少し悪い局面で粘りにでる


上図は、角換わりからの進展で△5四同歩と銀を取った局面。ソフトの評価値-347で後手有利。

駒割りは金と桂香の交換で後手玉は少し薄いのですが、後手の方が駒の働きがいいようで、後手が少し有利のようです。

持ち駒の金の価値も高いのですが、桂馬や香車などの小駒などで攻められると受けに神経を使います。

安い駒で攻められて金駒を取られると、桂馬や香車はあまり受けに役立つのが少ない特殊な駒なので自玉の守りが弱くなってしまいます。

また、桂馬や香車の持ち駒が相手にあるとスピードのある攻めがとんでくることがあります。

実戦は▲4五銀△5三銀打▲4四銀△同歩▲9四金△5五桂で、ソフトの評価値-753で後手有利。

この手順の▲4五銀は△同香なら▲7二金を狙った手で、自分の実力からすると手が見えた方かと思っていました。

ただし、▲4五銀はソフトの候補手に入っておらずあまりよくなかったようです。

▲4五銀に△5三銀打で後手陣が固くなって▲4四銀~▲9四金も狙い筋ですが、△5五桂と桂馬で守りの金を攻める形です。

このように安い駒で金駒を攻められると守りが崩れてきます。

後手の5五の桂馬と6二の香車と角と飛車がバランスよく働いています。

▲8四金と角を取られても△同飛で角と金の交換になります。

敵陣が固くなって安い駒で攻められるという流れがよくないです。

△5五桂に▲8三香がありそうですが、△6七桂不成▲同金△6六角▲同金△9一飛で、ソフトの評価値-970で後手優勢。

このように▲8三香としても守りの金が1枚取られた形は、後手の飛車と角と桂馬と香車のコンビネーションで先手陣はまとめようがなくなってしまします。

最初の局面は後手の4四の香車は2六の角の利きを止める守りの駒になっているので、将来的に後手からも△4六香と銀を取りづらいです。

そのような意味で4六の銀は動かさなくてもよかったです。

▲4五銀では▲9四金がありました。ソフトの評価値-311で後手有利。

この手は▲9四金として次に▲8四金と角を質駒にする手です。

角と取ってもすぐに使う場所はあまりありませんが、▲8四金△同飛と進むと角と桂香の交換になるので、チャンスを待つという感じです。

後手に金が入ると金と銀と桂馬と香車で攻められますが、4六の銀がまだいるので△5五桂には▲同銀とすることができます。

▲9四金に△5三銀打なら▲4四角△同歩▲8三香で、ソフトの評価値+193で互角。

この手順は△5三銀打は自陣を固めた手堅い手のようですが、あまりいい手ではなくこの場合は▲4四角△同歩に▲8三香と飛車を責めることで角を取る狙いです。

この展開は先手の守りの金駒が3枚いるので成立するようです。

▲9四金に△8五桂なら▲8四金△7七桂成▲同金寄△8四飛▲8六歩で、ソフトの評価値-365で後手有利。

この手順は△8五桂と桂馬を活用する手で、これが自然なようです。

▲8四金からさっぱりした形になりますが、最後の▲8六歩は△8五桂を消して粘りにでた手です。

将棋は先手が少し苦しいですが、相手の狙いの手を消してチャンスを待つという感じです。

少し悪い局面で粘りにでるのが参考になった1局でした。