攻める形にならなくてもバランスをとる


上図は、角換わりからの進展で△9七歩と打った局面。ソフトの評価値-118で互角。

対局中は先手が1歩得ですが、2六の角と4六の銀と2九の桂馬の働きがいまひとつで先手が少し指しにくい感じがしていました。

ただし、後手玉も攻め駒に近い配置なのでいい勝負のようです。

実戦は△9七歩以下▲6六歩△9五香▲9六歩△同香▲9七桂△同香成▲同香△9六歩▲同香△9五歩で、ソフトの評価値-106で互角。

この手順の▲6六歩は戦いをおさめるような手ですが、やや消極的だったかもしれません。

6六に歩を打つと6筋からの後手の攻めは緩和されますが、6筋に歩を使って後手玉を攻めるような筋はなくなります。

中盤の入り口で▲6六歩のような手は1手パスに近い感覚かもしれません。

▲6六歩はソフトの候補手にはいっていませんでした、

▲6六歩では▲9七同香がありました。

▲9七同香△8五桂▲8六銀△6六歩▲5六金で、ソフトの評価値-16で互角。

この手順は▲9七同香として△8五桂と攻めてくる展開です。

以下▲8六銀と逃げると△6六歩の叩きが厳しくみえますが、そこで▲5六金が盲点です。

▲5六金で▲6八金引が形ですが、△9七桂成▲同桂△6四香でソフトの評価値-214で互角。

この手順は▲6八金引に△6五香と打てば、次に△6七歩成と金と香車を交換する形になります。

この形になると少し先手は受けづらく△9五香と歩を補充するような手もあり、後手が少し面白いです。

最後の局面図の▲5六金は少し形が悪いのですが、6筋に歩が打てるので将来攻めるなら▲6四歩、受けるなら下から▲6八歩と受ける手があります。

▲5六金以下△9七桂成▲同桂△9五香▲8五桂△6四香▲6八歩△9八香成▲6九玉△8八歩▲5八玉△8九歩成▲5五桂△6二金▲7五歩で、ソフトの評価値-58で互角。

この手順は後手は9筋から攻めて歩を補充する展開ですが、▲8五桂と軽く逃げて受けます。

▲8五桂は取られる桂馬を逃げる手ですが、5二に玉がいるので逆に攻め駒になります、

持ち駒だけでなく盤上の受けの駒を活用して攻め駒を増やすというのが面白いです。

先手は7九に玉を踏ん張るのでなく▲6九玉~▲5八玉と早逃げして金駒と近くに移動します。

このあたりの先手の指し手のやわらかさがうまいです。

攻め一方でもよくないですし、受け一方でもよくないのでバランスよく駒を活用してチャンスを待つという感じです。

自分の場合だと動いたらいけない局面で動いて自滅するというパターンが多いので、このような何気ない指し手が参考になります。

攻め駒の飛車とか角が使いづらく攻める展開にならないので、左側で軽く受け流してぎりぎりバランスを保っています。

攻める形にならなくてもバランスをとるのが参考になった1局でした。