金で取って柔らかく受ける

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形から後手が△6二飛と右四間飛車の形にしてからの進展で△6六歩と歩を取った局面。ソフトの評価値-23で互角。

先手の玉の囲いを見てから後手は飛車を右四間にして6筋から動いてきた展開です。

今までこのような局面で先手をもって指すと、どこかで受け損ねて気がついたら勝負所もないまま一方的に攻めつぶされるということが多かったので、あまり好きな戦型ではありません。

受けつぶされるのもありますが、先手から動くという形になりづらいので今回は少し工夫をしました。

早めに2筋の歩を突き捨てたのと、▲3七桂型にしてどこかで▲4五歩とか▲2五歩とか仕掛ける形にしました。

ただし、それまでに相手から動いてきたときに受ける必要があるので、どの程度の精度で受けるかが大事です。

実戦は△6六歩以下▲同銀△6五歩▲5七銀△6四銀で、ソフトの評価値-68で互角。

この手順は▲6六同銀として△6五歩と6筋の位を取った時に▲5七銀と引く形です。

後手は6筋の位を取ってから△6四銀と圧力をかけてきました。

次に△5五銀とされるとまずいので先手は▲5六銀と上がりました。ソフトの評価値-125で互角。

先手のここまでの受け方がいまひとつだったようで、先手は5筋の位を確保するのに▲5六銀とした形は将来△6六歩と金取りに歩を突かれると取っても逃げても少し味が悪い形です。

後手はいいタイミングで△4五歩としてから△5五銀と出ると、先手玉に後手の角のラインが入ってくるのでうるさいです。

このような展開になると6筋の位のあたりがきつくて少し先手が受けづらいです。

▲6六同銀では▲6六同金がありました。

▲6六同金に△6五歩なら▲5六金で、ソフトの評価値+110で互角。

この手順は▲6六同金と金で歩を取る手がありました。

感覚的に金が4段目に上がるのはあまりよくないという先入観があったので、全く考えていませんでした。

▲6六同金に△6五歩と位を取ってくると▲5六金と5筋に逃げるのが急所です。

この受け方は先手は5筋に位を取っているので▲5六金とすることができるのですが、5七の銀の形にしておくのがいいみたいです。

▲5六銀型より▲5六金型の方が後手から将来△6六歩と突いても先手の駒に当たらないので、場合によっては手を抜くこともできます。

受け方としては▲5六金型の方が柔らかく、後手からの6筋の攻めにあたりが少ない感じです。

▲5六金型だと将来▲6七歩と下から歩を打って受けることも可能です。

なお、▲6六同金に△6五歩でなく△6四銀と圧力をかけたきたら、その瞬間に▲2五歩△同歩▲同桂△1五角▲3三桂不成△同桂▲2一飛成で、ソフトの評価値+679で先手有利。

この手順はうまくいきすぎですが、先手の狙い筋です、

よって▲2五歩には△6五桂▲6八銀で、ソフトの評価値+3で互角。

やはり平手の将棋は、片方が一方的によくなるというのは少ないようです。

金で取って柔らかく受けるのが参考になった1局でした。