上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲2五桂と打った局面。ソフトの評価値-246で互角。
先手が1筋からの端攻めをしてきたところで、ここまではいい勝負のようです。
自分が穴熊を指すと飛車の使い方が悪くて形勢を損ねることが多いのですが、本局はここまでまずまずのようです。
対局中は先手の飛車は攻めに使うのが難しい形なので、後手が少し指しやすいかと思っていました。
ここで貴重な手番なので何か有効な手を指したいところです。
実戦は△3五歩▲同歩△3六歩で、ソフトの評価値+90で互角。

この手順は3筋に歩を使って攻めのあやを作る手で、△3五歩▲同歩として3六の地点に空間をあけます。
3六の地点に空間があいたらそこに歩を垂らします。
△3六歩に▲同金は△5六飛があるので、歩を取ることはできません。
自分の実力としては手が見えた方かと思っていましたが、△3五歩はソフトの候補手にありませんでした。
△3六歩と打つことができれば後手の攻めの拠点ができますが、最初の△3五歩に▲同歩とせず▲1三桂成△同銀▲5五歩△同銀▲同銀△同飛▲6六角で、ソフトの評価値+866で先手優勢。
この手順はややうまくいきすぎですが、▲1三桂成△同銀の形は後手の玉のコビンがあくので、5筋で銀の交換になると▲6六角で間接王手飛車になります。
▲5五歩に銀交換をせず△5一飛だったらこの手順にはなりませんが、後手が少しつらいです。
△3五歩はこの瞬間が少し甘かったようです。
△3五歩では△5六飛がありました。
△5六飛▲同金△5五歩▲6六金△5四桂で、ソフトの評価値-157で互角。

この手順の△5六飛は飛車と銀の交換で豪快な手です。
後手は穴熊とはいえ駒損の攻めなので勇気がいります。
後手の守りの金と交換するなら分かるのですが、先手玉から少し離れた銀との交換なのでこれだけ見ると先手玉にあまり響かないような気もします。
▲5六同金に△5五歩が継続手で▲4五金には△同銀▲同歩△5七角成があります。
よって△5五歩に▲6六金と逃げるのですが、そこで△5四桂が狙いの一手です。
△5四桂は金取りですが、次の本当の狙いは△4六桂です。
△5四桂に▲8一飛なら△4六桂で、3八の銀がどこに逃げても△3八桂成から△5七角成と先手の角を取る狙いがあります。
△5四桂に▲4七銀なら△6六桂▲同角△5六銀▲3八金△4七銀成▲同金△5六銀▲3八銀△8七歩で、ソフトの評価値-285で互角。
この手順は▲4七銀と△4六桂を受ける手には△6六桂と金を取ります。
以下▲同角に△5六銀と張り付いて先手の守りの金駒をはがしにいく攻めです。
実戦的にはまだ大変ですが、穴熊側が攻める展開で先手玉がやや薄いので、一応手にはなっているようです。
穴熊で飛車を切って攻めるのが参考になった1局でした。