玉の薄い場所を攻める

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△9一香と打った局面。ソフトの評価値+1175で先手優勢。

自分の1局の将棋を局後に検討する場合、2つか3つくらいポイントの箇所の代表的な変化を調べることが多いのですが、本局に関しては手が見えていないこともあり10を超えてしまいました。

後から見ればこんな筋があったのかと驚くことも多く、どこか悪かったのかを調べないともやもやが残ったままになりますのでできるだけ調べています。

局面は△9一香と桂馬取りに打った手で対局中は予想していた手ですが、この手はソフトの候補手にも上がっていませんでした。

9四の桂馬が取られる前に何か手を作りたいところです。

実戦は▲6一香成△同金▲7五桂△7一桂▲9三歩△同香▲9五香で、ソフトの評価値+104で互角。

この手順の▲6一香成は△同玉なら▲8三桂と打つつもりだったのですが、△6一同金とされてぱっとしません。

以下▲7五桂に△7一桂と受けられて▲9三歩△同香をあやをつけてから▲9五香としましたが、自分でもどのような狙いで指しているか分かっていませんでした。

とりあえず9四の桂馬を守っただけで評価値は1000位下がったので、手の流れとしては全くよくありません。

評価値が1000を超えていたというのはかなり形勢に差がついており、相手の対応によっては優勢から勝勢にもっていける可能性もあるのでもったいないです。

▲6一香成では▲2五歩がありました。

▲2五歩△同龍▲7五桂△7四歩▲6四銀で、ソフトの評価値+1098で先手優勢。

この手順の▲2五歩ですが、本局ではこの手が変化としてよく出ていました。

後手の龍の横の利きを消す手で、龍が横に逃げれば先手陣に龍で攻め込む筋がなくなります。

△2五同龍に▲7五桂ですが、実戦で局面は違った形で▲7五桂と打っているので目のつけどころはここだったようです。

▲7五桂に△7四歩は催促の受けですが、▲6四銀が見えづらいです。

▲6四銀は△2五同龍とさせることで成立する手で、龍が4段目だと△6四同龍があります。

▲2五歩~▲7五桂~▲6四銀の手の組み合わせはかなり難易度が高いです。

▲2五歩と▲6四銀が特に難しく、△6四同歩の後ことも考えてないと指せないです。

△6四同歩には▲2二龍△同歩▲6三金まで詰みです。、

これは6三の地点に空間をあけるために▲6四銀と打って、△同歩なら▲2二龍が質駒の金で△同歩に▲6三金までぴったりです。

先手優勢だった局面もこれくらいの指し手の精度を維持しないといけないので、将棋は難しいです。

▲6四銀以下△6二金▲2二龍△同歩▲8三金△6一玉▲6三桂成で、ソフトの評価値+3447で先手勝勢。

この手順の△6二金で先手の攻めが止まりそうですが、ここでも▲2二龍がありました。

△2二同歩に▲8三金~▲6三桂成が継続手ですが、先手の攻めもかなり細いので龍を切るのは決断の展開です。

しかし、▲6三桂成の局面は先手勝勢になりました。

先手は大駒はないのですが玉が堅く、攻め駒は金銀成桂の3枚に持ち駒の香車と4五の銀です。

▲6三桂成以下△5一玉▲4四香△4二歩▲5三銀成で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は▲4四香が後手玉の逃げ道封鎖でうまいです。

▲6三桂成以下△5一桂▲5三成桂△2三龍▲5五香△5二香▲同成桂△同金▲5四香で、ソフトの評価値+3907で先手勝勢。

この手順は▲5三成桂と歩を取るのが何気にうまく、5三の地点に駒がないと将来▲5三金と打てるという意味です。

どちらの寄せも特別鋭い手はないですが、自然な手を積み重ねているようです。

玉の薄い場所を攻めるのが参考になった1局でした。

2枚の桂馬で攻めを繋ぐ

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△8四歩と突いた局面。ソフトの評価値+1175で先手優勢。

△8四歩は次に△8五歩と桂馬取りの催促の手ですが、あまりよくなかったようです。

本局は先手も後手もあまり指し手の精度がよくないようで、相手が甘い手を指してチャンスがおとずれてもものにできていないというのが多かったです。

手が見えてないので仕方ありませんが、もったいないなかったです。

実戦は▲9四香△同香▲同桂△7二玉で、ソフトの評価値+764で先手有利。

この手順は▲9四香と打って取られそうな桂馬を王手で事前に避けたのですが、△7二玉とされて局面の急所が分かりにくくなりました。

▲9四香では▲7五桂がありました。

▲7五桂に△7二銀なら▲9五香△同香▲2二龍△同歩▲9三銀で、ソフトの評価値+99995で先手勝勢。

この手順は▲7五桂と詰めろをかけるのが急所だったようです。

△7二銀は▲8三銀の詰めろ逃れですが、▲9五香と捨てる手がありました。

▲9五香は詰めろではありませんが、△同香とすると▲2二龍~▲9三銀の筋がありました。

▲9三銀以下△同玉▲9四香△8二玉▲9二金まで詰みです。

この寄せ方は7五の桂馬だけでなく8六の桂馬もよく利いています。

後手の△9五同香は失着ですが、このような狙いがありました。

▲9五香に△7四歩なら▲9一香成△7五歩▲2五歩△4四龍▲7四香△6二金▲9二成香で、ソフトの評価値+1111で先手優勢。

この手順の△7四歩はソフトの推奨手で、▲9一香成で香車を取られますが△7五歩で桂馬を取り返せます。

▲2五歩が難しい手で、△同龍とすると後手の龍の横の利きがなく受けの力が半減します。

▲2五歩は歩切れになる手なので指しにくいところはありますが、△4四龍で先手玉は龍で攻められることがなくなったので安心する面もありそうです。

△4四龍に▲7四香が継続手で、歩の裏側に香車を打つと△7三歩は2歩のため打てません。

△6二金は香車を取りながら逃げ道を作った手ですが、▲9二成香がありました。

▲9二成香は捨て駒ですが狭い方に玉を呼び込む手で、狭い玉は寄せやすくなります。

▲9二成香に△同玉なら▲7一銀△7二金▲2二龍△同歩▲8二金△9三玉▲9四香まで詰みです。

この手順は▲2二龍と金を取る手が質駒になっています。

▲9二成香に△7一玉なら▲7八玉△7六歩▲同銀△7七歩▲同金△7三歩▲7五香打△6一玉▲8二成香で、ソフトの評価値+1600で先手優勢。

この手順の▲7八玉は将来△9六桂の王手を防いだ手ですが、攻めを継続したい中で自玉の受けに回る手なので指しづらいところはあります。

後手は△7六歩から形を乱してから△7三歩と香車取りに受けますが、▲7五香打とあまり見ない香車の使い方をする手がありました。

△7四歩なら▲同桂とする狙いです。

よって△6一玉の早逃げですが、▲8二成香として先手が指せているようです。

2枚の桂馬で攻めを繋ぐのが参考になった1局でした。

相手の薄いところを攻める

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△8一同銀でと金を取った局面。ソフトの評価値+898で先手優勢。

△8一同銀では△8一同金がソフトの推奨手だったのですが、これで形勢が大きく先手に傾くことになりました。

△8一同銀と△8一同金の何が違うのかがすぐに分かればいいのですが、△8一同銀が何となく違和感があるなと思うかどうかが第一歩です。

△8一同銀なら8三の地点が薄くなるのが後手としてはまずかったようです。

ただしここからの先手の攻め方も急所を外すとまた形勢が接近します。

実戦は△8一同銀以下▲1二龍△2二金▲1一龍△9一香▲8六桂で、ソフトの評価値+386で先手有利。

この手順の▲1二龍は次に▲6一香成が狙いですが△2二金が反発の受けです。

▲1一龍△9一香▲8六桂の手順はやや泥試合みたいな感じで、自分は△8一同銀を咎めることができませんでした。

▲1二龍は遊んでいる龍を活用する手で悪くはないと思いますが、△2二金と先手を取るような受け方をされて▲1一龍と戻るのは先手は結構微妙な指し方です。

微妙というのは得をしているか損をしているかが分かりにくいということで、ソフトの候補手に上がっていましたが推奨手ではありませんでした。

▲1二龍では▲8六香がありました。

▲8六香に△8四歩なら▲7五桂△6二金▲8三銀で、ソフトの評価値+735で先手有利。

この手順は▲8六香として8三の地点を狙う手です。

対局時は▲8六香が最初に見えたのですが、△8四歩とされて次に△8五歩▲同香△8四歩と香車を取りにこられて難しいと思ってやめました。

なお△8四歩はソフトの候補手にも上がってない手なので、あまりいい手では可能性が高いです。

△8四歩と突くことで8三の地点に空間があきましたが、▲7五桂として次に▲8三銀の打ち込みを狙います。

△6二金と香車を取って逃げ道を広げるのが味がいいのですが、それでも▲8三銀と打つようです。

先手の攻めもかなり細いイメージで、後手玉は中央に逃げるスペースがあります。

先手が攻め急いでいるようにも見えるのですが、このあたりは読みが入ってないと難しいです。

▲8三銀以下△7一玉▲5五桂△5一桂▲1二龍△2二金▲1一龍△5四歩▲4三桂成△同桂▲4五銀△5五桂▲5六歩△4七桂成で、ソフトの評価値+489で先手有利。

この手順は△7一玉に▲5五桂△5一桂と数の攻めに数の受けという展開です。

先手有利のようですが、先手の攻め駒もぎりぎりなので簡単ではありません。

先手をもって指しこなすにはかなりの力量がいるようです。

▲8六香に△9四桂なら▲8三香成△同玉▲7五桂△7二玉▲5五桂で、ソフトの評価値+979で先手優勢。

この手順の△9四桂は8六の香車を取りにいく手ですが、▲8三香成△同玉▲7五桂がありました。

この展開は香車を捨てる形でもろに8三の地点に殺到しているイメージです。

▲7五桂~▲5五桂と桂馬2枚で6三の地点を狙うのが急所のようです。

▲5五桂に△6二金なら▲8三銀△6一玉▲6三桂左成で、ソフトの評価値+1049で先手優勢。

この手順はうまくいきすぎですが、△6二金なら▲8三銀~▲6三桂左成がありました。

なおソフトは▲5五桂に△8三香で、ソフトの評価値+859で先手優勢。

この8三香は8三の地点を先に埋めて△8七香成を含みにした手ですが、かなり難易度が高いです。

このような何気ない受け方もなかなか浮かばないです。

相手の薄いところを攻めるのが参考になった1局でした。

盤面全体を見る

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△2一歩と打った局面。ソフトの評価値+574で互角。

ここまで先手が動いた手に後手が正確に対応すれば後手有利だったようですが、お互いに指し手の精度があまりよくなかったようでこの局面は先手有利だったようです。

対局中は何かいい手がありそうな気もしましたが、後手から△9一玉や△6二金とされるまえに何か手を作りたいです。

実戦は▲8一とで以下変化手順で△同金で、ソフトの評価値+177で互角。

この手順は▲8一とで桂馬を補充する手で歩で桂馬を取るのは自然ですが、△同金とした形がすっきりしたようで互角になりました。

▲8一とで攻めの拠点の歩がなくなるのはもったいないと思っていましたが、他の手も見えなかったので仕方なく指した感じです。

▲8一とでは▲9七香打がありました。

▲9七香打に△9六桂なら▲同香△同歩で、ソフトの評価値+975で先手優勢。

この手順の▲9七香打は9筋に2枚の香車を並べる形で、後手は△9一玉とは取りにくくなります。

対局中は▲9七香打に△9六桂は少し考えましたが、▲同香△同歩の後が分からないのでやめました。

なお△9六桂はあまりいい手ではなかったようでソフトは△9四香を推奨していましたが、この手も対局中は見えてなかったようです。

本局は1局を通してソフトの評価値だけを追っていくとそんなに大きな変動はなかったようですが、自分の甘い手に相手の方も付き合ってくれた感じです。

相手の方が正確に咎めて入ればかなり先手が悪かったようです。

△9六同歩で盤面の左側だけを見るのでなく右側も見る必要があったようです。

△9六同歩▲同香△9四歩▲2五歩で、ソフトの評価値+1005で先手優勢。

この手順の▲9六同香は次に▲9二との詰めろなので自然な手です。

△9四歩は詰めろ逃れですが、次の▲2五歩がいい手でした。

1歩千金という言葉がありますが、まさにそれでここに歩が打てるのが見えているかどうかで全く局面が違っていました。

よく盤面全体を見るようにと書いているのですが、実際の対局では余裕がないのかそれがなかなかできていないようです。

▲2五歩に△2五同龍なら▲9四香で、ソフトの評価値+948で先手有利。

▲2五歩に△8四龍なら▲3一龍で、ソフトの評価値+1736で先手優勢。

これらの手順は▲2五歩に後手がどこに龍が動いても先手が指せていました。

そのためには時間の使い方をうまくするとか直感を鍛えるとか盤面全体を見るなどがありますが、このあたりを少しでも指し手の精度を上げたいです。

盤面全体を見るのが参考になった1局でした。

攻めの手をひねり出す

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△2九飛成と桂馬を取った局面。ソフトの評価値+238で互角。

駒割りは角と金銀の2枚替えでここで先手の手番なので普通は先手有利に見えるのですが、思ったほど差が開いていませんでした。

先手の右端にいた桂馬と香車を補充されたのが何気にポイントになっていました。

また対局中は気がつかなかったのですが、△2九龍は次に△2四龍と金を取る狙いがありました。

実戦は△2九龍以下▲6二香△7一金▲9五歩△同歩▲9二歩だったのですが、△9五同歩で△2四龍▲9四歩△2一歩▲1二龍△9二香打で、ソフトの評価値-562で後手有利。

この手順の▲6二香△7一金▲9五歩は本にもよく出る攻め筋で、△同歩なら▲9二歩△同香▲9一銀△同玉▲7一龍のようなイメージです。

しかしそれは部分的な手の流れで、▲9五歩には△2四龍と金を補充する手がありました。

▲9四歩の取り込みには△2一歩で先手の龍の利きを止めることができるのが大きいです。

次に△6二金がありますので▲1二龍としますが△9二香打として後手有利のようです。

先手からは9三の地点に打ち込む狙いはありますが、後手も9三の地点は玉を入れて4枚利いているので簡単でありません。

先手は8八玉型で9筋に近いのと6筋の2枚の金が壁になっているため、9筋から攻めると反動で自玉が危険になることもあります。

△2四龍が見えてないとこのような失敗のケースになります。

▲6二香では▲6四桂がありました。ソフトの評価値+201で互角。

この手順は▲6四桂とただ捨ての桂馬で、△6四同歩なら▲6三香と打つ狙いです。

▲6三香に△4四角とか△8四桂とかはありそうですが、▲6一龍△同銀▲同香成は後手としてもかなり怖い形です。

そのため▲6四桂には△2四龍とします。

▲6四桂△2四龍▲7二桂成△同金▲6一銀△6二金▲5一龍△7一金打▲5二銀成で、ソフトの評価値+241で互角。

この手順は△2四龍として金を補充する手で、後手は持ち駒に金が入ったのと2四の龍の利きで先手の龍の利きを止めることもできます。

そのような意味で△2四龍はかなり価値の高い手です。

先手は▲7二桂成~▲6一銀で金を目標に攻めますが、後手も持ち駒の金を受けに投入していい勝負のようです。

なお最初の局面図で先手の2四の金を取らせないようにする▲3三金は△8五桂、▲3四金は△2五角で共に後手有利になります。

よって▲6四桂というのも仕方ないようです。

攻めの手をひねり出すのが参考になった1局でした。

飛車を2段目に打って攻めを継続する

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△2八とで飛車を取った局面。ソフトの評価値+199で互角。

駒割りは角と金銀桂の3枚替えで先手が駒得ですが、2四の金がやや遊んでいるのと6九の金が浮いています。

また右隅にある桂馬と香車も後手に取られそうな形で、いい勝負だったようです。

先手は飛車を持っていますがやや攻めの戦力が少ないです。

実戦は△2八と▲2一飛で以下変化手順で△3九飛▲6八金寄△2九飛成▲1一龍△6四桂で、ソフトの評価値+23で互角。

この手順は▲2一飛は自然な手だと思ったのですが、ソフトの候補手にもあがっていませんでした。

先手は攻めの戦力不足なので1一の香車を補充して攻めに使いたいと思ったのですが、後手も△3九飛~△2九飛成が味がいい手です。

▲1一飛成で香車は補充できましたが、△6四桂が地味ながらうるさい手のようです。

△6四桂は銀取りですが、真の狙いは△4四角~△7六桂です。

△6四桂で駒割りは角と金銀香の3枚替えですが、△6四桂の働きがいいのと持ち駒に大駒2枚の角があるのは魅力的です。

ここからもまだ大変な将棋ですが、後手も振り飛車特有の力の出そうな展開です。

先手が香車を取るより後手が桂馬を取る方が価値が高かったようです。

△6四桂と打たれるような展開になる前に、先手は1手早く攻めるような形を目指した方がよかったかもしれません。

▲2一飛では▲4二飛がありました。ソフトの評価値+218で互角。

この▲4二飛はソフトの推奨手ですが、ぱっと見で打ちにくい飛車です。

敵陣に飛車を打つときに相手の持ち駒に角があれば、王手飛車になりそうな筋には打ちにくいです。

また飛車は接近戦に弱いのでできるだけ遠くから打って攻めるのが多いです。

そのため相手の金駒に近いところの▲4二飛が見えにくいです。

ソフトで検討していると、飛車を打つときに後手玉と同じ列に打つケースが多い印象です。

間接的に飛車の利きに玉を入れるということですが、この手がどの程度厳しいかが気になります。

▲4二飛に△3九飛なら▲6八金寄△2九飛成▲6二銀△同金▲同飛成△7一銀▲4二龍で、ソフトの評価値+371で先手有利。

このような展開は自分の中よく分からないという指し手で、後手の手は自然なのですが先手の▲6二銀と打ってからの手の流れが不思議です。

▲6二銀と打って以下取って取って銀を埋めて龍が元の位置に戻るという形です。

先手は金と銀の交換になって4二の地点に龍を作りました。

後手は桂馬を補充して金がいなくなった代償に銀を埋めた形です。

先手は金を後手は銀桂をお互いに持ち駒にした形で、手番が後手になりました。

そのような意味では後手が少し得をしたようにも見えるのですが、この局面は先手有利になったようです。

▲4二龍以下△1九と▲6一金△2四龍▲7一金△同玉▲6二銀△8二玉▲5一龍△6一香▲同銀不成△同銀▲同龍△7一金▲1一龍△3三角▲1二龍△2二金▲2五歩で、ソフトの評価値+686で先手有利。

この手順の△1九とには▲6一金と張り付く手がありました。

以下▲7一金として▲6二銀~▲5一龍と攻めるのが意外と効果的のようです。

後手玉は金駒がいない守りなので薄いです。

△6一香は駒損の受けですが清算して△7一金で龍をはじく受け方です。

△7一金に▲1一龍として龍を逃げながら香車を補充するのが味がいいです。

最後の▲2五歩の局面は先手有利のようですが、先手は龍を大きく使っているのが印象に残りました。

飛車を2段目に打って攻めを継続するのが参考になった1局でした。

少し指しやすい形からの指し方

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で▲3四金と銀を取った局面。ソフトの評価値+149で互角。

対局中はこの局面まで結構楽観気味だったようで先手がまずまずかと思っていましたが、あまり差がついてなく互角でした。

自分は金を取る△3四同飛ばかり考えていましたが、実戦は△2七歩成▲2四金△2八とで、ソフトの評価値+235で互角。

この手順の△2七歩成はソフトの推奨手で、以下飛車の取り合いになります

駒割りは角と金銀桂の3枚替えで先手が駒得ですが、2四の金の働きがいまひとつなのと1九の香車と2九の桂馬が将来取られそうです。

また先手は6九の金が浮いているのでどこかで自陣に手を入れることになります。

このあたりは相手の方が自分よりしっかり読んでいたようです。

今回は△3四同飛が推奨手でなかったのですが、これを調べてみたいと思います。

▲3四金以下△同飛▲2六飛△2四歩▲4五銀△6四飛で、ソフトの評価値+336で先手有利。

この手順は△3四同飛には▲2六飛と飛車が捌けます。

△2四歩の受けに▲4五銀△6四飛までは一直線みたいな流れですが、この局面が先手有利のようです。

本来は相手の方の手番のときにこの局面からの指し手を考える必要があるのですが、対局中はあまり考えておらず時間の使い方もややまずいようです。

△3四同飛以下は手の流れが読みやすい局面なので、時間を無駄にせず少しでも先のことを考える必要がありました。

そうすれば△3四同飛でなく△2七歩成の展開も考えていたかもしれません。

△6四飛の局面を最初に見たときは▲7五銀として△6五飛なら▲5六銀で飛車が取れるのでこれが明快かと思っていましたが、これは落とし穴がありました。

△6四飛以下▲7五銀△2五歩▲同飛△1四角▲2一飛成△6七飛成▲同金△6九角成で、ソフトの評価値-1421で後手優勢。

この手順は実戦なら選んでいた可能性がありますが、▲7五銀には△2五歩の切り返しがありました。

このような手をうっかりしやすく▲5六飛は△2四飛で後手の飛車が生還できるので、▲7五銀が重たい形です。

なお▲7五銀はソフトの候補手にも上がってあらず、あまりいい手ではなさそうです。

△6四飛の局面で先手は有力な手が3通りありました。

1つは△6四飛に▲6六歩です。

△6四飛▲6六歩△1四角▲5六銀△5八角成▲同金△6九角▲6八金△2五角成▲4六飛で、ソフトの評価値+923で先手優勢。

この手順の▲6六歩は後手の飛車が狭いので歩で圧迫する手で、6七の地点に直通する飛車は不気味ですが6六で利きを止めると飛車の働きが落ちます。

△1四角に▲5六銀も柔らかい手で、△4四飛には▲4七歩で後手の飛車と角の両方お利きが止まります。

2つ目は△6四飛に▲4四歩です。

△6四飛▲4四歩△2五歩▲2八飛△3六歩▲4三歩成△3七歩成▲同桂△4六金▲2五飛で、ソフトの評価値+611で先手有利。

この手順の▲4四歩は後手の飛車の横の利きを止めるのと、次に▲4三歩成のと金作りがあります。

後手が△3六歩から暴れてきたら必要最小限の受けだけをして、▲4三歩成~▲2五飛とするのが興味深いです。

先手は右側の銀と桂馬を取らせる間にと金と龍で後手陣を攻めるイメージです。

3つ目は△6四飛に▲4六飛です。

△6四飛▲4六飛△5五金▲4八飛△3九角▲4九飛△2八角成▲5六銀で、ソフトの評価値+522で先手有利。

この手順の▲4六飛は指摘されないと浮かばない手です。

▲4六飛に△5五金の対応を考えてないと指せない形で、後手は歩切れなので▲4八飛には歩の連打ができません。

また先手は▲4八飛以外で▲4七飛や▲4九飛だと後手の角で狙われそうです。

よって▲4八飛としましたが、△3九角に▲4九飛がうまい手で△2八角成▲5六銀で先手の飛車が直通します。

△6四飛以下3通りを調べましたが、どれも相手の手にのって指しており慌てて指していないようです。

少し指しやすい形からの指し方が参考になった1局でした。

角交換振り飛車に端桂と角銀で手を作る

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で▲1七桂と跳ねた変化手順の局面。ソフトの評価値+107で互角。

この▲1七桂はソフトの推奨手だったのですが、自分はこのタイミングで跳ねるのは初めて見ました。

2筋の逆襲に▲1七桂と跳ねて受ける形はあるのですが、ぎりぎりまで待って跳ねるというイメージがあったのでやや意表をついた手ともいえます。

ただし、人間にとって意表の手でもソフトにとっては自然なこともあるようで今後の展開を調べてみます。

▲1七桂に△1四歩なら▲3一角△5二飛▲5五銀△3三金▲2五桂△3二金▲3三桂成△同桂▲2一飛成で、ソフトの評価値+111で互角。

この手順の△1四歩は将来△1五歩から桂頭を狙う手ですが、▲3一角~▲5五銀がありました。

△3三金は▲4四銀の受けですが、▲2五桂~▲3三桂成で、先手は桂損ですが飛車が成り込む形でまずまずです。

▲1七桂に△3三桂▲5五銀△4三銀なら▲3一角△5二飛▲2五桂で、ソフトの評価値+723で先手有利。

この手順の△3三桂は2五の地点の補強ですが、▲5五銀がありました。

銀を直に使う手で次に▲4四銀があるので△4三銀と引くと、▲3一角△5二飛▲2五桂で先手有利です。

▲1七桂に△3三桂▲5五銀△4二飛なら▲3一角△4三飛▲2四歩で、ソフトの評価値+605で先手有利。

この手順の▲5五銀に△4二飛と受けるのは自然な形ですが、この場合も▲3一角がありました。

▲3一角に△5二飛なら▲4四銀がありますので△4三飛と浮きましたが、▲2四歩がうまいです。

▲2四歩△同金▲2二角成で次の▲1一馬が受けにくいです。

先手は▲5五銀とか▲3一角で駒を前に使う組み合せで手になるようです。

▲1七桂に△3六歩なら▲同歩△3七角▲2九飛△4六角成▲3一角△5二飛▲4二歩で、ソフトの評価値+178で互角。

この手順の△3六歩はソフトの推奨手でした。

▲1七桂と端に跳ねたため3七の地点が弱くなったので、弱くなったところを攻める筋のいい手に見えます。

▲3六同歩に△3七角~△4六角成で後手は馬を作って手厚くなりますが、▲3一角~▲4二歩が盲点の攻め方です。

▲4二歩と打てるのは後手が△4六馬と先手の歩を取ったので成立する手で、読みが入ってないと見えづらいです。

先手の次の狙いは▲4一歩成ですが、△5一金と受けた後の展開が気になります。

▲4二歩以下△5一金▲2五桂△4二金▲2二歩△3三桂▲同桂成△同金寄▲2一歩成△3二金寄▲2二角成△同金▲同飛成△同飛▲同と△2九飛▲7八金△2二飛成▲5一飛で、ソフトの評価値+9で互角。

この手順は△5一金には▲2二歩から攻める展開で、先手もぎりぎりの細い攻めです。

以下角と金の駒損ながら飛車交換になる展開で互角のようです。

先手は▲5五銀とか▲3一角とかで、できれば▲2五桂と活用する形になれば一応手になっているようです。

角交換振り飛車に端桂と角銀で手を作るのが参考になった1局でした。

振り飛車の2筋逆襲の受け方

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△2二飛とした局面。ソフトの評価値+107で互角。

後手の4二の飛車が△2二飛と回った形です。

後手の狙いだけで言うと△2二飛~△3三金~△2六歩~△2七歩成で、これを先手はまともに食らうと勝てなくなります。

その筋には何か受けの手を用意していないと将棋が一方的になるので要注意です。

実戦は△2二飛以下▲4五歩△同歩▲4四角△3三金▲同角成△同桂▲4四金△2四飛▲3三金△2六歩▲3四金で、ソフトの評価値+267で互角。

この手順の▲4五歩に△同歩は▲4四角があるので取りにくいかと思っていましたが、△3三金の受けが意外と粘りがあるようです。

△3三金に▲同角成~▲4四金はやや失着で、▲4四金には△2六歩▲3三金△2七歩成で、ソフトの評価値-333で後手有利。

このように後手が△2六歩~△2七歩成という手が間に合ってくると後手が指せていたようです。

▲4四金に後手は2筋の歩を伸ばすのが急所でした。

なお▲4五歩△同歩▲4四角△3三金には▲5三角成△2六歩▲3一馬△2三飛▲1七桂で、ソフトの評価値+2で互角。

2筋の歩を伸ばして来たら▲1七桂の形で受けることになりますが、いい勝負のようです。

なおソフトは▲4五歩には△3三金を推奨していました。

▲4五歩△3三金▲3一角△2三飛▲5三角成△2六歩▲1七桂で、ソフトの評価値+53で互角。

この手順は▲3一角に△2三飛とするのが盲点で、▲5三角成に△2六歩と伸ばす形です。

▲1七桂と跳ねて△2七歩成には▲2四歩~▲2五歩と歩を使って受けることになります。

先手は馬ができたのはそれなりに大きいのですが、後手も2筋の歩を伸ばして先手にプレッシャーをかけています。

なお▲5三角成で▲2二歩と桂馬をとりにいくのは、△5二金▲2一歩成△同飛で、ソフトの評価値-875で後手優勢。

この手順は▲2二歩には△5二金として5三の地点を受ければ、以下先手の角が取られる形で後手優勢です。

このあたりの後手の指し方は手が広く、▲4五歩に△同歩か△3三金があり、▲3一角に△2三飛として▲5三角成とさせるとか、▲3一角~▲2二歩には△5二金として桂馬を取らせて角を取るなど色々な手がありました。

自分の先入観を少し超えた展開だったので調べてみてよかったです。

なお最初の局面図でソフトは△2二飛には▲1七桂を推奨していました。ソフトの評価値+101で互角。

自分はこのタイミングで▲1七桂と跳ねるのは初めて見ました。

後手の飛車先の歩が伸びてきたで▲1七桂は見たことがありますが、2三の地点に金がいる状態で▲1七桂が不思議な形です。

この手は知らないと指せない部類の手かもしれません。

将棋はちょっと手のタイミングを変えるだけで全く別の展開になる可能性があり、ここからは後手も手が広いようなので別の機会に調べてみます。

振り飛車の2筋逆襲の受け方が参考になった1局でした。

銀を直に上がって局面を動かす

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△2五歩と打った局面。ソフトの評価値+213で先手有利。

この形は角交換振り飛車でたまに出る形で、2筋の歩を交換させてから後手が2筋から逆襲を狙う指し方です。

部分的には後手は△3三金~△2二飛~△2六歩~△2七歩成の筋で、これを先手がまともに食らうと勝てなくなります。

またどこかで△4五歩のように動く手もあり、先手は駒組みに慎重になります。

後手が2筋から動くのはそれなりに手数はかかりますが、4筋から動くのはいつでもあるのでその間に先手は何か動きたいところです。

実戦は▲1六歩△2二飛▲4五歩で、ソフトの評価値+124で互角。

この手順の▲1六歩は将来▲1七桂のような使い方で、後手の2筋の逆襲を緩和するつもりだったです。

ソフトはこの手が推奨手だったので悪くはなさそうですが、指している本人はこの後どのように指すか分かっていませんでした。

できれば先手は何か狙いをもって動くような形にしたいです。

▲1六歩では▲5五銀もあったようです。

▲5五銀は直に銀が上がるので、5六の地点に戻るのは手数がかかりすぎて現実的にはほぼ無理です。

銀は千鳥に使えとは反する手なので、そのような意味では浮かびづらく決断の手になります。

▲5五銀に△4五歩なら▲4四角△5四歩▲5三角成△2二飛▲5四銀で、ソフトの評価値+676で先手有利。

この手順の△4五歩に▲同歩なら△同飛で後手が指せますが、▲4四角が▲1一角成と▲5三角成の切り返しの狙いがあります。

△5四歩に▲同銀なら△4四飛がありますが、▲5三角成が飛車取りになるのが大きく△2二飛には▲5四銀で先手有利です。

▲5五銀に△1四歩なら▲3一角△5二飛▲4四銀で、ソフトの評価値+574で先手有利。

この手順の△1四歩は緩手のようで、▲3一角と打つ手がありました。

△5二飛と逃げたときに▲4四銀を歩を取って前進できるのが▲5五銀とした効果のようです。

このような何気ないところで先手が手を作っていくのがうまいです。

▲4四銀以下△6二金▲2四歩△2二金▲3六歩△3二金▲3五歩△3一金▲3四歩で、ソフトの評価値+724で先手有利。

実戦なら▲4四銀で読みを一旦打ち切りそうですが、△6二金以下もそれなりに指し手は難しいです。

▲2四歩に△同金なら▲2二歩があるので△2二金としましたが、▲3六歩~▲3五歩が難しいです。

角と銀の交換ですが▲3四歩として先手有利のようです。

最初の局面図から▲5五銀に△3三金なら▲3一角△5二飛▲2二歩△3二金▲2一歩成△3一金▲同とで、ソフトの評価値+425で先手有利。

この手順の△3三金は△2二飛を含みにした手ですが、▲3一角~▲2二歩がありました。

後手は1筋を突いてないので△1三桂とすることができません。

よって△▲2二歩に△3二金としましたが、▲2一歩成~▲3一同とで角と金桂の2枚替えの展開です。

先手は歩切れなのが気になりますが、後手の3四銀がいなくなると▲2五飛の筋があり将来3一のと金も働きそうな形なので先手が指せているようです。

なお最初の局面図で▲5五銀には△5二金がソフトの推奨手だったのですが、この手は美濃囲いを自ら崩す手なのでなかなか浮かびにくいです。

△5二金以下▲6五角△1二角がソフトの読み筋ですが、指摘されないと全く浮かばないので別次元の話のようです。

銀を直に上がって局面を動かすのが参考になった1局でした。