上図は、先後手逆で先手石田流からの進展で▲3六同歩と角を取った局面。ソフトの評価値+446で先手有利。
駒の損得はありませんが、次に▲6三飛成の銀取りが残っているので先手が少し指せているようです。
とりあえず後手は銀取りを受ける1手ですが、どのように受けるかという場面です。
このようなところでもちゃんと考えて指せるようになったほうがいいのですが、短い時間だとつい感覚で指すことが多いです。
実戦は▲3六同歩以下△5二銀▲7二と△5一金と進みましたが、そこで▲7六飛成でソフトの評価値+570で先手有利。

この手順は△5二銀と玉に近いところに銀を逃げたのですが、▲7二と△5一金と進みました。
△5二銀は考えるというより感覚だけで指しており、△5二銀はソフトの推奨手ではありませんでした。
最後の▲7六飛成は変化手順ですが、これで先手有利を継続できたようです。
普通は金駒が逃げるときはできるだけ玉の近いところに逃げた方が、玉の守りか固くなるので自然です。
ただし本局の場合は先手にと金がいるため。△5二銀と逃げると先手のと金攻めにあいそうです。
▲7六飛成はぱっと見で意味が分かりにくいのですが、次に▲7三角と打つ狙いで△4一金寄に▲6二とで後手の銀が取れる形です。
後手の方が形勢が悪いのに、さらに銀損になれば後手はかなり勝てないです。
△5二銀では△5四銀がありました。ソフトの評価値+379で先手有利。

この手は△5四銀と上に銀が逃げます。
△5四銀で後手玉の守りは固くはなりませんが、上部が少し手厚くなるのと先手からのと金攻めで銀が取られる形にはなりません。
先手のと金が働くかが気になります。
△5四銀以下▲7二と△5二金上▲7一角△2四桂▲4八桂△8四角▲7四飛成△5七角成で、ソフトの評価値-49で互角。
この手順は▲7二と△5二金上に▲7一角が次に▲6二とを狙った数の攻めですが、この瞬間に△2四桂が美濃囲いの弱点を狙った手です。
△3六桂を防ぐため▲4八桂と打ちましたが、△8四角が返し技で以下△5七角成でいい勝負のようです。
▲7二とは△5二金上とされると少し形が重たいようです。
△5四銀以下▲7七角△2四桂▲1八玉△4四角▲同角△同銀▲8三角△5二金上▲7一飛成で、ソフトの評価値+518で先手有利。
この手順の▲7七角は一見ぬるいようですが、△9九飛成を受ける意味といつでも▲3三角成と後手玉を薄くする狙いがあります。
△2四桂に▲1八玉が早逃げで以下△4四角と合わせますが、交換してから▲8三角がうるさく△5二金上に▲7一飛成と力をためて先手が少し指せているようです。
まだ後手が苦しいようですが、と金で金駒を取られる展開になるには手数がかかるのでまだ勝負形のようです。
銀の逃げ場所は玉の近くとは限らないのが参考になった1局でした。