遠回りでも手厚い手順で相手玉に迫る


上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲2六飛と打った局面。ソフトの評価値-1229で後手優勢。

▲2六飛は△3六角成を受けた手でややつらい手ですが、次に▲2五金と桂馬を取る狙いがあり、後手としても忙しいです。

駒割りは角桂と飛香の交換ですが、後手の穴熊が固いのとここで後手の手番なので後手が指せているようです。

対局中は後手の方が指しやすいと思っていましたが、やや攻めが細く攻めが切れないように攻めないといけないので、まだ難しいと思っていました。

実戦は▲2六飛以下△2九角成▲同玉△3八銀▲同金△同歩成▲同玉で、ソフトの評価値-943で後手優勢。

この手順の△2九角成は先手の守り駒をはがす手で、角と銀の交換になりますがさらに△3八銀と打って金もはがす展開です。

先手の守り駒は薄くなりますが、後手の攻めも細く先手に金駒を渡す展開なのでまだ粘りがききそうな形です。

感覚的には▲2九の銀と▲3六の金のどちらが先手の守りに利いているかを考えて、その駒と交換するようにした方がよかったです。

△2九角成では△3六角成がありました。

△3六角成▲同飛△4六金で、ソフトの評価値-1048で後手優勢。

この手順は金を取ってから△4六金と飛車取りに金を打つ手です。

自分の感覚では△4六金では△3八金と打って先手玉を弱体化したくなるのですが、△3八金はソフトの候補手にはあがっていませんでした。

おそらく△3八金のような手はやや急ぎすぎで、まだ後手の戦力がやや不足しているのに寄せにいくような手順で攻めが切れる可能性が高いです。

また5五の銀と5六の歩と2四の角もあまり攻めに利いていない展開なので、これらの駒を活用して手厚く指す方が形勢を維持しやすいということかもしれません。

△4六金以下▲2六飛△3五角▲2五飛△5三角で、ソフトの評価値-1204で後手優勢。

この手順は先手は飛車を渡すわけにはいかないので▲2六飛としますが、そこで後手は角を活用して△3五角とします。

しかし▲2五飛と桂馬を取られてその代償として△5三角と成香を取る展開です。

このような指し方はふわっとして、先手玉にあまり利いていないような気もしますが、なにも直接的に寄せにいけばいいという訳ではないようです。

この展開は角が働くのが大きいのと、先手は飛車が2枚ありますが自陣飛車なので、そこまで後手玉に脅威がないということです。

後手から次に△3六桂と打つ手が厳しく、▲1八玉なら△1七香で詰みなので▲3九玉と逃げますが、△4七香とか△7五角があり先手玉は受けにくいです。

このような展開になると後手は急いで攻める必要もなくなってくるので、遊び駒の活用もしやすくなり手厚く指せそうです。

△5三角に対しては先手の手番ですが、後手としては角が働く形になったのは大きいです。

遠回りでも手厚い手順で相手玉に迫るのが参考になった1局でした。