うまい切り返しの受け方


上図は、角換わりの力戦形からの進展で△8二飛とした局面。ソフトの評価値-62で互角。

先手は馬を作っていますが、後手は銀冠に組んで持ち駒に角があるのでいい勝負のようです。

先手の8八の馬が8七の地点を補強している形で、8八の馬が後手玉を間接的に睨んでいるので何かうまい手がありそうにも見えます。

ただし先手の陣形があまり見慣れない形なので、このような局面からミスが出やすいです。

実戦は、▲4五歩△同桂▲同桂△同歩▲6五銀△3三角で、ソフトの評価値-552で後手有利。

この手順は先手の馬の利きに後手玉が間接的に入っているので、▲4五歩と仕掛けました。

対局中は先手玉は一応守りが完成しているので動くしかないということで仕掛けたのですが、これが失敗でした。

▲4五歩に△同桂▲同桂△同歩に▲6五銀と桂馬を取った手が王手になるので、桂得して攻めが成功と思っていましたが△3三角の切り返しがありました。

△3三角は全く見えてなくて▲同馬△同金と進むと、次に△6五歩と銀を取る手と△8七飛成と飛車を成る手ががあります。

また後手の歩が4五にあるので△4六桂と王手をされるのが味が悪く、▲6九玉と逃げる形は先手の飛車の横利きが消えるので守りが弱くなります。

後手から楽しみな手が多いのに対して、先手は陣形が薄いので強い戦いができません。

馬の利きが通ればどこかで▲6五銀と桂馬を取った手が後手陣に響くと思っていたのですが、読みが入ってなかったです。

▲4五歩では▲7八金がありました。

▲7八金△8一飛▲7九馬△4二金右▲6八馬△5二銀▲8六歩△4三銀▲3八金で、ソフトの評価値-156で互角。

この手順は▲7八金として8七の地点をさらに補強する形で、▲7八金とせず先手の馬が▲7九馬と移動すれば△8七飛成があります。

指摘を受ければ▲7八金は全く自然な一手ですが、頭の中が仕掛けのことばかり考えていたので辛抱するという発想が全くありませんでした。

先手の馬は▲7九馬から▲6八馬として中央を手厚くします。

後手の指し手もぱっと見あまり冴えなく手待ちですが、無理して動いて形勢を損ねるよりはるかにいいです。

後手の手待ちに対して先手は6八の馬の形を利用して▲8六歩と伸ばして陣形を広げていきます。

最後の▲3八金でこれ以後仕掛ける形がなければ最終的には千日手になる可能性が高いですが、実戦のような進行よりははるかにいいです。

将棋で仕掛けるというのは結構勇気がいりますが、数手先の相手の受けをどこまで考えているかが大事みたいです。

本局は△3三角が見えてなかったので、今後似たような仕掛けになった場合は意識してこのような受けを考えればいいです。

うまい切り返しの受け方が参考になった1局でした。