何気ない序盤でも手が広い


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4四飛と4二の飛車が浮いた局面。ソフトの評価値+73で互角。

後手が△4二飛~△4五歩~△3五歩~△4四飛とした形で、最近では少ない指し方です。

後手は低い陣形から飛び道具で動いていく形で、金と銀の動きが少ないので先手からの大駒の打ち込むスペースが少ないです。

一方先手は▲5七銀として中央から左に駒が寄っており右側が薄いので、大駒の交換は避けたい形です。

後手が△4四飛とした形は次に△3四飛と狙っているので▲3八飛としましたが、この手はソフトの候補手にありませんでした。

実戦は▲3八飛△3四飛▲8八玉△1四歩▲7八銀で、ソフトの評価値+51で互角。

この手順の▲3八飛は、後手が3筋と4筋の位を取ったときによく見かけた手です。

ただし、後手の形の違いにあまり気づかず指したのであまり意味がありませんでした。

後手の形が△3三角△3二銀△4二飛△4五歩△3五歩のときに▲3八飛というのはあったのですが、△4四飛と浮いた状態で▲3八飛は効果が薄かったです。

▲3八飛としても△3四飛とすれば見合いの形で、逆に先手の飛車が少し使いづらいです。

これでも形勢は互角のようですが、将来▲2八飛とまた飛車を2筋にも戻しても△3六歩から後手が3筋の歩を交換できます。

よって先手は▲3八飛の形のままどこかで▲4六歩とぶつける形ですが、後手も△3三桂から△1三角と構える形でどうかという展開です。

▲3八飛では▲8八玉がありました。

▲8八玉△3四飛▲7八銀△8二玉▲4六歩△同歩▲同銀△3六歩▲2六飛で、ソフトの評価値+140で互角。

この手順は▲8八玉から▲7八銀として左美濃にします。

本来は9筋の位を取られているので左美濃でなく穴熊にしたかったのですが、後手の動きが早いのでそれに対応するため左美濃にして早く囲いを完成させました。

後手が△8二玉としたときに▲4六歩と動きます。

後手の金駒が前進していないので、先手は5七の銀を前進させて3筋と4筋を抑え込みたいです。

後手は△4六同歩▲同銀に△3六歩と動いてきますが、そこで▲2六飛が形です。

この手が見えないと▲4六銀と出た形は効果が薄いようです。

▲2六飛に△3七歩成なら▲同桂△3六歩▲3五歩△6四飛▲3六飛△6六飛▲4四歩△7六飛▲2四歩△同歩▲4三歩成△7七角成▲同銀で、ソフトの評価値+346で先手有利。

この手順は△3六歩に▲3五歩で後手失敗のようでも△6四飛から△6六飛とぶつけるくるのがうるさいです。

形勢は互角に近い先手有利ですが、軽く捌く△6四飛から△6六飛は参考になります。

なお△3六歩に▲同歩だと△同飛で銀取りを受けるには▲3七銀としますが△3四飛で、ソフトの評価値+108で互角。

この手順もうっかりしやすいのですが、△3六同飛に▲3七銀と受けて△3四飛とした形は先手失敗かと思っていたのですが、そこまで悪い手ではなく△3四飛には▲3八飛で、ソフトの評価値+93で互角。

これらの手順を見るとまだ自分の知らないような指し方があるようです。

何気ない序盤でも手が広いのが参考になった1局でした。