桂馬の頭の守り方


上図は、角換わりからの進展で後手が△6四銀と7五の銀を引いた局面。ソフトの評価値+279で互角。

この局面は、先手が1歩得していますが後手から△7六歩と桂馬の頭に歩を打つ狙いがありますので、先手は受ける必要があります。

△6四銀に▲1六歩なら△7六歩で▲8五桂△同飛に▲7四角は、△8四飛▲6三角成△5二金▲9六馬△7三桂で、ソフトの評価値-359で後手有利。

この手順は、桂馬の頭を受けなかった場合ですが、先手が馬を作っても桂損なので後手有利です。

本譜は▲7六歩で、ソフトの評価値+72で互角。

この手は敵の打ちたい所に打ての▲7六歩で、ソフトの候補手の1つではありましたが推奨手ではなかったようです。

▲7六歩では▲8六歩がありました。ソフトの評価値+242で互角。

この手は自ら8筋の歩を突く手です。

▲8六歩に△7六歩なら▲8五桂で桂馬を守るという意味で、後手に歩があれば△8四歩と打てますが歩がありません。

▲8六歩に△同飛なら、▲8五角△5二金▲8七歩で、ソフトの評価値+563で先手有利。

この手順は、△8六同飛に▲8五角と後手の飛車の逃げ道を塞ぐ手で、飛車と角の交換で先手指せそうです。

▲8六歩△同飛▲8五角に△7六歩なら、▲6三角成△7七歩成▲6四馬△6七と▲4九玉△8四飛▲7五馬△8二飛▲8三歩△7二飛▲7三歩△同飛▲7四銀で、ソフトの評価値+522で先手有利。

この手順は、▲8五角に強く△7六歩とした手ですが、▲6三角成から▲6四馬と手順に銀を取れて飛車当たりなので、先手指せそうです。

▲8六歩に△7二金なら、▲8七銀△7六歩▲同銀△8六飛▲8七金△8二飛▲8六歩で、ソフトの評価値+359で先手有利。

この手順は、後手が△7二金に▲8七銀と守った展開で、その後に後手が△7六歩と打ちますが▲7六同銀から▲8七金が力強い受けです。

これらの手順を見ると、最初の局面では▲8六歩で受かるので▲7六歩とわざわざ持ち駒の歩を使って受ける必要がないということみたいです。

桂馬の頭の守り方が参考になった1局でした。