あまり見ない手が推奨手だった

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車からの進展で▲5六飛と上がった局面。ソフトの評価値+121で互角。

先手は中飛車から5筋と7筋に位を取って、将来▲7六飛と飛車を横に使う形を見せています。

またいつでも▲5四歩と中央から動いてくる筋もあるので後手としては神経を使います。

対局中はあまり受け身になってはいけないと思って実戦は△4五歩と突いたのですが、これはまだタイミングが少し早すぎたようです。

実戦は▲5六飛以下△4五歩▲7四歩△同歩▲5四歩で、ソフトの評価値+326で先手有利。

この手順は△4五歩と角道を開く手で、将来手詰まりすることを考えれば一理あるのですがやや強気すぎで、先手は▲7四歩と突き捨てて△同歩に▲5四歩とすればいきなり決戦の形になります。

後手は玉のコビンと飛車のコビンの両方が少し気になる形で、将来▲5五角のような筋もあるので玉の回りの駒組みが完成していないと危険です。

形勢は互角に近い感じの先手有利ですが、先手に捌かれそうな形で後手は受け損なったら勝てそうにありません。

△4五歩では△5二銀がありました。ソフトの評価値+163で互角。

この手の△5二銀は初めて見ました。

普通は5一の銀を活用するのであれば△4二銀右と上がるのが形で、金と銀が連携します。

しかし△5二銀は銀が浮いた状態で、飛車が紐についているとはいえ、ぱっと見でこの銀は活用しづらい形なのでこの手は自分が考えても浮かびません。

この戦型では△4二銀右と締めるのが1つの形で、それが先入観になっているのも理由の1つです。

ただしソフトの推奨手は△5二銀になってます。

△5二銀は5三と6三の地点の補強にはなっていますが、どのような狙いがあるかが分かりませんのでその後の展開が気になります。

△5二銀以下▲7六飛△2四角▲4六歩△2二銀▲6八金△7二飛▲2六歩△6四歩で、ソフトの評価値-73で互角。

この手順はお互いに地味な指し手で、このようなやりとりも将棋の1つの要素です。

▲7六飛は7筋の位を取った手を活かした形で、いづでも7筋から捌く狙いがあります。

△2四角はこの戦型ではたまに出る手で、△5七角成が狙いなので▲4六歩と受けます。

そこで△2二銀▲6八金とお互いに自陣の整備をした後に△7二飛が地味ですが7筋の先受けです。

自分はこの△7二飛も浮かびませんが、△7二飛で△9五歩だと▲7四歩△同歩▲同銀と動かれる可能性があります。

△7二飛に▲7四歩なら△4五歩▲同歩△7四歩▲同銀△8六歩で、ソフトの評価値+52で互角。

この手順は2四の角がいつでも△6八角成とする筋があり、7四の銀も浮いているのでうまくいけば技がかかりそうな感じです。

よって先手は▲2六歩と辛抱したのですが、そこで△6四歩と後手から6筋の歩をぶつけます。

これもうっかりしやすい手で、▲6四同銀なら△6二飛▲6六飛△4二角で、ソフトの評価値-281で互角。

最後の△4二角は次に△5四歩から△6四角のような狙いです。

△6四歩に▲5六銀なら△6三銀で、ソフトの評価値+48で互角。

この手順は△6三銀と形を整えて将来△7四歩から相手の飛車を狙う筋があります。

ぱっと見で△5二銀は狙いがないようでも、調べてみると色々な含みがありました。

あまり見ない手が推奨手だったのが参考になった1局でした。