上図は、角換わりからの進展で△4二銀と引いた局面。ソフトの評価値+76で互角。
▲3四歩と打った手に3三の銀が△4二銀と引いた展開ですが、先手は6六の地点がやや手薄なのでこの対応が少し気になっていました。
ここで▲6五歩とすると△同桂▲6八銀△6六歩と位を取られてしまいます。
またほっとけば△6六歩と取られるので意外と受け方が難しいです。
対局中は、先手が1歩得しているのでここで1歩損をしても歩の損得はないと思って少し妥協しました。
実戦は△4二銀以下▲4六銀△6六歩▲6七歩△同歩成▲同金右で、ソフトの評価値-141で互角。

この受け方は後手に桂馬を跳ばせない受け方で、▲4六銀と銀を立て直して△6六歩に▲6七歩と合わせます。
以下△同歩成▲同金右として6筋を補強しました。
この手順は自分の実力からすればよく手がみえた方かと思っていましたが、ソフトはこの受け方は推奨していませんでした。
先手の評価値が下がったのは、後手はあまり形を崩すことなく1歩を取り返せたのが大きいのかもしれません。
▲4六銀では▲6七金右がありました。
▲6七金右△8五桂▲8六銀△6六歩▲5六金で、ソフトの評価値-18で互角。

この手順は、先手の失敗例かと思ったほどの展開ですがこれがソフトの推奨手だったのは意外でした。
最初の▲6七金右は対局中にも浮かびましたが、△8五桂と銀取りにとばれると銀が移動すれば△6六歩と取り込まれのてそれが金取りになります。
この手順だと後手は手の流れが調子がいいように思えたのですが、最後の▲5六金で耐える形です。
普通、金という駒は3段目から4段目にいくと守りが弱くなるのでできるだけそのような展開は避けるという感覚がしみついているのですが、あえて逆を選択しているのが興味深いです。
また金は右斜めに上がると元の位置に戻るのに2手かかるので、普通はあまりいい形でありません。
ただし、局面全体を見ると後手の3六の歩が利いており、▲5六金には△7三角として以下▲4六銀とするのが受けの形のようです。
▲5六金で▲6八金引は△7三角▲4六銀では中央が手薄という意味です。
変化手順の手の流れは後手の方がよさそうでも、△8五桂を形を決めているのと6筋の傷があり△5二玉型で攻め駒に近いのが少し危険です。
△8五桂と形を決めているので将来▲8五銀△同飛▲7七桂のような筋があり、桂馬が質駒になっています。
そのような意味でこの局面が意外とバランスが取れているようです。
これらの手順はソフトの検討で互角という理解ですが、これがソフトが示した手順でなければ完全に失敗だと思ってしまいそうです。
そのような意味で先入観をなくすというのは結構大事なことかもしれません。
▲6七金右として6六の地点を補強して、△8五桂と銀取りにとばれて▲8六銀と逃げて△6六歩と歩を取り込まれて▲5六金と金が上に逃げるという手順でも対抗できるという大局観がすごいです。
このような指し方もあるというのが分かったので、今後に役立てたいです。
意外な受け方でバランスを保つのが参考になった1局でした。