対抗形では駒損をしないようにする


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△1九飛成と香車を取った局面。ソフトの評価値-243で互角。

対抗形から飛車交換後に飛車の打ち合いになった展開ですが、居飛車側からすると1九の香車と2九の桂馬を先に取られると少し居飛車側が苦しいです。

やはり後手玉は美濃囲いで玉の懐が深いというのが大きいです。

ただし、後手も3四の銀と5三の金が浮いているので通常の美濃囲いと違って先手もまだ粘りがききそうです。

実戦は▲4二角だったのですが△4四角で、ソフトの評価値-522で後手有利。

この手順の▲4二角は金取りと同時に△3三角のような手を消したのですが、そこで△4四角がありました。

△4四角は変化手順ですが攻防の手で、角が四方に利いており味のいい手です。

▲5三角成や▲1一龍を受けるのと同時に△1七角成や将来△9九角成とする筋があります。

振り飛車で△4四角が打てる形になると居飛車側がつらいです。

特に1一の香車が補充できないのが大きく、居飛車側の香損になっています。

持ち駒に歩がたくさんあれは9筋から手を作るとか、と金攻めを考えるなどもありますが、戦力が少なく先手は取れる駒がないので粘りにでるしかないような形です。

▲4二角では▲1一龍がありました。

▲1一龍△4四角▲2二角で、ソフトの評価値-251で互角。

この手順は▲1一龍と香車を補充する手で、これで駒損は解消されます。

後手は△4四角と狙いの角を打ちますがそこで▲2二角と合わせるのが粘り強いです。

▲2二角は龍取りを防ぐと同時に△9九角成に▲同角成の受けがあります。

▲2二角で▲3一龍は△9九角成▲3四龍△8八香で、ソフトの評価値-1515で後手優勢。

この手順の▲3一龍は銀取りですが、△9九角成~△8八香が厳しく▲同銀なら△8九龍で以下即詰みです。

居飛車としては簡単に△9九角成を許してはまずいです。

よって▲2二角としますがここで後手に2通りの手があります。

1つは▲2二角に△同角として以下▲同龍△4四角▲3三角△同角▲同龍△4四角▲3四龍△9九角成▲8八銀打△9八馬▲9九香△8八馬▲同銀で、ソフトの評価値+300で先手有利。

この手順は角には角を合わせて対抗する手で、△4四角に今度は▲3四龍と銀を取る手が成立します。

△9九角成とされますが、直後に▲8八銀打~▲9九香で後手の馬が取れるのが大きいです。

銀と香車が持ち駒にある場合によくある手順です。

もう1つは▲2二角に△3三歩▲6六歩△8四香▲8八香△6五歩▲4一龍△4九龍▲3一角成△6六歩▲6七歩で、ソフトの評価値-103で互角。

この手順は△3三歩と角交換を避ける手で、この瞬間に先手の▲2二角の働きが悪くなります。

後手は△8四香と先手の8七の地点を狙う手に▲8八香と下段に香を打って粘ります。

以下後手は角道を活かした△6五歩からの攻めで快調のようですが、先手も▲4一龍~▲3一角成として苦しいながらもいい勝負のようです。

対抗形では飛車の打ち合いになったらできるだけ駒損をしないように粘りたいです。

対抗形では駒損をしないようにするのが参考になった1局でした。