飛車取りには逃げる手も考える


上図は、相掛かりからの進展で△4四角と打った局面。ソフトの評価値+410で先手有利。

ここまでは▲3四飛と横歩を取った手に後手が角交換をして△3三金と上がってから▲3五飛に△4四角と打った流れです。

先手は1歩得しており後手の8五の銀が少し重たい形なので、ここまではうまくいっていると思っていました。

ただし、先手有利までは気がつきませんでした。

実戦は△4四角以下▲3七桂△3五角▲同歩△4四金で、ソフトの評価値-80で互角。

この手順は、序盤は飛車より角という格言があるので飛車は逃げることは全く考えず▲3七桂としました。

▲3七桂は後手が3三の金の形なので▲4五桂と跳ねた形が、▲3三桂成と▲5三桂成を見て気持ちがいい手だと思っていました。

ただし、実戦の飛車と角の交換からの△4四金が見えていませんでした。

△4四金は4段目に金が上がって玉の守りは弱くなりますが、上部が手厚くなって▲4五桂を防いでおり、△3六歩のような手も狙っています。

先手は角を2枚持っていますが意外と使いづらい感じです。

▲3七桂では▲2五飛がありました。

▲2五飛△2四歩▲4五飛で、ソフトの評価値+364で先手有利。

この手順は、▲2五飛と逃げて△2四歩と打たせてから▲4五飛とする手で飛車を横に使う形です。

飛車が横に逃げても使いづらいかと思って全く考えてなかったですが、この場合は有力だったようです。

▲4五飛に△7六銀なら▲7五飛△8七銀成▲8三歩△同飛▲6五角△7四歩▲同角△8四飛▲8七銀△9九角成▲6三角成で、ソフトの評価値+1444で先手優勢。

この手順は、△7六銀として銀を活用する手で自然に見えますがやや無理筋のようで、この場合は▲7五飛があり△8七銀成なら▲8三歩の叩きがあります。

後手は△8三同飛として▲6五角の両取りに△7四歩としてあやを求めますが、▲7四同角から▲8七銀と銀を取って先手が指せるようです。

以下後手も△9九角成として香車を取り返しますが▲6三角成が次に▲6二銀△同金▲7一飛成を狙って先手優勢です。

先手は飛車を横に活用して後手の銀の活用を防ぐことができたようでした。

飛車取りには逃げる手も考えるのが参考になった1局でした。