上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6五同歩と銀を取った局面。ソフトの評価値+345で先手有利。
相穴熊から▲6六銀型に△6五銀として銀交換になった展開です。
対局中は、先手の飛車先の歩が伸びていないのでやや先手の攻めの駒組みが遅れているのに対して、後手は次に△6六歩から角を活用する筋があるので先手が忙しいと思っていました。
また先手有利など思っておらず形勢判断ができてなかったようです。
とりあえず▲5七角として△6六歩の筋を受けました。
実戦は△6五同歩以下▲5七角△4六歩▲同歩△4七銀▲4五銀で、ソフトの評価値+156で互角。

この手順の▲5七角に△4六歩と突き捨てて▲同歩に△4七銀とするのはたまに見かける筋です。
次に△5六銀成がありますので▲4五銀と受ける形で、お互いに銀が使いにくい形です。
先手に特別な狙いはありませんが、後手はどうするのかなと思っていたら△4一飛から△5一角として△3三桂から捌いてきました。
先手の4五の銀が動けば△5六銀成とされるので、このあたりの後手の指し方はうまかったです。
実戦は銀と桂馬の交換で後手が駒得になったので、この展開は先手が少し苦しいようです。
▲5七角では▲2五歩がありました。
▲2五歩△6六歩▲同歩△同角▲2四歩△3九角成▲2五飛で、ソフトの評価値+412で先手有利。

この手順は銀交換をしてから▲2五歩と突く手で、将来▲2四歩から飛車の活用を狙っていますが、後手は△6六歩と動いてきます。
次に△6七歩成▲同金△6六歩とされると受けづらいので▲同歩として△同角にそこで▲2四歩と突きます。
▲2四歩に△3九角成と先に後手に大駒を成られて先手が失敗しているようですが、そこで▲2五飛がうっかりしやすい手です。
先手は飛車先が少し重たいのでこの瞬間が後手もチャンスです。
▲2五飛以下△3三桂▲2六飛△2五銀▲2七飛△3八馬▲2三歩成△2七馬▲3三と△4四飛▲7七角△7四飛▲4三と△同金▲1一角成で、ソフトの評価値+1011で先手優勢。
この手順は▲2五飛に遊んでいる桂馬を活用する△3三桂で後手が調子がいいようですが、▲2六飛が渋い手です。
△2五銀▲2七飛△3八馬とすれば先手の飛車が取られますが、そこで▲2三歩成が鋭いです。
以下△2七馬▲3三とは飛車と桂馬の交換で先手が駒損です。
しかし△4四飛に▲7七角と活用して△7四飛に▲4三とと捨てて△同金に▲1一角成とすると飛車と桂香の交換になり、これでも先手が少し駒損の感覚ですが先手が指せているようです。
後手は2五の銀と2七の馬が働いていないのが大きいです。
先手の穴熊は3枚で囲っているのに対して、後手の穴熊は金と銀がばらばらなので後手は駒得といってもあまり強い戦いはできません。
なお△6六歩と突くところでは△4六歩▲同歩とさせてから△6六歩と突くのもありますが、その場合は数手進んだ△3三桂に▲2五飛と逃げた手が6筋方面まで飛車が逃げることができるので断然先手の方が形勢がいいです。
このあたりはちょっとした形の違いで全く違う展開になります。
遅いようでも飛車の活用を意識するのが参考になった1局でした。