上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6四歩と突いた局面。ソフトの評価値+120で互角。
このタイミングで△6四歩はやや珍しい手で、美濃囲いなら△7二銀で穴熊なら△9二香が普通です。
△6四歩は相手の手を見て駒組みをしようという意図だったのかもしれません。
対局中は△6四歩をみて急戦でいきたくなりましたが、この場合はあまり面白くなかったようです。
実戦は▲5五角△6三金▲3五歩△同歩▲4六銀△3六歩▲2六飛△3二飛▲3六飛△7二銀で、ソフトの評価値+60で互角。

この手順は▲5五角~▲3五歩と仕掛ける手で、後手の6四の歩が浮いている状態でよくある仕掛けです。
この仕掛けは後手の玉が△6二玉型の場合にある手で、後手玉が戦場に近いとあたりがきつくなるので仕掛けるのが有効です。
ただし、本局に関しては後手玉が△8二玉型で戦場より遠く懐が深いです。
また先手は▲7七角としてから▲5五角としており手損しています。
後手の陣形が一時的にバラバラになって先手から有効な手があると思っていましたが、△7二銀と高美濃に囲えば後手も満足です。
後手からはいつでも△4五歩と決戦する筋があるので、先手としても気になる筋です。
結局、普通の仕掛けと同じような局面になりましたのでやや先手が損をした感じです。
実戦は△7二銀以下▲2四歩△同歩▲3七桂△7四歩▲6八金直△5四歩▲8八角△4五歩で、ソフトの評価値-296で互角。
この手順は後手は盤石な構えから△4五歩と決戦をする手で、手の流れとしては後手が指せている感じです。
実戦の▲2四歩では▲3四歩△2二角▲3五銀△5四金▲2四歩△同歩▲同銀△5五金▲同歩で、ソフトの評価値+31で互角だったようですが、▲3四歩から▲3五銀として抑え込みの形を目指すべきだったようです。
最初の局面図の▲5五角では▲8八玉がありました。
▲8八玉△7二銀▲9八香△7四歩▲9九玉△7三桂▲6六歩で、ソフトの評価値+125で互角。

この手順もよくみかける手ですが、先手は居飛車穴熊を目指す展開で後手が△7三桂と跳ねたら▲6六歩と受ける形です。
先手は9筋の端歩を受けても穴熊を目指しますが、9筋の位負けをしないという意味のようです。
対振り飛車の時点で評価値が+100くらいになるので、できればそれを維持して戦いたいです。
評価値が+100くらいは変な手を指せばすぐになくなるような差で、早指しや切れ負け将棋が多い将棋では形勢にほとんど関係ないような差ですが、序盤に関しての+100は相手が変な手を指せば有利になることがあるのでそこは意識して指したいです。
先手の駒組みだけでいえば、▲8八銀~▲6七金~▲7八金として、▲6八銀~▲7九銀右の松尾流穴熊を目指すか、▲5七銀型のまま▲8六角~▲7五歩の筋で1歩を持ち駒にする指し方か、▲5七銀型のまま▲6八角型で待機するか、▲5九角~▲2六角のように角を右辺に移動する指し方に分かれそうです。
どれを選択しても1局の将棋だったようですが、そちらの方が実戦の手順より含みが多かったようです。
対振り飛車で少しの差を意識して指すのが参考になった1局でした。