少しいい局面から駒得で手厚くする


上図は、角換わりからの進展で△4一銀と打った局面。ソフトの評価値+1583で先手優勢。

駒割りは、飛車と角銀の交換の2枚替えで先手が駒得で指せているようです。

後手が△4一銀と打って馬をはじいてきたところですが、先手がまだ寄せにいくのは少し早そうです。

実戦は▲6一馬と逃げたのですがソフトの候補手になかった手で。このようなところからぬるい手を指すとだんだん形勢が縮まります。

5二の馬は▲4一馬や▲6三馬など金駒と交換できるいい位置なので、この瞬間に手を作った方がよかったようです。

▲6一馬で▲5五角がありました。ソフトの評価値+1670で先手優勢。

早指しで▲5五角のような手は結構難しく、大駒がたくさん当たっていると駒の損得勘定がすぐにできないことがあります。

▲5五角に△同龍なら▲4一馬の王手が先手で、以下△同玉▲5五歩で、ソフトの評価値+3050で先手勝勢。

この手順はさすがに後手は龍を渡すのはまずいので、別の手を指すことになります。

▲5五角△4九龍▲6三馬△同歩▲7三角成△9二飛▲4八銀で、ソフトの評価値+1741で先手優勢。

この手順の▲5五角に△4九龍は、先手としても1段目に相手の龍がいる形は嫌な形です。

ここで▲6三馬から▲7三角成とするのが決断の1手ですが、部分的には角と金桂の交換の2枚替えで先手が少し駒得です。

ただし、7三の桂馬を取ってもどの程度の効果があるのかが直ぐには分かりにくいので、やや指しにくいところはあります。

以下△9二飛に▲4八銀ですが、この手はまず実戦では指せないような感じです。

▲4八銀の狙いは後手の龍の利きを止めると4筋が弱くなるのと、▲3九金と打って後手の龍を取りにいく狙いです。

ただし、▲4八銀の瞬間に後手に手番が回るので、先手も少し怖いところです。

▲4八銀に△3二金なら▲3九金△8七角▲8八玉△5八龍▲8七玉△5六龍▲7四角で、ソフトの評価値+2427で先手勝勢。

この手順の△3二金は壁金を解消する部分的には自然な手ですが、▲3九金と龍を取りにいくてがあり、△8七角に▲同玉△8九龍▲8八銀打でもありそうです。

どちらの手順でも先手がよさそうです。

▲4八銀に△8八歩なら、▲4三桂△3二玉▲8八銀△4三玉▲3九金で、ソフトの評価値+2051で先手勝勢。

この手順はやや不思議ですが、△8八歩は先手としても嫌な手で、▲同銀でも▲同玉でも少し形が崩れます。

△8八歩に▲4三桂と王手をして△3二玉に▲8八銀と手を戻すのが盲点で、以下△4三玉で桂馬を取られますが、▲3九金として後手の龍を取る手です。

以下△5八龍▲同金と進めば、飛車と金桂の交換で2枚替えで先手が少し駒損ですが、後手の陣形が悪く先手の持ち駒に飛車があると攻めには困らないので、先手が指せているようです。

▲4八銀に△4七歩なら▲4三桂△3二玉▲3九金で、ソフトの評価値+2841で先手勝勢。

この手順の△4七歩もぱっと見で嫌な手ですが、▲4三桂から▲3九金で龍を取れる形になれば先手が指せているようです。

このあたりの判断を、どのくらい短い時間でできるかが大事なように思います。

少しいい局面から駒得で手厚くするのが参考になった1局でした。