狙いが分かりづらくてもいい勝負

上図は、相掛かりからの進展で△7二銀と上がった局面。ソフトの評価値+38で互角。

8一にいた銀が△7二銀とした形で、一時期よく指されていた▲8二歩△9三桂▲8一歩成として△同銀のように進んだ展開です。

先手の狙いは、後手の桂馬を9三にすることでやや不安定な形にして手をつくるという考えです。

対局中は後手の桂馬を目標にすればいいかと思って▲9五歩と突きましたが、数手先の後手の受け方をうっかりしていました。

実戦は△7二銀以下▲9五歩△同歩▲9四歩△8五桂▲8四飛△8六飛で、ソフトの評価値-469で後手有利。

この手順は、▲9五歩から後手の桂頭を狙って△8五桂には▲8四飛として次に▲8五飛と桂馬を取る手と▲8二飛成の2つの狙いがありうまくいったと思ったのですが△8六飛がありました。

△8六飛は桂馬を守ると同時に▲8二飛成には△7七桂成▲同桂△8二飛の飛車のす抜きがあります。

また△8六飛は後手の手番なら△7七桂成▲同桂△8四飛の狙いもあります。

仕方ないので実戦は、△8六飛以下▲5八玉としましたが△8三歩▲2四飛△2三歩▲2五飛で、ソフトの評価値-357で後手有利。

このような展開になると先手は歩切れでしかも3歩損しており、後手は持ち駒に歩が3枚あるので後手が指しやすいです。

▲9五歩では▲8四飛がありました。

▲8四飛△8三歩▲9四飛で、ソフトの評価値+62で互角。

この手順は▲8四飛として△8三歩と受けたらそれから▲9四飛と歩を取る手です。

▲8四飛は次に▲8二飛成があるので△8三歩と受けるのですが、そこで▲9四飛とします。

後手の△8三歩もしっかりした受けなのでどちらが得をしているかが分かりにくいのですが、後手は7筋と8筋に歩があるので左辺では歩を使った攻めができません。

また△8五桂と桂馬を活用したいのですが、この場合は▲9一飛成がありますのですぐには活用できません。

先手もここからどのような方針で指すかが分かりにくいですが、後手の手番なのでそれに対応することになりそうです。

▲9四飛に△2八歩なら▲3七桂△3六飛▲2四飛で、ソフトの評価値+66で互角。

この手順は△2八歩▲3七桂に△3六飛として、次に△2九歩成▲同銀△3七飛成を狙ったのですが▲2四飛がありました。

▲2四飛に△2九歩成は▲同飛なのでぴったりした受けで、形勢は互角のようです。

▲9四飛に△3六飛なら▲2四飛△3四歩▲3七銀△7六飛▲4六銀で、ソフトの評価値+65で互角。

この手順は、△3六飛~△3四歩と後手は歩を補充しながら角道を通してお互いに角交換になる形です。

後手の飛車が狭く動いているので、先手は▲3七銀~▲4六銀と金駒で中央を手厚くする感じです。

▲9四飛に△2七歩なら▲3七銀△2八歩成▲同銀△3六飛▲5八玉で、ソフトの評価値+145で互角。

この手順は△2七歩として次に△2八歩成を狙う含みのある手です。

△2七歩に▲3七銀と受けて△2八歩成に▲同銀の形は先手が形が崩れて悪いようですが、▲5八玉と将来の△7六桂を先受けしていい勝負のようです。

また△2七歩にはこの場合は▲同銀も成立するようで、以下△2八歩▲3七桂△2九歩成▲2三歩△同金▲2四歩△1三金▲2五桂で、ソフトの評価値+53で互角。

この手順は△2八歩~△2九歩成でと金を作られますが、先手も4段飛車の形で▲2三歩~▲2四歩~▲2五桂でいい勝負のようです。

狙いが分かりづらくてもいい勝負なのが参考になった1局でした。