上図は、相雁木からの進展で△4一玉と寄った局面。ソフトの評価値+356で先手有利。
先手は金と銀を中央から左に固める方針で後手の△7五銀に備える形です。
先手はどちらかと言えば受け身な指し方で厚み重視なので、攻める方に手が伸びていません。
元々相居飛車で厚み重視の指し方というのは自分はあまり好きでないので、つい飛車のいる右側の方に手が伸びます。
実戦は▲2五歩△5二金▲7九玉△7五銀▲同銀△同角で、ソフトの評価値-22で互角。

この手順は何気ないようですが、だいぶ先手が評価値を下げた感じです。
飛車の活用を急ぐ▲2五歩は自然な手のように思っていましたがこれ良くなかったようで、ソフトの候補手に上がっていませんでした。
部分的には飛車の活用に手を回したので価値の高い手ですが、局面は右側より左側の方が大事だったようです。
なお、△5二金に▲7九玉も部分的には自然な手ですが、この手もソフトの候補手にありませんでした。
形だけで指していると気がつかない間に形勢を損ねるというのがよくあり、本局もその典型のようです。
後手の銀が捌けて歩損が解消される形になったので互角に戻ったようです。
▲2五歩では▲7四歩がありました。
▲7四歩△8四飛▲6五歩△7五銀▲同銀△同角▲7六金△5三角▲7五銀で、ソフトの評価値+462で先手有利。

この手順の▲7四歩は後手に△7五銀と出られたときに歩を取られないようにする手です。
部分的にはある手筋ですが、後手は△8四飛と浮きます。
△8四飛も▲7四歩と伸ばした時の部分的な形ですが、△8四飛で△5二金なら▲6五歩△7五銀▲同銀△同角▲7三歩成△同桂▲7四歩で、ソフトの評価値+351で先手有利。
この手順は△5二金には▲6五歩と突くのが狙いの手で、以下桂頭を歩で攻める形で桂馬が取れるかと金ができるかの形なので先手有利です。
ただし圧倒的に先手がいいかと言われればそうでもないので、形勢の過大評価は禁物です。
よって▲7四歩に△8四飛としたのですがそれでも▲6五歩があり、以下△7五銀からの銀交換になりますが▲7六金が強い手です。
6八の玉が5七の地点を補強しているので△5三角と引きますが、そこで▲7五銀が7四の歩の形を活かした手厚い指し方です。
先手は左側だけで形勢を有利にする感じで、先手は1歩得で7四の位が大きいです。
7四に位があると後手は△7三桂と活用することができません。
▲7五銀で先手有利になってますが、その後の指し方が気になります。
▲7五銀△8三飛▲6六角△6二金▲8四銀△8二飛▲7三歩成△同桂▲7四歩で、ソフトの評価値+591で先手有利。
この手順は▲7五銀に△8三飛には▲6六角が継続手です。
戦場は左側になっており▲6六角の次の狙いは▲8四銀で、先手は後手の攻め駒を責める形です。
△6二金は7三の地点の受けですが、▲8四銀△8二飛▲7三歩成△同桂▲7四歩で桂馬が取れる展開なので先手有利です。
厚みを作って相手の攻め駒を責めるのが参考になった1局でした。