攻め合いが難しいなら受けに回る

上図は、先後逆で先手石田流からの進展で△6八成桂とした手に▲4八金寄と5八の金が逃げた局面。ソフトの評価値+310で先手有利。

駒の損得はありませんが、大駒の働きで先手の方が少しいいので形勢は先手が少しいいようです。

ただし、そこまで大きな差はないのでここから後手は差を広げられないような指し方が必要です。

ここで後手は角の働きがいまひとつなので△5五歩としましたが、これがよくなかったようです。

実戦は△5五歩▲4五銀△5六歩だったのですが、そこで▲3六香でソフトの評価値+724で先手有利。

この手順は△5五歩が銀取りで一時的に気持ちはいいのですが、▲4五銀とされると△5六歩と突くのが自然です。

いつでも△6六角と飛び出して攻めに活用する狙いですが、そこで▲3六香がありました。

この展開は先手の方がいいみたいで、4五の銀と3六の香車が後手玉を直撃する形なので、こちらの攻めが厳しいです。

次は▲3四銀のような感じです。

また▲7六馬や▲5二歩のような手もあるので、先手の方が手が広いです。

後手の6八の成桂の働きが重く攻めに時間を要しますので、攻め合いにはなりません。

△5五歩とするのは▲4五銀と先手の銀を攻めに活用する形になるのでまずかったようです。

△5五歩では△7八龍がありました。ソフトの評価値+310で先手有利。

この△7八龍はぱっと見で意味が分かりにくいです。

△7八龍として次に△6七成桂を活用しようと思っても▲同馬とされてしまします。

また龍を横に使って攻める形ではないので、1手の価値が分かりにくいです。

あえて意味を探すと▲7六馬と引く手を防ぐとか、龍を7筋に回ることで将来△7一歩と打って先手の飛車の利きを止めるという狙いがあります。

どちらかというと攻めより受けを重視した手のようです。

攻める手がうまくいかないので、少しでも受けに利かすということみたいです。

△7八龍に▲5四歩なら△5八歩▲5三歩成△5九歩成▲6二と△同金で、ソフトの評価値+122で互角。

この手順は▲5四歩には△5八歩が狙いの手で、先手も▲5三歩成として△同銀なら▲4五桂のような手がありますが、強く△5九歩成としてこれは先手も少し嫌な展開です。

△7八龍に▲4六桂なら△4四香▲5四桂△5八歩▲6二桂成△同金で、ソフトの評価値+468で先手有利。

この手順の▲4六桂は次に▲3六香と打つ狙いで、3四の地点を狙う手です。

後手は△4四香として桂馬を取りにいったのですが、▲5四桂と跳ね違いの形で以下△5八歩に▲6二桂成と銀を取って少し先手が指せているようです。

後手は少し苦しいのですが、△5九歩成を楽しみに辛抱する感じです。

攻め合いが難しいなら受けに回るのが参考になった1局でした。