微妙なバランスをとって指す

上図は、相掛かりからの進展で▲2七歩と打った手に△9三桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+35で互角。

▲2七歩と打った手は飛車取りなので飛車が逃げるのかと思っていたのですが、このタイミングで△9三桂と跳ねてきました。

▲2七歩に△3六飛と逃げたら▲8三角成と8筋を突破される可能性があるので、△9三桂として8筋を間接的に受ける手のようです。

飛車取りに打った手に飛車を逃げずに別の手を指すのは、読みが入ってないとなかなかできません。

対局中は△9三桂に▲8八飛と逃げると、△3六飛▲8三角成△8七歩▲同飛△8六歩で失敗するので▲8八飛は良くないと思っていました。。

これは後手の飛車の横利きが利いています。

また先手の飛車の位置を変える部分的な手筋として△9三桂に▲8八飛として△3六飛に▲8四歩△同歩▲同飛とする展開はあるのですが、そこで△5五角と両取りに打たれると先手が駒損になりそうです。

そのような意味で△9三桂に▲2六歩としました。

実戦は▲2六歩△8五桂▲9七桂△6四飛▲5六角△9七桂成▲同香△2七歩▲同銀△2八角で、ソフトの評価値-642で後手有利。

この手順はお互いに飛車を取り合ってから▲9七桂とする手で、桂馬が持ち駒にあれば▲4四桂△同歩▲3二角成のような狙いが生じます。

そこで▲9七桂に△6四飛と4段目に飛車を打って受けてきました。

飛車という駒はどうしても敵陣に打ちたくなる攻め駒なので、△6四飛はなかなか指せません。

△6四飛に▲5六角と逃げましたが、以下△2七歩▲同銀と銀の位置を変えさせて△2八角と打てば後手の技がかかったようです。

これらの手順を見るとやや先手は指し手が単調だったようです。

▲2六歩では▲8八飛がありました。

▲8八飛△3六飛▲9五歩で、ソフトの評価値+41で互角。

この手順は▲8八飛と逃げて△3六飛に▲9五歩と後手の桂頭を狙う手です。

将棋は指し手が変われば、全く局面の急所が違ってくることがよくあります。

先手は▲9五歩から▲9四歩と桂馬を取りにいくのが狙いで、逆に後手はゆっくりとはできません。

▲9五歩以下△5五角▲9四歩△6四歩▲5六角△3七角成▲同銀△同飛成▲4六角△同龍▲同歩△1四角▲5九玉で、ソフトの評価値+84で互角。

この手順は△5五角と打って飛車取りと△3七角成の両方の狙いですが、▲9四歩と取り込みます。

△6四歩は先手の角の位置を変えて将来の▲4四桂の筋を消した手で、以下▲5六角に△3七角成とします。

△3七角成以下▲同銀△同角成に▲4六角と打って以下△同龍▲同歩△1四角に▲5九玉とする展開です。

お互いに微妙なバランスで形勢を保っており、やはり将棋はどこかで踏み込んで指す必要があるようです。

微妙なバランスをとって指すのが参考になった1局でした。