飛車を取る手です。

▲3三桂成△同桂で▲3四桂がありますが、△1二玉で後手玉は寄りません。

先手玉に詰めろがかかっているので▲2九玉としますが、△3八金▲同玉△3九飛の筋で以下詰みです。

△3八金に▲1八玉も△1七飛▲同玉△3九角以下詰みです。

最初の局面図から△3八金打に▲同銀なら△同成銀▲1七玉△2九成銀▲3三桂成△同金で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は取って取っての手があるので少し複雑になります。

しっかりと先手の持ち駒に何が入るのかを頭の中で入れて、それで後手玉に詰みがあるかを読めば答えが出やすい形です。

ただし時間がないと頭の中で整理できず、後手玉に詰みがあるのかと気になってしまいます。

また▲3三桂成に△同金か△同桂か同玉かの3通りが浮かびますので、すべてを読むのは持ち時間の関係上無理です。

直感的にどれが後手玉にとってあやが少ない形を見極めれば、対応できていました。

△3三同金の形は以下▲3一銀としますが、△3二玉で後手玉に詰みはありません。

また▲3三桂成には、△同金でも△同桂でも△同玉でも後手玉に詰みはありませんでした。

慎重に何度も読み返すのは時間がかかりますし、読みのすっぽ抜けができないなどとかいろんなことが頭をよぎります

やはり頭の中で駒が並ぶのと、持ち駒に何が入るのかの2つが理解できてないと難しいようです。

最終盤の持ち駒の把握が参考になった1局でした。

簡単そうで意外と難しい寄せ

上図は、先後逆で先手が角交換振り飛車からの進展で▲4九飛と打った局面。ソフトの評価値-2970で後手勝勢。

後手が△5九飛と詰めろをかけた手に▲4九飛と受けた形です。

△5九飛は次に△3九角▲3八玉△2九銀▲4七玉△5七金以下の詰めろです。

よって▲4九飛と自陣飛車で受けましたが、ここからどうやって寄せるかという形です。

この局面は後手勝勢だったのですが、ここからの決め方が分かりませんでした。

強い人はこのような局面からしっかりと寄せきると思いますが、このあたりの棋力が足りていないようです。

実戦は▲4九飛に△5七銀▲5九飛△4八銀成▲2九飛で、ソフトの評価値-3053で後手勝勢。

この手順は△5七銀から攻める手で、手の流れや評価値は悪くはなかったようです。

ただし、ソフトの推奨手ではありませんでした。

△5七銀では△5七角がありました。

△5七角▲5九飛△4八角成▲2九飛△4七金▲3八飛で、ソフトの評価値-3123で後手勝勢。

この手順は△5七角から攻める手で、▲5九飛には△4八角成▲2九飛△4七金までは自然ですが、▲3八飛と根性の受けをします。

このようなやぶれかぶれみたいな受けをされると後は寄せきるだけと思いがちですが、しっかり寄せないと意外とてこずることがあります。

駒を取ったら埋めるのような繰り返しになりやすいので、簡単には決まりません。

平凡な手で寄せが決まればいいのですが、うまくいかないとどこかで攻める方がうまい手を指す必要があります。

先手は飛車が取れる形なのでこの飛車を有効に使いたいのですが、△3八金と金を渡すと相手の持ち駒に守りの金が入るので少し面倒です。

▲3八飛以下△同馬▲同銀△4八飛▲2七角△2五金で、ソフトの評価値-4045で後手勝勢。

この手順の△3八同馬~△4八飛は浮かびやすいのですが、▲2七角と受けた後が全く分かりませんでした。

ソフトは△2五金を示しましたが、この手が見えていないと評価値の意味が理解できてなかったです。

▲同歩なら△2六銀で、ソフトの評価値-99976で後手勝勢。

この手の△2六銀で先手玉は受けなしのようです。

△3八金▲同銀△2七銀以下の詰み筋と、△3七金からの寄せあり受けなしのようです。

▲2五同桂なら△3七銀▲1七玉△3八金で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲2五同桂なら△3七銀以下ぼろぼろと駒が取れるので、先手玉は寄り筋です。

▲3九桂なら△3八金▲同角△4九銀で、ソフトの評価値-99981で後手勝勢。

この手順は△4九銀に相手は斜めの駒がないので受けなしです。

▲5九桂なら△3八金▲同角△2七銀▲同玉△3六金▲同玉△3八飛成▲4五歩△3五銀▲同玉△3七龍▲3六歩△3四歩▲2五玉△2四歩まで詰みです。

この手順は△2七銀と△3六金と捨ててから△3八飛成で、以下1手1手です。

△2五金がかなり難しいのでこの手が浮かばないと成立しませんが、少しでも見えるようにしたいです。

簡単そうで意外と難しい寄せが参考になった1局でした。

角の働きを意識して指す

上図は、先後逆で先手が角交換振り飛車からの進展で▲7六銀と上がった局面。ソフトの評価値-474で後手有利。

7七の銀が▲7六銀と上がった形です。

遊んでいた7七の銀が▲7六銀として△同銀なら▲6四飛があるので自然な手に見ましたが、▲7六銀はソフトの候補手に上がっておらず▲6六歩が推奨手でした。

飛車先の歩が切れているのにあえて▲6六歩と打つのは感覚的に見えづらい手で、△5四銀に▲5五歩があります。

△5五同銀なら▲5四歩があります。

▲5四歩に△6七歩と暴れてきても同飛で、銀取りが残っています。

最初の局面図の▲7六銀で後手有利になったようですが、自分はここであまり意味のない手を指したようです。

実戦は▲7六銀以下△9五角で以下変化手順で▲6五銀△同桂▲6六飛で、ソフトの評価値-22で互角。

この手順の△9五角は飛車取りですが、平凡に▲6五銀~▲6六飛がありました。

3手の読みですが、後手の角が一時力で△5九角成としても駒取りでなく空成りなのでだいぶ甘いです。

▲6六飛に△7七銀と打つ手もありそうですが、▲9六飛とされると角取りになり後手の攻めが重すぎます。

後手の6五の桂馬が重たく、6四の飛車との位置関係がよくありません。

このあたりは今見ると、後手の指し手はさっぱりといった感じです。

△9五角では△7九角がありました。

△7九角▲6九飛△8八角成▲6五銀△同桂で、ソフトの評価値-410で後手有利。

この手順の△7九角は敵陣に打つ角です。

△9五角は中段に打つ角に対して△7九角は敵陣に打つ角で、同じ飛車取りでもその後の角の働きが大差でした。

敵陣に打つ角は馬になれば攻撃の中心になることがあります。

△6五同桂と後手の飛車が隠れる形ですが、特に△8八角成と馬を作れば角取りの先手になります。

これがかなり大きな成果で先手は7八の角の処置が難しいです。

先手の角と後手の馬との働きの差で後手有利のようです。

これは△7九角から5手の読みですが、△7九角と短く敵陣に打つ手が見えていないようです。

△8八角成以下▲6七角△8七馬▲2九飛△6六銀▲5五銀△同銀▲同歩△6六銀で、ソフトの評価値-515で後手有利。

この手順の△8七馬は自分の感覚では少し指しにくいのですが、▲7八歩は2歩になるため打てません。

▲2九飛は飛車が攻めに使えなくなりますが、▲7八銀と受けても△6六歩▲8七銀△6七歩成▲同飛△5八銀と飛車が狙われて金駒も攻められます。

よって▲2九飛と遠くに逃げましたが、△6六銀と重たく打つ手がありました。

先手の6七の角が自陣角であまり働きがよくないようです。

▲5五銀には△同銀~△6六銀で△5七桂成の狙いもあり、後手が指せていたようです。

角の働きを意識して指すのが参考になった1局でした。

玉を深く囲って対抗する

上図は、先後逆で先手が角交換振り飛車からの進展で▲4八玉と上がった局面。ソフトの評価値-259で互角。

先手が早い段階で角交換してから▲4五角と筋違い角を打って1歩得をした形です。

作戦的には先手は1歩得ですが、自陣角になってこの角が働くかどうかが鍵になります。

後手としては筋違い角には急戦か持久戦か迷うところがあります。

一般的には歩損をしている後手は、持久戦になるとその歩をうまく活用されることがあるので急戦を目指すイメージです。

ただし相手は自陣角なので、角を働かないようにすれば後手は持ち駒の角なのでいつでも好きなところに使えるメリットがあります。

角の働きの違いを優先すれば持久戦もありの局面のようです。

実戦は▲4八玉以下△7四歩▲3八玉△5二金▲2八玉△3三銀▲3八銀△8五歩▲1六歩△1四歩▲5八金左で、ソフトの評価値-123で互角。

この手順の△7四歩ですが、▲7五歩とされるのを嫌いました。

▲7五歩とされると将来▲7六銀~▲6五歩のような争点ができるのと、8一の桂馬の活用が難しくなるからです。

そのような意味で△7四歩と突いたのですが、△7四歩はソフトの候補手にも上がっていませんでした。

△7四歩と突くとどこかで▲5六角とされて、△8四飛か△6三金と上がる形になりそうです。

できれば△6三金と上がるのは金が玉と反対側にいくので避けたいです。

△7四歩は悪手ではなさそうですが、ソフトは急ぐ必要はないとの見方のようです。

△7四歩では△3三銀がありました。

△3三銀▲7五歩△3一玉▲3八玉△1四歩▲1六歩△4四歩▲2八玉△4五歩▲3八銀△5二金で、ソフトの評価値-200で互角。

この手順は実戦と似ていますが、後手は△7四歩で△3三銀と壁銀の解消を急ぎました。

これも普通の手ですが、後手は△5四銀の腰掛銀から△4五歩と4筋の位を確保するのを優先しています。

4五の歩は5四の銀のひもつきなので簡単に5四の銀を動かすことはできませんが、△4五歩と突くことで7八の角の利きが止まります。

また△4五歩と突くことで、先手のは美濃囲いから高美濃囲いを阻止しています。

先手は▲7五歩と突いている形を活かすなら▲7六銀~▲6五歩を目指すのですが、この場合は△8八角~△9九角成の筋が受かりません。

先手も簡単には▲7六銀とは上がれないようです。

△5二金に▲8六歩なら△4四銀▲6七角△4二金右▲5八金左△9四歩▲8八飛△2二玉で、ソフトの評価値-216で互角。

この手順で興味深いのは△4四銀と上がる手で、居飛車対振り飛車の対抗形で自ら守りの銀を前進させることです。

自分はこのような手の意味がいまひとつ理解できていません。

4筋の位の確保という一面はあるのですが、普通は金駒を前進させると玉の守りが薄くなります。

それと△4二金右~△2二玉と玉を深く囲う手順です。

桂馬がない展開であれば問題ありませんが、先手の持ち駒に桂馬が入れば▲3四桂があるので、3三の銀は固定しておきたいという感覚がありました。

△2二玉以下▲8五歩△同歩▲同飛なら△同飛▲同角△8六飛▲6七角△8八歩▲8六飛△同飛成▲同銀△8九歩成で、ソフトの評価値-625で後手有利。

この手順は飛車交換から△8六飛がうるさいようで、後手が指せているようです。

△2二玉以下▲8五歩△同歩▲同角なら△3五銀▲8六歩△1五歩▲同歩△1六歩▲同香△4三角▲1七玉△9三桂▲7六角△6五歩で、ソフトの評価値-561で後手有利。

この手順は△3五銀が見えづらい手で、数手前に△4四銀と出たのと関連しているようでう。

1筋の端に歩を垂らすのと、△9三桂と端桂を跳ねて活用するのは両方とも端歩を突いた手を活かしているようです。

玉を深く囲って対抗するのが参考になった1局でした。

局面をおさめて穴熊にする

上図は、先後逆で先手三間飛車からの展開で▲6八角と引いた変化手順の局面。ソフトの評価値-105で互角。

4六の角が▲6八角と引いた形です。

実戦からかなりかけ離れた変化手順の局面なので今後の指し方を調べてみました。

後手として気になるのが3つあって、1つ目は6四の銀の活用で△7五銀~△8六歩の筋を目指すのかどうかです。

2つ目は、後手が△1二香から穴熊を目指す展開が可能かどうかです。

△1二香と上がっているので穴熊を目指したいのですが、先手も仕掛けのチャンスを狙っているとそこまでの余裕があるかどうかです。

3つ目は5二の金が浮いていることです。

△4四歩~△4三金右とすれば駒の連携は取れますが、△1二香と上がっている形に有効かどうかの判断が難しいです。

6四の銀の活用を優先すると穴熊を目指すのは難しくなるので、どちらかを選択することになりそうです。

▲6八角に△7五銀▲7九飛△8六歩▲同歩△同銀▲7四歩で、ソフトの評価値+22で互角。

この手順は後手は△7五銀~△8六歩と銀を前進する指し方です。

8筋は後手の方が攻め駒が多いのでうまく攻めれば8筋から成り駒ができそうな気もしますが、振り飛車は飛車と角を少し後手の攻めから遠ざけた形になっています。

8筋を突破できて駒得して飛車が成りこめれば理想ですが、そんなに簡単にはいかないようです。

△8六同銀に▲7四歩と合わせるのがうるさい手です。

▲7四歩に△同歩なら▲同飛△7三歩▲5四飛のような感じです。

先手は飛車を縦と横に使う展開で、攻めがやや細くても結構うるさいです。

このような展開になると8六の銀がやや重たいのと、5二の金が浮いているのが気になります。

▲7四歩には△7五銀として、以下▲7三歩成△同飛▲7六歩△6四銀▲6五歩△同銀▲7五歩で、ソフトの評価値+123で互角。

この手順は後手は局面をゆっくりしようとするのに対して、先手は仕掛けのチャンスを狙う展開で、これも5二の金が浮いているので後手は激しい展開にはしづらいです。

やはり後手は自ら動くのは少し危険なようです。

▲6八角に△5一金▲7八飛△1一玉▲7六銀△2二銀▲6五歩△5三銀で、ソフトの評価値-139で互角。

この手順の△5一金ですが、数手前に△5二金と上がっているので手損になります。

ただし、4二の角のひもがついた形で浮き駒がなくなったのは大きいです。

▲7八飛は後手の6四の銀から遠ざけた形で、後手は△1一玉と穴熊を目指します。

数手前に△1二香と上がった手が活きてきました。

▲7六銀は▲7八飛と引いた手の効果で、銀を前線に出して仕掛けを狙います。

以下△2二銀と穴熊のふたをして▲6五歩に△5三銀と引く形です。

後手は△6四銀と出た手が△5三銀と引く形ですが、金の浮き駒がなくなったのと穴熊が完成したのが大きいです。

後手はまだ固めるなら△4一金~△3一金寄とすることも可能です。

また先手が▲6五歩と突いた形なので、後手から△3三角とのぞくような手もありまずまずのようです。

自分は△6四銀と出たからには△7五銀~△8六歩を目指すのかと思っていたので、この発想はあまり気がつきませんでした。

局面をおさめて穴熊にするのが参考になった1局でした。

対三間飛車の駒組み

上図は、先後逆で先手三間飛車からの展開で▲6八角と引いた局面。ソフトの評価値-74で互角。

7七の角が▲6八角と引いた形です。

最近の大会で自分の対振り飛車では三間飛車が圧倒的に多く、以前に多く指された四間飛車はほとんどありません。

三間飛車は石田流模様に組める狙いがあるのと、相穴熊の場合に事前に研究しやすい形のようです。

指し慣れてくるとちょっとした評価値などは経験値で補えることができ、あまり気にしなくなるのかもしれません。

自分は対三間飛車の石田流模様の戦型はそれなりに調べていたのですが、本局では全く冴えない展開になりました。

実戦は▲6八角以下△8四飛▲7六飛△6四銀▲5七角△4二角▲6五歩で、ソフトの評価値+390で先手有利。

この手順は対局中もどこかでおかしくしたなと分かっていましたが、気がついたら時間だけが過ぎていました。

完全に後手の失敗のケースで、対局中にどこが悪かったかなどと反省するようでは目の前に将棋に集中できていません。

後から振り返ると△8四飛が形だけで指した手で、△6四銀との組み合わせがまずかったです。

△8四飛は部分的にある手なのですが、▲5七角とされるといつでも▲7四歩△同歩▲6五歩や単に▲6五歩のような筋があります。

それを全く軽視しており、特に△6四銀型で▲6五歩と突くと銀取りになるので、余計に先手の技がかかりやすい局面になりました。

事前に調べてはいてもちょっとした形の違いを理解していないと、形だけで指して気がついたら相手の狙いにはまっていたというパターンです。

自分が以前調べていたのは△8二飛型で△6四銀~△4二角のような形だったので、本局では通用しませんでした。

▲6五歩に△同銀▲7九飛で、次の▲6六歩の銀取りが受けづらいです。

今回の失敗はいい勉強になりました。

△8四飛では△6四銀がありました。

△6四銀▲7四歩△同歩▲同飛△7三歩▲7八飛△1二香▲7六飛△4二角▲4六角△8三飛▲6八角△8二飛▲4六角△8三飛で、ソフトの評価値-70で互角。

この手順は△8二飛型のときに△6四銀と上がる手です。

先手は7筋の歩を交換してから▲7八飛としましたが、△1二香があまり浮かばない手です。

後手としては5二の金が浮いているのが少し気になるところなので、このタイミングでの△1二香が指しづらいです。

本局の後手の構えが△3二金型なので、理想的には手詰まりになれば穴熊を目指したいようです。

ただし先手も後手に穴熊にさせないように早い動きをみせてきます。

△1二香に▲7六飛も浮かびにくく、▲7八飛としてからの▲7六飛なので先手は手損をしています。

先手の▲7六飛は▲7七桂と跳ねる狙いや、▲4六角として後手の飛車を間接的に狙うような意味があるようです。

▲7六飛とすることで後手から△8六歩には▲同歩や▲同飛のような受けができます。

▲7六飛に△4二角とするのはよくある手で、△6四銀型なので▲7七桂には△7五銀が飛車が取られてしまいます。

よって先手は▲4六角として後手の飛車を間接的に狙いますが、△8三飛もあまり見ない手です。

先手の角のラインを事前に受けたのと、7三の地点の補強の意味があるようです。

ただし△8三飛も一時的にあまりいい形でないので、▲6八角と引いて以下△8二飛に▲4六角△8三飛で千日手模様になります。

後手としては、▲7六飛型のときに△6四銀と△4二角の形なら△7五銀と活用するのが筋のようです。

ここら辺は居飛車が先手か後手かの違いや、後手の囲いが左美濃か穴熊模様を目指すかなどで局面の指し手が微妙に違ってくるようです。

また振り飛車も精度のいい手を指せば互角の範疇であり、居飛車としても結構大変な感じです。

大会レベルでこの形だと振り飛車でも十分に戦えるので、三間飛車は人気があるようです。

対三間飛車の駒組みが参考になった1局でした。

開き王手で寄り筋

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4五歩と突いた局面。ソフトの評価値+2438で先手勝勢。

△4五歩は盤上の駒を移動して玉のスペースを広くする手で、このような手は少し見えにくいです。

△4四玉から上部脱出になるとかなり面倒なので何とか仕留めたい形です。

本局は序盤からここまでできすぎというほどうまく指していたのですが、ここから手が崩れておかしな将棋になってしまいました。

できすぎと言ってもここまでも何度かあったチャンスをものにできなかったのですが、相手の方もそれを逃がしたこともありと形勢が維持できていました。

本局はこのあたりがラストチャンスだったようです。

実戦は△4五歩に▲2五桂と跳ねたのが少し甘かったようです。

▲2五桂では▲4二桂成がありました。

▲4二桂成△同玉▲4四香△3三玉▲2五桂△2四玉▲2六金で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順の▲4二桂成は開き王手ですが、この手が見えていませんでした。

▲4二桂成に△4四玉は▲4三金まで詰みです。

▲4三金の形は9一の角と3六の歩がよく利いています。

▲4二桂成に△5四歩は▲4三金△6二玉▲7三銀以下詰みです。

▲4二桂成に△4三桂なら▲2五桂△2四角▲3三銀△同角▲5三金△3一玉▲3三桂成で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は△4三桂には遊んでいる1七の桂馬を▲2五桂と活用できれば、桂馬と香車2枚の計3枚の配置がよく後手玉を寄せきれそうです。

よって▲4四香に△3三玉としましたが、▲2五桂が意外と厳しく△2二玉は▲3三銀以下詰みなので△2四玉としますが、▲2六金で後手玉が必至になりました。

▲2六金で必至なのかと思いがちですが、▲3三銀と▲1三銀と▲3五銀からと▲1五銀からの詰み筋を受けることができません。

また2六の金を外す手があればいいのですが、その手もありません。

ぎりぎりの寄せですがぴったりです。

▲4二桂成とすれば後手玉が寄り筋だったのですが、この手が見えなかったのが痛かったです。

なお最初の局面図から実戦は▲2五桂△6四銀に▲6五銀としたのが少し甘かったです。

△6四銀に▲6五銀では▲4二桂成がありました。

▲4二桂成△5五龍▲6五銀で、ソフトの評価値+2319で先手勝勢。

この手順は△6四銀にも▲4二桂成と開き王手をする手がありました。

▲4二桂成に△同玉なら▲3三金△3一玉▲3二銀まで詰みです。

これは▲2五桂と跳ねた手の効果です。

よって▲4二桂成に△5五龍としますが、これは△6四銀と打ったからできる受け方です。

△6四銀に▲6五銀と合わせる手がありました。

この▲6五銀は7七に桂馬がいるので成立する手ですが、少し難易度が高い手になります。

▲6五銀に△同銀なら▲5五角成があります。

また▲6五銀に△6九龍なら▲6四角成で、ソフトの評価値+99993で先手勝勢。

▲6四角成に△同歩なら▲5二金△6三玉▲7四銀打まで詰みです。

▲6四角成に△同龍なら▲5七香△5五香▲5二金△4四玉▲3三銀まで詰みです。

▲6四銀に△6五同龍寄なら▲同桂△5四玉▲5二飛△5三歩▲同飛成△6五玉▲6四角成△同歩▲7六銀打△同龍▲同銀△同玉▲7七飛△6五玉▲5六金まで詰みです。

この手順は後手は龍を捨ててから△5四玉で入玉を目指す形ですが、▲5二飛がぴったいの寄せでした。

中段玉は寄せにくいイメージがありますが、△5三歩▲同飛成に△同銀なら▲5五金で詰みです。

よって△6五玉としましたが▲6四角成以下詰みです。

▲6五銀に△4二玉なら▲6四角成△同歩▲5六香△同龍上▲同銀△同龍▲6三飛△5三金▲3三金△5二玉▲6一飛成まで詰みです。

この手順もうまくいきすぎですが、△4二玉には▲6四角成~▲5六香がぴったりのようです。

▲6三飛と相手の玉に近いところに飛車を打って△5三金と強い受け方をされますが、▲3三金からの詰みがありました。

開き王手で寄り筋なのが参考になった1局でした。

2枚飛車の攻めでも正確に受ける

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△7九銀と打った局面。ソフトの評価値+1469で先手優勢。

本局は仕掛けのあたりから先手が指せている将棋で、有利に時間が長かったせいもありうまくいけば後手玉を寄せきれそうみたいな気持ちになっていました。

この局面は先手優勢になっていますが、先手玉に詰めろがかかっており後手玉に即詰みはありません。

そのため詰めろを受けることになるのですが、ここで形を決めにいったのが少し早かったようです。

実戦は△7九銀以下▲5四桂△5三玉で、ソフトの評価値+681で先手有利。

この手順は▲5四桂と王手をする手で、とりあえず王手をして相手玉を危険にした方がいいと思ったのですが、ちょっとタイミングが早かったようです。

△5三玉で△5二玉なら▲4二金△5三玉▲4三金打△5四玉▲5五金まで詰みですが、△5三玉で後手玉に詰みはありません。

先手に斜めの駒があれば4二の地点に打つ筋はあるのですが、持ち駒にありません。

△5三玉と3段目に玉が上がると、将来4段目から以下入玉模様になることがあります。

中段玉から入玉模様になると、抑えの駒がないとなかなか捕まらないので攻める方は大変です。

できれば▲5四桂のような手は、先手に斜めの駒が入ったときやたくさん駒が入ったときに▲5四桂を含みにして相手玉にプレッシャーをかける方がよかったです。

▲5四桂では▲7八金打がありました。

▲7八金打△8八銀成▲同金△5九飛▲7九香で、ソフトの評価値+1472で先手優勢。

この手順は▲7八金打とする手で△8八銀成▲同金△5九飛は自然な手の流れですが、▲7九香がまず指せません。

中合の香車ですが、歩があれば▲7九歩が浮かびます。

先手は歩切れなので▲7九香と打ったのですが、△同飛成なら▲8九金打として先手の龍取りで受ける手です。

大駒は近づけて受ける手ですが、香車を捨てるので勇気がいります。

▲7九香では▲8九金打や▲8九香なども浮かびますが、▲8九金打は手堅いのですが攻めの戦力が少し落ちます。

▲8九香は金を残すので攻めの戦力はあるのですが、香車という駒が守りの前線にいるのは少し心細く7九の地点と8八の金が狙われるのが気になります。

▲7九香以下△7七龍▲8九金打△7九龍入▲同金△同龍▲8九金打△7一龍▲5四桂で、ソフトの評価値+3037で先手勝勢。

この手順はうまくいきすぎのところはありますが、後手が踏み込んで攻めてきた例です。

先手は穴熊なので2枚の飛車で攻めても耐久性があり、特に持ち駒に金があると金を打って龍取りのような受け方ができます。

この手順を見ると、先手はぼろぼろと駒を取られて手順の駒割りは飛車と金桂香の3枚替えですが、先手玉が安全になったので▲5四桂と打って先手勝勢のようです。

△7一龍の角取りにも▲5四桂が打てる形になれば先手は理想的な展開です。

結局これらは玉の堅さが最後に差になった展開で、後手が攻めの手を繋ごうとしても先手が正確に受けて大きな駒が入ると▲5四桂以下寄り筋のようです。

このような受け方を少しでも取り入れたいです。

2枚飛車の攻めでも正確に受けるのが参考になった1局でした。

と金攻めの受け方

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4七飛成とした局面。ソフトの評価値+456で先手有利。

後手は2七の飛車を△4七飛成とした形です。

後手からは△5七歩成のと金攻めが見えています。

この戦形では歩を垂らしてと金を作れば、相手の守り駒の金駒1枚と交換になりやすいです。

穴熊は金駒を早く剥がせば有利になりやすいので、と金攻めはかなり有効です。

対局中は△4七飛成に先手の指し方が分からなくてあまりいい感触ではなかったのですが、▲6五桂と打ちました。

△4七飛成以下▲6五桂△同銀▲同銀△5七歩成で、ソフトの評価値+67で互角。

この手順の▲6五桂は部分的には普通の手で、このやりとりは銀と桂馬の交換になって先手が駒得になりますが△5七歩成とされます。

△5七歩成は次に△6七とで守りの金が取れそうです

△5七歩成の局面の駒割りは先手の銀香得で大きく駒得していますが、7八の金を取られると銀香と金の交換でそんなに駒の損得がありません。

5七のと金を作られるのは仕方ないですが、気がつかない受け方がありました。

▲6五桂では▲5八歩がありました。

▲5八歩△同龍▲5九香△4七龍▲6五桂△同銀▲同銀△5七歩成▲同香△同龍▲7一銀で、ソフトの評価値+495で先手有利。

この手順の先手の細かい受け方は全く気がつきませんでしたし、あまり見たことのない受け方でした。

▲5八歩と打っても△同龍であまり効果がないと思っていましたが、▲5九香が継続の受けの手でした。

▲5九香に△4七龍としていつでも△5七歩成の筋が残ります。

△5七歩成に▲同香なら△5六歩、▲同銀なら△5八歩で香車が取られそうです。

△4七龍と逃げられてあまり効果がないのかと思いましたが、このタイミングで▲6五桂と打つのが盲点です。

△同銀▲同銀△5七歩成までは自然ですが、▲同香△同龍とあっさりと金を払って香車を捨てる形で以下▲7一銀と引っかけます。

この部分的な駒割りは銀と桂香の2枚替えで先手が少し駒損ですが、元々は先手が少し駒得をしており▲7一銀の時点の駒割りは先手の銀得です。

先手として大きいのは、と金を払って穴熊の金駒が3枚残っていることです。

さっぱりした形になって先手としては嫌な筋がなくなりました。

▲7一銀以下△7二金左なら▲8二銀成△同角▲2二龍△7一銀▲8五歩で、ソフトの評価値+885で先手優勢。

この手順の▲8二銀成に△同金なら▲2二龍△6四歩▲6三金△6五歩▲7三金△同桂▲7一角△7二金打▲8二角成△同金▲4四角△8一銀▲7一金で、ソフトの評価値+511で先手有利。

これらの手順は相手の金駒を1枚でも薄くして、玉が少しでも見えやすいように意識します。

相手玉を寄せきるまではまだ大変ですが、先手が少し指せているようです。

と金攻めの受け方が参考になった1局でした。