上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5三銀と6二の銀が上がった局面。ソフトの評価値+568で先手有利。
△5三銀は壁になっていた6二の銀を動かして次に△6四金や△6四銀などを含みにした手です。
駒割りは飛車と桂香の交換で先手が駒損していますが、先手は9筋を抑えて後手は歩切れなので先手有利だったようです。
ただし、対局中は後手の5九の飛車と5八の馬と8四の香車が玉の近くにいるので有利だとは思っていませんでした。
ここで先手は攻める形だと思ったのですが、ここから桂馬を渡す手順はあまりよくなかったようです。
本譜は▲9三歩成△同歩▲6三桂△同銀▲同歩成△同金で、ソフトの評価値-180で互角。

この手順は▲9三歩成を入れて△同歩に▲6三桂と打ったのですが、後手は△同銀から清算する形になりました。
この形は▲6四歩が目につきますが後手は5三の銀と6四の金が2枚守っており、また5二に飛車がいるので意外と後手玉はしっかりしています。
▲6四歩と打って清算すると後手に銀を渡す形になるので、先手玉が少し心配になります。
▲9三歩成△同歩まではよかったのですが、ここで▲同香成がありました。
▲9三歩成△同歩▲同香成で、ソフトの評価値+547で先手有利。

この手順は、9筋から動く手で最後の▲同香成が見えていませんでした。
▲同香成とすると9筋の後手からの攻めに対抗する香車がいなくなりますが、この場合は9筋に成りこむ手がよかったようです。
先手の次の狙いは▲8二銀ですが、後手の守りの金を取る形になると急に後手陣が薄く見えます。
▲9三同香成以下△6四金▲5八金△同飛成▲6八歩△6五金▲同馬△6六歩▲同馬△5九龍▲7九桂で、ソフトの評価値+642で先手有利。
この手順は△6四金は▲8二銀の攻めを重たくした手で先手からしても嫌な手ですが、▲5八金△同飛成に▲6八歩が少し見えづらいです。
一見▲6八歩では▲6八銀と手堅く指したくなりますが、△6五金▲同馬△6九銀▲8八玉△7八金で6八の銀が1枚取られる形になるので、この場合は▲6八歩がいいようです。
守りは必ずしも金駒があればいいということでなく、歩で軽く受ける形です。
以下△5九龍に▲7九桂と受けて実戦はまだ難しいですが、先手が少し指せるようです。
終盤でじっと9筋に香車が成るのが参考になった1局でした。