上図は、先後逆で振り飛車対居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4六桂と王手に打った手に▲2八玉と逃げた局面。ソフトの評価値-1377で後手優勢。
駒割りは飛香と金桂の交換で後手が少し駒損をしていますが、穴熊で攻めており手番を握っているので後手が指せているようです。
先手玉は守りが薄いですが後手の攻め駒も少なく、2五の桂馬が取られると先手玉はかなり広くなるので、この瞬間に寄せ切りたいです。
実戦は▲2八玉に△3七歩だったのですが▲2五金なら、ソフトの評価値-240で互角。
この手順の△3七歩は歩の裏側に歩を垂らす手で次に△3八歩成とすれば厳しいのですが、▲2五金と根元の桂馬を取られると互角になっていたようです。
さすがに△3七歩はぬるかったようです。
△3七歩では△3八金がありました。ソフトの評価値-1047で後手優勢。

この△3八金は形を決める手で、持ち駒に歩しか残りませんので決断の1手になります。
△3八金に先手は▲1八玉とするか▲3八同飛とするかのどちらかです。
▲1八玉△3七桂成▲同金△同金▲2九桂△3六歩で、ソフトの評価値-1662で後手優勢。
この手順は、▲1八玉には△3七桂成として取られそうな2五の桂馬が敵陣に成れるのは大きいです。
先手は▲3七同金から▲2九桂と後手の金を消すように受けますが、△3六歩が垂れ歩でここに攻めの拠点ができるのは攻め駒が増えて優勢になります。
先手としては△3八金には▲同飛として、受けに活路を見出すしかなさそうです。
飛車を渡すのは怖い形ですが、後手も攻め駒が少ないのでどうなるかが気になります。
△3八金▲同飛△同桂成▲同玉△3七歩▲2九玉△4九飛で、ソフトの評価値-1291で後手優勢。

この手順は、後手は飛車を取ってから△3七歩と最後の持ち駒の歩を叩きます。
先手は▲2九玉と辛抱したときに△4九飛が厳しいです。
普通は飛車を近づけて打つと金ではじかれることが多いのですが、この場合は▲3九金なら△同飛成▲同玉△3八金があります。
よって▲3九桂と安い合駒をします。
△4九飛以下▲3九桂△5七歩成▲2五金△4七と▲1四香△3九飛成▲1八玉△3八歩成▲1七玉△1四銀▲同金△1九龍▲1八金△2五桂▲同飛△1八龍▲同玉△1六香▲1七銀△2八金まで詰みです。
この手順は少し長いですが、後手は△5七歩成から△4七とでと金攻めを間に合わせる展開で、先手も1筋から攻めてきますが後手の龍とと金攻めの方が厳しく後手が攻め切る形です。
やはり相手玉が薄い場合は飛車が攻め駒にあると、少ない戦力でも手を繋げることで寄り筋になるようです。
飛車を取ってと金を作って攻めるのが参考になった1局でした。