穴熊で相手が嫌がる指し方をする

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5七龍と銀を取った局面。ソフトの評価値+377で互角。

この局面は将来▲7三歩成と桂馬が取れる形ですが、それを入れても駒割りは飛銀と金桂の交換で先手が圧倒的に駒損です。

ただし、先手は穴熊で3枚囲っているのと7五に金がいるのでかなり手厚いです。

そのような意味もありややレアなケースですが、形勢は少し先手が指せているようです。

ここで貴重な先手の手番で、実戦は▲7三歩成△同銀▲8五桂でソフトの評価値+315で先手有利と進みこれも自然な手の流れですが、ソフトは▲7三歩成は後回しにしていました。

▲7三歩成では▲7六金がありました。

▲7六金△同角成▲7七銀打で、ソフトの評価値+528で先手有利。

この手順は、▲7六金と銀を取って△同角成に▲7七銀打と自陣を固めると同時に上部を手厚くする手です。

後手の7六の馬がいい位置ですが、▲7七銀打とすれば馬取りになるのが大きいです。

▲7七銀打ちとすることで後手の龍の利きを止めるのも大きいです。

3枚穴熊でも寄せるのは大変なのに、4枚穴熊にすれば嫌気がさします。

4枚穴熊にして後は切れないような攻めを続ければいいという感覚です。

▲7七銀打以下△7五馬▲7三歩成で、ソフトの評価値+535で先手有利。

この手順の△7五馬と逃げるのは攻め合いにするのはさすがに無理なので辛抱しましたが、そこで▲7三歩成が待望の一手です。

▲7三歩成以下△同金▲8五桂△同馬▲同歩△7五桂▲7一角△8二銀▲6二角成△7一金▲6三歩成△同金▲同馬引△同銀▲同馬△9二玉▲9五歩で、ソフトの評価値+833で先手優勢。

この手順は▲7三歩成に△同金▲8五桂の両取りの展開で、後手は△同馬▲同歩に△7五桂と打ちます。

△7五桂は▲7五角の王手龍取りを先受けした手で、敵の打ちたいところに打ての格言に沿った手です。

△7五桂は攻防の手で将来8七の地点に駒を打つ狙いもあります。

先手は▲7一角として△8二銀に▲6二角成と手厚く指すのがうまい手で、△7一金に▲6三歩成として駒得を図ります。

▲6三歩成に△同金▲同馬引△同銀▲同馬は角と金銀の2枚替えになるので先手が駒得になり、先手有利が拡大します。

後手の△9二玉は将来▲9五歩が玉頭を狙う端攻めになるので先受けですが、そこでも▲9五歩と味付けして先手優勢です。

穴熊の場合は、自陣が固いと攻めることに専念できるのが大きいです。

穴熊で相手が嫌がる指し方をするのが参考になった1局でした。

穴熊で飛車を切って攻める

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲2五桂と打った局面。ソフトの評価値-246で互角。

先手が1筋からの端攻めをしてきたところで、ここまではいい勝負のようです。

自分が穴熊を指すと飛車の使い方が悪くて形勢を損ねることが多いのですが、本局はここまでまずまずのようです。

対局中は先手の飛車は攻めに使うのが難しい形なので、後手が少し指しやすいかと思っていました。

ここで貴重な手番なので何か有効な手を指したいところです。

実戦は△3五歩▲同歩△3六歩で、ソフトの評価値+90で互角。

この手順は3筋に歩を使って攻めのあやを作る手で、△3五歩▲同歩として3六の地点に空間をあけます。

3六の地点に空間があいたらそこに歩を垂らします。

△3六歩に▲同金は△5六飛があるので、歩を取ることはできません。

自分の実力としては手が見えた方かと思っていましたが、△3五歩はソフトの候補手にありませんでした。

△3六歩と打つことができれば後手の攻めの拠点ができますが、最初の△3五歩に▲同歩とせず▲1三桂成△同銀▲5五歩△同銀▲同銀△同飛▲6六角で、ソフトの評価値+866で先手優勢。

この手順はややうまくいきすぎですが、▲1三桂成△同銀の形は後手の玉のコビンがあくので、5筋で銀の交換になると▲6六角で間接王手飛車になります。

▲5五歩に銀交換をせず△5一飛だったらこの手順にはなりませんが、後手が少しつらいです。

△3五歩はこの瞬間が少し甘かったようです。

△3五歩では△5六飛がありました。

△5六飛▲同金△5五歩▲6六金△5四桂で、ソフトの評価値-157で互角。

この手順の△5六飛は飛車と銀の交換で豪快な手です。

後手は穴熊とはいえ駒損の攻めなので勇気がいります。

後手の守りの金と交換するなら分かるのですが、先手玉から少し離れた銀との交換なのでこれだけ見ると先手玉にあまり響かないような気もします。

▲5六同金に△5五歩が継続手で▲4五金には△同銀▲同歩△5七角成があります。

よって△5五歩に▲6六金と逃げるのですが、そこで△5四桂が狙いの一手です。

△5四桂は金取りですが、次の本当の狙いは△4六桂です。

△5四桂に▲8一飛なら△4六桂で、3八の銀がどこに逃げても△3八桂成から△5七角成と先手の角を取る狙いがあります。

△5四桂に▲4七銀なら△6六桂▲同角△5六銀▲3八金△4七銀成▲同金△5六銀▲3八銀△8七歩で、ソフトの評価値-285で互角。

この手順は▲4七銀と△4六桂を受ける手には△6六桂と金を取ります。

以下▲同角に△5六銀と張り付いて先手の守りの金駒をはがしにいく攻めです。

実戦的にはまだ大変ですが、穴熊側が攻める展開で先手玉がやや薄いので、一応手にはなっているようです。

穴熊で飛車を切って攻めるのが参考になった1局でした。

5三の地点の受け方

上図は、先後逆で相掛かりから△4二玉と上がった局面。ソフトの評価値+41で五角。

△4二玉としたのは。先手の駒組みが何となくひねり飛車を意識しているような指し方だったので、玉を左側に移動した方がいいと思ったからです。

ただし△4二玉は5三の地点がやや弱いので、そこを狙われやすいです。

実戦は▲7五歩だったのですが、▲5六飛が少し気になっていました。

▲5六飛は次は▲2二角成△同銀▲7五角として、△7四飛なら▲5三角成のような狙いです。

厳密には▲7五角には△6四飛として飛車と角の交換でもいいという指し方もあるようですが、角より飛車の方が価値が高いことが多いので指しづらいです。

また▲5六飛に△5二金とするのは一時的に7二の銀が離れるので少し指しづらく、駒を連結するなら△6四歩から△6三銀と進みますのでやや手数がかかります。

もう少し簡単な受け方を考えたいです。

▲5六飛には△7四歩がありました。ソフトの評価値-28で互角。

この手順の△7四歩は▲7五角と打たせないという意味では一番分かりやすいです。

指されてみればなるほどですが、自分の直感ではなかなか見えづらい手です。

ここの歩を突くと将来▲5五角として▲9一角成を狙うことがありますが、この場合は△7三桂とすれば大丈夫のようです。

また△7四歩と突くと後手の飛車の横利きが止まるので、また▲3六飛のような手にどうするか少し悩みます。

△7四歩に▲3六飛なら△8六歩▲同歩△同飛▲7五歩△8四飛▲3四飛△3三金▲3六飛△7五歩のような展開はあったようで、このあたりは手が広いです。

なお実戦は、△4二玉以下▲7五歩△2四歩▲7七桂で、ソフトの評価値-8で互角。

この手順の△2四歩はやや少ないですが、将来△2三金とか△2三銀とかに組み替えるための手です。

玉を固めるというより懐を広くするといった感じです。

△2三金はあまりいい形ではないようでも意外としっかりしており、盤面全体で駒組みを進める感覚です。

実戦は▲7七桂に△4四角として以下▲3四飛△7七角成▲同角△3四飛▲1一角成△3三桂で、ソフトの評価値+410で先手有利。

この手順の△4四角はやや失敗だったようです。

▲3四飛と縦歩を取るには△7七角成が王手で飛車のす抜きで、▲同角△3四飛▲1一角成△3三桂と進み、駒割りは飛桂と角香の交換でやや後手が駒得ですが、先手が馬ができており後手は歩切れなので先手が少し指せているようです。

なおソフトは▲7七桂には△3三角を推奨しており、以下▲4八玉△2五歩▲6八銀△2二銀▲5六飛△6四歩で、ソフトの評価値+34で互角。

この手順の△2五歩はなかなか面白い手で、2筋の位を取ると先手は▲2八玉型にしづらくなります。

最後の△6四歩は▲6五桂の先受けで、5三の地点が弱いので△6四歩として桂馬を跳ねさせない受け方です。

5三の地点の受け方が参考になった1局でした。

対抗形では駒損をしないようにする

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△1九飛成と香車を取った局面。ソフトの評価値-243で互角。

対抗形から飛車交換後に飛車の打ち合いになった展開ですが、居飛車側からすると1九の香車と2九の桂馬を先に取られると少し居飛車側が苦しいです。

やはり後手玉は美濃囲いで玉の懐が深いというのが大きいです。

ただし、後手も3四の銀と5三の金が浮いているので通常の美濃囲いと違って先手もまだ粘りがききそうです。

実戦は▲4二角だったのですが△4四角で、ソフトの評価値-522で後手有利。

この手順の▲4二角は金取りと同時に△3三角のような手を消したのですが、そこで△4四角がありました。

△4四角は変化手順ですが攻防の手で、角が四方に利いており味のいい手です。

▲5三角成や▲1一龍を受けるのと同時に△1七角成や将来△9九角成とする筋があります。

振り飛車で△4四角が打てる形になると居飛車側がつらいです。

特に1一の香車が補充できないのが大きく、居飛車側の香損になっています。

持ち駒に歩がたくさんあれは9筋から手を作るとか、と金攻めを考えるなどもありますが、戦力が少なく先手は取れる駒がないので粘りにでるしかないような形です。

▲4二角では▲1一龍がありました。

▲1一龍△4四角▲2二角で、ソフトの評価値-251で互角。

この手順は▲1一龍と香車を補充する手で、これで駒損は解消されます。

後手は△4四角と狙いの角を打ちますがそこで▲2二角と合わせるのが粘り強いです。

▲2二角は龍取りを防ぐと同時に△9九角成に▲同角成の受けがあります。

▲2二角で▲3一龍は△9九角成▲3四龍△8八香で、ソフトの評価値-1515で後手優勢。

この手順の▲3一龍は銀取りですが、△9九角成~△8八香が厳しく▲同銀なら△8九龍で以下即詰みです。

居飛車としては簡単に△9九角成を許してはまずいです。

よって▲2二角としますがここで後手に2通りの手があります。

1つは▲2二角に△同角として以下▲同龍△4四角▲3三角△同角▲同龍△4四角▲3四龍△9九角成▲8八銀打△9八馬▲9九香△8八馬▲同銀で、ソフトの評価値+300で先手有利。

この手順は角には角を合わせて対抗する手で、△4四角に今度は▲3四龍と銀を取る手が成立します。

△9九角成とされますが、直後に▲8八銀打~▲9九香で後手の馬が取れるのが大きいです。

銀と香車が持ち駒にある場合によくある手順です。

もう1つは▲2二角に△3三歩▲6六歩△8四香▲8八香△6五歩▲4一龍△4九龍▲3一角成△6六歩▲6七歩で、ソフトの評価値-103で互角。

この手順は△3三歩と角交換を避ける手で、この瞬間に先手の▲2二角の働きが悪くなります。

後手は△8四香と先手の8七の地点を狙う手に▲8八香と下段に香を打って粘ります。

以下後手は角道を活かした△6五歩からの攻めで快調のようですが、先手も▲4一龍~▲3一角成として苦しいながらもいい勝負のようです。

対抗形では飛車の打ち合いになったらできるだけ駒損をしないように粘りたいです。

対抗形では駒損をしないようにするのが参考になった1局でした。

最終盤はリスクの少ない安い駒で迫る

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲8二龍に△7二香と打った局面。ソフトの評価値+1903で先手優勢。

この局面はお互いの玉に迫っていますが、まだ先手玉に少し余裕があるようでここで先手の手番なので先手優勢です。

後手が迫るなら△4九金▲同銀△同龍の筋ですが、手数がかかるのとこの瞬間に金を渡す形なのでよほどのことでないとこの展開にはなりません。

先手は確実な手で後手玉に迫っていけばいいようです。

ただし、時間のない終盤ではお互いに目の前の指し手を追うだけで、気持ちの余裕はあまりありません。

実戦は△7二香以下▲3三金△同桂▲同桂成△同金▲同金△同玉で、ソフトの評価値+27で互角。

この手順は▲3三金から先手が決めにいった展開です。

以下清算して△3三同玉となりますが、この局面は後手玉に即詰みはありません。

先手の持ち駒に金駒がもう少しあれば▲4五桂から詰み筋ですが、1枚しかないので即詰みはありません。

しかも先手玉は、△3八金▲同金△3九銀▲1八玉△2八金▲同金△同銀成▲同玉△3九馬▲1八玉△1七銀▲同桂△2八金までの詰めろです。

この手順は、後手の持ち駒に金銀の2枚と桂馬が増えたので詰めろになりました。

終盤で決めにいく場合は、自玉と相手玉の両方に読みをいれないといけないので大変です。

厳しく攻めて決まればそれでいいのですが、少し足らないとその反動が自玉にかえってくるので、リスクの高い手は要注意です。

▲3三金では▲3三香で、ソフトの評価値+3301で先手勝勢。

この手順の▲3三香は安い駒の香車を使って後手玉に迫る手です。

安い駒で迫るということは、相手にその駒を渡しても安い駒なので影響が少ないです。

▲3三香に△同桂なら▲同桂成△同金▲同銀成△同玉▲4五桂△4二玉▲3三金△5一玉▲4二金打△6一玉▲4三馬まで詰みです。

この手順は、▲4五桂と打った時に持ち駒に金が2枚あると即詰みです。

▲3三香に△2三玉なら▲4三銀不成が次に▲3二銀不成からの詰めろになりますので、後手は▲3三香に逃げるなら△2二玉となります。

▲3三香△2二玉▲4三銀成△4九金▲同銀△同龍▲3二香成△1三玉▲2三金△同玉▲3三桂成△同桂▲同成銀△同金▲同成香△同玉▲4五桂以下詰みです。

この手順は△2二玉と逃げた時に▲4三銀成は詰めろでないのですが、後手も先手玉に迫るなら△4九金しかなく、▲同銀△同龍に▲2三金と捨てれば以下即詰みです。

ここら辺のやりとりは、しっかりと指せばやはり先手が勝ちだったようで、自分もこのような競り合いをきちっと読んで指せるようになりたいです。

最終盤はリスクの少ない安い駒で迫るのが参考になった1局でした。

不利な局面から挽回するのは難しい

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4二飛と回った局面。ソフトの評価値-768で後手有利。

△4二飛と回ったことで次の△4七歩成が受からないので後手有利です。

この局面は先手失敗ですが、対局後の検討で思ったほど差が開いていないのが不思議でした。

実戦はあやを求めて▲7六歩としましたが、△同銀▲8六角に△7五歩とされればソフトの評価値-781で後手有利。

この手順は遊んでいる角を働かせる手ですが、△7五歩と角交換を拒否されると次の△4七歩成が厳しく後手有利です。

このような苦しい局面でも何とか勝負所を見つけて戦える形にしたいです。

▲7六歩では▲6二歩がありました。

▲6二歩△同金直▲4六銀で、ソフトの評価値-744で後手有利。

この手順は、▲6二歩と金取りに打ちますが後手としてはどのように対応しても少し味が悪いです。

▲6二歩に△同金引なら将来▲7四桂のような筋がありますし、▲6二歩に△7一金は少し形が崩れるのと壁になります。

よって▲6二歩に△同金直としましたが、そこで▲4六銀とします。

△4七歩成を防ぐためとはいえ▲4六銀は銀損になりますので、この後の展開が気になります。

▲4六銀以下△同角▲6八角△4五歩▲4六角△同歩▲3一角で、ソフトの評価値-13で互角。

この手順は▲4六銀に△同角としましたが、そこで▲6八角が遊んでいる角を活用する手です。

▲6八角に△同角成なら▲4二飛成がありますので△4五歩としましたが。▲4六角△同歩に▲3一角が切り返しの手です。

▲3一角以下△4五飛▲7五角成△4七歩成▲6四歩で、ソフトの評価値+600で先手有利。

この手順は普通に△4五飛と逃げますが、そこで▲7五角成と駒損を回復します。

△4七歩成は狙いの手ですが、▲6四歩が厳しく先手有利です。

▲3一角以下△5七角▲4二角成△4八角成▲4一飛で、ソフトの評価値+3で互角。

この手順は△5七角と飛車取りかつ7五に銀にひもをつける手で、これで後手は駒得は維持できますが、飛車を取り合ってから▲4一飛と打つと、いつでも▲7一銀のような筋があるので後手は気持ち悪いです。

銀損ですが大駒が捌けて互角になれば先手は満足です。

▲4六銀に△同飛なら▲同飛△同角▲4一飛△7九角成▲同金△6一金打で、ソフトの評価値-781で後手有利。

▲4六銀には強く△同飛があったようで、飛車交換をしてから▲4一飛としても△7九角成▲同金に△6一金打とがっちり固めて後手が有利だったようです。

角と金銀の交換の2枚替えなので後手の駒得が大きいです。

また▲4六銀には△4五歩という手もあったようで、▲同銀には△3七歩成で後手有利だったようです。

こうして見るとやはり最初の局面はだいぶ先手が悪かったようです。

不利な局面から挽回するのは難しいと分かった1局でした。

攻め合いが難しいなら受けに回る

上図は、先後逆で先手石田流からの進展で△6八成桂とした手に▲4八金寄と5八の金が逃げた局面。ソフトの評価値+310で先手有利。

駒の損得はありませんが、大駒の働きで先手の方が少しいいので形勢は先手が少しいいようです。

ただし、そこまで大きな差はないのでここから後手は差を広げられないような指し方が必要です。

ここで後手は角の働きがいまひとつなので△5五歩としましたが、これがよくなかったようです。

実戦は△5五歩▲4五銀△5六歩だったのですが、そこで▲3六香でソフトの評価値+724で先手有利。

この手順は△5五歩が銀取りで一時的に気持ちはいいのですが、▲4五銀とされると△5六歩と突くのが自然です。

いつでも△6六角と飛び出して攻めに活用する狙いですが、そこで▲3六香がありました。

この展開は先手の方がいいみたいで、4五の銀と3六の香車が後手玉を直撃する形なので、こちらの攻めが厳しいです。

次は▲3四銀のような感じです。

また▲7六馬や▲5二歩のような手もあるので、先手の方が手が広いです。

後手の6八の成桂の働きが重く攻めに時間を要しますので、攻め合いにはなりません。

△5五歩とするのは▲4五銀と先手の銀を攻めに活用する形になるのでまずかったようです。

△5五歩では△7八龍がありました。ソフトの評価値+310で先手有利。

この△7八龍はぱっと見で意味が分かりにくいです。

△7八龍として次に△6七成桂を活用しようと思っても▲同馬とされてしまします。

また龍を横に使って攻める形ではないので、1手の価値が分かりにくいです。

あえて意味を探すと▲7六馬と引く手を防ぐとか、龍を7筋に回ることで将来△7一歩と打って先手の飛車の利きを止めるという狙いがあります。

どちらかというと攻めより受けを重視した手のようです。

攻める手がうまくいかないので、少しでも受けに利かすということみたいです。

△7八龍に▲5四歩なら△5八歩▲5三歩成△5九歩成▲6二と△同金で、ソフトの評価値+122で互角。

この手順は▲5四歩には△5八歩が狙いの手で、先手も▲5三歩成として△同銀なら▲4五桂のような手がありますが、強く△5九歩成としてこれは先手も少し嫌な展開です。

△7八龍に▲4六桂なら△4四香▲5四桂△5八歩▲6二桂成△同金で、ソフトの評価値+468で先手有利。

この手順の▲4六桂は次に▲3六香と打つ狙いで、3四の地点を狙う手です。

後手は△4四香として桂馬を取りにいったのですが、▲5四桂と跳ね違いの形で以下△5八歩に▲6二桂成と銀を取って少し先手が指せているようです。

後手は少し苦しいのですが、△5九歩成を楽しみに辛抱する感じです。

攻め合いが難しいなら受けに回るのが参考になった1局でした。

銀の逃げ場所は玉の近くとは限らない

上図は、先後手逆で先手石田流からの進展で▲3六同歩と角を取った局面。ソフトの評価値+446で先手有利。

駒の損得はありませんが、次に▲6三飛成の銀取りが残っているので先手が少し指せているようです。

とりあえず後手は銀取りを受ける1手ですが、どのように受けるかという場面です。

このようなところでもちゃんと考えて指せるようになったほうがいいのですが、短い時間だとつい感覚で指すことが多いです。

実戦は▲3六同歩以下△5二銀▲7二と△5一金と進みましたが、そこで▲7六飛成でソフトの評価値+570で先手有利。

この手順は△5二銀と玉に近いところに銀を逃げたのですが、▲7二と△5一金と進みました。

△5二銀は考えるというより感覚だけで指しており、△5二銀はソフトの推奨手ではありませんでした。

最後の▲7六飛成は変化手順ですが、これで先手有利を継続できたようです。

普通は金駒が逃げるときはできるだけ玉の近いところに逃げた方が、玉の守りか固くなるので自然です。

ただし本局の場合は先手にと金がいるため。△5二銀と逃げると先手のと金攻めにあいそうです。

▲7六飛成はぱっと見で意味が分かりにくいのですが、次に▲7三角と打つ狙いで△4一金寄に▲6二とで後手の銀が取れる形です。

後手の方が形勢が悪いのに、さらに銀損になれば後手はかなり勝てないです。

△5二銀では△5四銀がありました。ソフトの評価値+379で先手有利。

この手は△5四銀と上に銀が逃げます。

△5四銀で後手玉の守りは固くはなりませんが、上部が少し手厚くなるのと先手からのと金攻めで銀が取られる形にはなりません。

先手のと金が働くかが気になります。

△5四銀以下▲7二と△5二金上▲7一角△2四桂▲4八桂△8四角▲7四飛成△5七角成で、ソフトの評価値-49で互角。

この手順は▲7二と△5二金上に▲7一角が次に▲6二とを狙った数の攻めですが、この瞬間に△2四桂が美濃囲いの弱点を狙った手です。

△3六桂を防ぐため▲4八桂と打ちましたが、△8四角が返し技で以下△5七角成でいい勝負のようです。

▲7二とは△5二金上とされると少し形が重たいようです。

△5四銀以下▲7七角△2四桂▲1八玉△4四角▲同角△同銀▲8三角△5二金上▲7一飛成で、ソフトの評価値+518で先手有利。

この手順の▲7七角は一見ぬるいようですが、△9九飛成を受ける意味といつでも▲3三角成と後手玉を薄くする狙いがあります。

△2四桂に▲1八玉が早逃げで以下△4四角と合わせますが、交換してから▲8三角がうるさく△5二金上に▲7一飛成と力をためて先手が少し指せているようです。

まだ後手が苦しいようですが、と金で金駒を取られる展開になるには手数がかかるのでまだ勝負形のようです。

銀の逃げ場所は玉の近くとは限らないのが参考になった1局でした。

対振り飛車で少しの差を意識して指す

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6四歩と突いた局面。ソフトの評価値+120で互角。

このタイミングで△6四歩はやや珍しい手で、美濃囲いなら△7二銀で穴熊なら△9二香が普通です。

△6四歩は相手の手を見て駒組みをしようという意図だったのかもしれません。

対局中は△6四歩をみて急戦でいきたくなりましたが、この場合はあまり面白くなかったようです。

実戦は▲5五角△6三金▲3五歩△同歩▲4六銀△3六歩▲2六飛△3二飛▲3六飛△7二銀で、ソフトの評価値+60で互角。

この手順は▲5五角~▲3五歩と仕掛ける手で、後手の6四の歩が浮いている状態でよくある仕掛けです。

この仕掛けは後手の玉が△6二玉型の場合にある手で、後手玉が戦場に近いとあたりがきつくなるので仕掛けるのが有効です。

ただし、本局に関しては後手玉が△8二玉型で戦場より遠く懐が深いです。

また先手は▲7七角としてから▲5五角としており手損しています。

後手の陣形が一時的にバラバラになって先手から有効な手があると思っていましたが、△7二銀と高美濃に囲えば後手も満足です。

後手からはいつでも△4五歩と決戦する筋があるので、先手としても気になる筋です。

結局、普通の仕掛けと同じような局面になりましたのでやや先手が損をした感じです。

実戦は△7二銀以下▲2四歩△同歩▲3七桂△7四歩▲6八金直△5四歩▲8八角△4五歩で、ソフトの評価値-296で互角。

この手順は後手は盤石な構えから△4五歩と決戦をする手で、手の流れとしては後手が指せている感じです。

実戦の▲2四歩では▲3四歩△2二角▲3五銀△5四金▲2四歩△同歩▲同銀△5五金▲同歩で、ソフトの評価値+31で互角だったようですが、▲3四歩から▲3五銀として抑え込みの形を目指すべきだったようです。

最初の局面図の▲5五角では▲8八玉がありました。

▲8八玉△7二銀▲9八香△7四歩▲9九玉△7三桂▲6六歩で、ソフトの評価値+125で互角。

この手順もよくみかける手ですが、先手は居飛車穴熊を目指す展開で後手が△7三桂と跳ねたら▲6六歩と受ける形です。

先手は9筋の端歩を受けても穴熊を目指しますが、9筋の位負けをしないという意味のようです。

対振り飛車の時点で評価値が+100くらいになるので、できればそれを維持して戦いたいです。

評価値が+100くらいは変な手を指せばすぐになくなるような差で、早指しや切れ負け将棋が多い将棋では形勢にほとんど関係ないような差ですが、序盤に関しての+100は相手が変な手を指せば有利になることがあるのでそこは意識して指したいです。

先手の駒組みだけでいえば、▲8八銀~▲6七金~▲7八金として、▲6八銀~▲7九銀右の松尾流穴熊を目指すか、▲5七銀型のまま▲8六角~▲7五歩の筋で1歩を持ち駒にする指し方か、▲5七銀型のまま▲6八角型で待機するか、▲5九角~▲2六角のように角を右辺に移動する指し方に分かれそうです。

どれを選択しても1局の将棋だったようですが、そちらの方が実戦の手順より含みが多かったようです。

対振り飛車で少しの差を意識して指すのが参考になった1局でした。

金駒を捨てて飛車を活用して寄せる

上図は、先後逆で相掛かりからの進展で▲3八同銀と成桂を取った局面。ソフトの評価値-99971で後手勝勢。

この局面は後手が駒得で自玉が固く、先手陣は守り駒が少なくここで後手の手番なので後手勝勢です。

実戦は△2七歩で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

△2七歩で1手1手なのでこれでも問題ありませんが、最初の局面では先手玉に即詰みがあったようです。

やはり詰みがある場合は詰み筋を覚えて、今後の対局に役立てるようにした方がいいです。

△2七歩では△4八金がありました。

△4八金▲2八玉△3八金に対して、先手は▲2七玉と▲1七玉が少し手数が長いです。

△4八金▲2八玉△3八金▲2七玉以下△2八金▲1七玉△1八金で、ソフトの評価値-99984で後手勝勢。

この手順は△4八金から△3八金として銀を補充する手です。

持ち駒の金を使ったので持ち駒に銀が2枚と歩ですが、金がないと少し詰ましにくい形です。

後手は金の押し売りで△2八金から△1八金とします。

△1八金以下▲同香△2六銀▲同玉△2八飛成▲2七歩△2五歩▲同玉△2七龍▲2六歩△3四銀▲同玉△3三金▲3五玉△3四金▲4六玉△4五金まで詰みです。

この手順は2八の金が邪魔駒なので△1八金と捨てて、以下▲同香に△2六銀から△2八飛成とする筋です。

持ち駒の銀を2枚とも捨て駒で詰ますので実戦では指しにくいですが、終盤でこのように指せれば寄せが強いです。

△4八金以下▲2八玉△3八金▲1七玉以下△2八銀▲2七玉△3七金で、ソフトの評価値-99982で後手勝勢。

この手順は▲1七玉と逃げる形ですが、△2八銀▲2七玉まで進んだときに△3七金がうまい手です。

後手の金と銀が渋滞しているので駒を捨てることで、6八の飛車が活用できるという手順です。

△3七金に▲同桂なら△同銀成▲同玉△2五桂▲4六玉△4五銀▲3五玉△2三金▲2五玉△2八飛成▲2六歩△3四金まで詰みです。

この手順の△2五桂に▲2六玉なら△2八飛成▲2七金△3七銀▲3五玉△2三金▲4四玉△3四金まで詰みです。

これらの手順は3一に飛車がいるので、飛車が活用できる形になると詰み筋です。

△3七金に▲2六玉なら△2五歩▲同玉△3四銀▲同玉△3三金▲3五玉△3四金▲2六玉△3六金▲同玉△3八飛成▲3七歩△3五金まで詰みです。

この手順は△3四銀と捨ててから△3三金として金を活用するのがうまい筋で、最後は飛車を成る手があれば詰みです。

以上の詰み筋が実戦で指せれば相当強いですが、少しでも短い時間で読めるようになりたいです。

金駒を捨てて飛車を活用して寄せるのが参考になった1局でした。