端から重たく角を打って寄せる

上図は、先後逆で相居飛車力戦形からの進展で▲3四歩と打った局面。ソフトの評価値-2261で後手勝勢。

終盤は駒の損得より速度という格言があり、駒の損得ははとんどありませんがここで後手に厳しい手があるので後手優勢です。

▲3四歩は部分的にはある手ですが、この手は後手玉の詰めろではありませんのでこの瞬間に先手玉を寄せればいいという局面です。

実戦は△4五角でソフトの評価値-825で後手優勢。

この手の△4五角は次に△9七金からの詰めろですが、△4五角に▲6七角と打たれたら攻めを継続するのがするのが難しかったようです。

後手から詰めろが続かないと▲3三歩成が間に合ってきて形勢がおかしくなります。

やはり最終盤はぬるい手は禁物です。

△4五角では△9七角がありました。ソフトの評価値-5953で後手勝勢。

この手の△9七角は、9筋が重たい形の所に駒を打ち込むのでぱっと見で浮かびづらい手です。

9筋の飛車が活用できる形になれば理想ですが、そのためには9筋の攻めがほぐれないと活用できません。

△9七角に▲8九玉は△7九金▲同飛△8八金で詰みなので▲9七同歩とするしかありません。

△9七角以下▲同歩△同歩成▲7九玉△8八金打で、ソフトの評価値-2896で後手勝勢。

この手順は9筋にと金を作ってから△8八金と打ち込む筋で、△8八金は見えやすい手です。

△8八金と打って先手玉が詰んでいるかは分かりにくいのですが、角を渡しても後手玉は詰まないので先手玉に詰めろをかけていけばいい局面です。

△8八金に▲同飛なら△同と▲同玉△9九飛成▲7八玉△5八飛▲6八桂△8八龍▲同玉△6八飛成▲7八銀△9八金まで詰みです。

この手順は眠っていた9四の飛車が活用できる展開で、2枚飛車で攻めるのは理想的な形です。

△8八金に▲6八玉なら△7八金があります。

△7八金に▲6七玉なら△6八飛▲5六玉△5八飛成▲4五玉△4四金があり、△4四同玉なら△4三金打▲4五玉△5三桂以下詰みです。

この手順の△4四金に▲同銀でも△5四金から△4四金と銀を補充する手があるので詰みです。

△7八金に▲5七玉と逃げても△4七飛から詰みです。

△7八金に▲同玉なら△5八飛▲6八金△5五飛成で、ソフトの評価値-4899で後手勝勢。

この手順は▲7八同玉の形は先手玉に即詰みはありませんが、△5八飛から△5五飛成として銀を抜く筋があり、この手が△8八とからの先手玉が詰めろで、後手は上部が手厚くなり後手勝勢です。

△9七角は重たくて9筋を攻めるなら△9七歩成が筋ですが、この場合は▲同歩で9七の地点は先手の駒の利きが1枚の多いので成立しません。

やはり終盤は筋ではなく、重たくても読みを入れないといけないようです。

端から重たく角を打って寄せるのが参考になった1局でした。

左美濃から銀冠に組み替える

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4一飛と4二の飛車が引いた局面。ソフトの評価値+134で互角。

先手が左美濃の組んだのに対して後手は木村美濃でやや古風な指し方です。

最近の将棋はバランス重視のようなところがあるので、後手の駒組みも違和感は全くありません。

先手が▲2六角から▲4八飛と4筋から動く構えにしたのに対して、後手は△4一飛と引いて将来先手から5三の地点に駒を打っても飛車取りにならない形です。

△4二飛より△4一飛の一段飛車の方が、後手の△6三銀と△5二金の配置に適しているような感じです。

ここで先手がどのように指すかという局面ですが、とりあえず4筋の歩を交換しました。

実戦は△4一飛以下▲4六歩△同歩▲同銀△4五歩▲5七銀△2二角で、ソフトの評価値+137で互角。

この手順は先手は4筋の歩を交換して持ち駒に歩を加えたのに対して、後手は△2二角と引いてきました。

△4一飛や△2二角などは振り飛車を指し慣れている感じで、居飛車側からするとあまりこのような曲線的な手は浮かびません。

自分の居飛車の感覚だと玉を固めたらとりあえず前進する手を考えて、いい手が浮かばなければ仕方なく手待ちをする感じです。

△2二角は手待ちという意味もありますが、将来△3一飛や△3三桂や△1三角のような含みがあるので、先手としても的を絞りづらいです。

また△3三角の形は将来▲4五桂とする展開になれば角取りになりますので、それを事前に受けている面もあります。

後手は△6二金左とすれば玉の守りが固くなりますが、先手の2六の角のラインに入るのであまり得策ではないようです。

実戦の進行はそれで1局の将棋だったようですが、▲4六歩はソフトの候補手にありませんでした。

▲4六歩では▲8七銀がありました。

▲8七銀△5五歩▲同歩△同銀▲5六歩△4四銀▲7八金で、ソフトの評価値+80で互角。

この手順は先手は左美濃から銀冠に組む形です。

先手は左美濃より銀冠が上部は手厚くなりますが、後手は玉の囲いが完成しておりあまり進展性がありません。

よって後手は5筋の歩を交換して持ち駒に1歩を加えたのですが、先手は▲7八金として銀冠を完成します。

自分の使っているソフトは、銀冠に組むのをあまり評価していないようなイメージだったので少し意外でした。

具体的には居飛車対振り飛車の対抗形で、先手が居飛車でトーチカから銀冠に組みかえると評価値が下るという感じです。

相手の駒組みにもよりますので一概に言えませんが、このあたりはよく分かりません。

▲7八金以下は▲4六歩と動くような展開でまだこれからの将棋ですが、どこかで▲3七桂と活用して後手の駒にアタックする感じです。

左美濃から銀冠に組み替えるのが参考になった1局でした。

最終盤で確実に寄せる

上図は、先後逆で相居飛車力戦形からの終盤で△8七歩に▲同金とした局面。ソフトの評価値-1181で後手優勢。

駒割りは飛車と金桂香の3枚替えですが、後手の大駒が先手陣に迫っておりここで後手の手番なので後手優勢です。

後手優勢とはいいながらもゆっくりした展開になると先手の駒得がいきてくる可能性があるので、このあたりで寄せにいきたいです。

対局中は後手がいいとは思っていましたが、決め手が見えずにもつれる展開になりました。

実戦は▲8七同金以下△6七銀▲同銀△同飛成▲5七金で、ソフトの評価値-581で後手有利。

この手順は6七の地点で銀交換になって龍を作る展開ですが。▲5七金とはじかれると金が守り駒になるのと、いつでも△4七馬と金を取る手がなくなるのでだいぶ損をしたようです。

優勢な局面はいい手を指せばさらに形勢がよくなり勝勢に近づくので、このような局面で候補手にない手を指して形勢を損ねるのはもったいないです。

▲8七同金には2通りの手がありました。

1つは△6七銀で以下▲同銀△4七馬▲7八銀△1九飛成▲7九角△6九金で、ソフトの評価値-1643で後手優勢。

この手順の△6七銀は候補にあった手で実戦もそのように指せたのですが、▲同銀に△4七馬と金を取る手がありました。

先手は▲7八銀と飛車取りに銀を守りに固める手ですが、△1九飛成と香車を取ります。

以下▲7九角と逃げればそこで△6九金が俗手の金打ちです。

金を使って相手の角を取りに行く手で、角を手持ちにすると攻めの幅が大きくなります。

△6九金以下▲2四角△同歩▲6八銀打△6六香▲6七香△4六角で、ソフトの評価値-3419で後手勝勢。

この手順は先手は駒を埋めて粘りにでたのですが、後手は急いで攻める必要なないので、△6六香や△4六角のような確実に駒を取って寄せにいく手が間に合って後手勝勢です

もう1つは△6六歩がありました。

△6六歩に▲6八香なら△4七馬▲同銀△7八銀で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は△6六歩と歩の裏側に歩を垂らす手で、歩を攻めの戦力に使います。

次に△6七歩成がありますので▲6八香と数の攻めで受けたのですが、そこで△4七馬から△7八銀が鋭いです。

△4七馬で△6七銀とすれば駒得は図れそうですが、相手玉を寄せにいくのにまだ手数がかかります。

△7八銀はただの銀ですが、▲同玉なら△7九金以下詰みです。

持ち駒に銀がなくて金なら△7八金▲同玉△7九金以下詰みです。

玉の腹から銀を打つのはよくある筋ですが、6九の飛車でなく馬の形が多いです。

△7八銀と打てば必至で先手玉に受けはありません。

なお△7八銀で△7九銀と王手をするのは▲7八玉で、ソフトの評価値-112で互角になるので要注意です。

最終盤で確実に寄せるのが参考になった1局でした。

相穴熊で相手の飛車を抑え込む

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5六銀成と4七の銀が歩を取って成った局面。ソフトの評価値-156で互角。

駒割りは銀と桂馬の交換で先手が少し駒損ですが、2筋にと金を作って飛車が成れそうなのでいい勝負のようです。

現局面は角取りなので、角を逃げるかまた別の手を指すかという場面です。

実戦は△5六銀成以下▲3二と△4五飛▲4一と△3三角で、ソフトの評価値-618で後手有利。

この手順は▲3二とと飛車取りに入って△4五飛と逃げますが、次の▲4一とに△3三角がうまかったです。

先手の飛車と角より後手の飛車と角が働いてきた感じで、△3三角に▲2三飛成は△8八角成▲同金上△5七成銀で先手の駒損になります。

△3三角には▲2四角としましたが、△同角▲同飛△6六歩で後手がうまく手を繋いだ感じです。

このような展開になるとなかなか先手は後手の攻めを振りほどけません。

やはり後手の飛車と角を捌かせる展開になったのはまずかったようです。

▲3二とでは▲4四桂がありました。

△5六銀成以下▲4四桂で、ソフトの評価値-42で互角。

この手順の▲4四桂は抑え込みの手です。

先手は角取りになっているので本来は▲4四桂は打ちたくないのですが、後手の飛車だけは捌かせないという手です。

とりあえず後手の飛車だけは抑えれば、先手も2筋からの攻めが間に合ってくるという感覚です。

▲4四桂以下△同飛▲同歩△5七成銀▲4三歩成△同金▲4一飛△8四角▲4三飛成△6六歩で、ソフトの評価値-474で後手有利。

この手順は▲4四桂に△同飛とするのが鋭く以下▲同歩に△5七成銀としてこの瞬間は飛車と角桂の交換の2枚替えで後手が駒得になります。

△5七成銀以下▲4三歩成△同金に▲4一飛も狙いの1手ですが、△8四角が軽く▲4三飛成として金を取っても龍の位置が甘くなるので、そこで△6六歩と突いて後手がペースを掴んだ感じです。

また▲4四桂には△6二金寄もありそうで、以下▲3二と△4四飛▲同歩△5七成銀▲2一飛成△6六歩▲同歩△6七桂で、ソフトの評価値-224で互角。

この手順は後手は△6二金寄として玉を固めた手で、▲3二とに△4四飛▲同歩として△5七成銀と進む展開です。

以下▲2一飛成の角取りに対して無視して△6六歩▲同歩に△6七桂と食らいつく形で、これも穴熊らしい展開です。

このような展開を見ると、相穴熊はどちらが先に相手の穴熊に近づけて攻める形になるかというのが大事なようです。

相穴熊はいったん形勢がかたむくと逆転するのは難しくなるのが特徴で、攻める方の玉が固いと受ける方はしんどいです。

ですので相穴熊はできるだけ不利にならないように指して、差を広げられないようにしたいです。

相穴熊で相手の飛車を抑え込むのが参考になった1局でした。

攻める形にならなくてもバランスをとる

上図は、角換わりからの進展で△9七歩と打った局面。ソフトの評価値-118で互角。

対局中は先手が1歩得ですが、2六の角と4六の銀と2九の桂馬の働きがいまひとつで先手が少し指しにくい感じがしていました。

ただし、後手玉も攻め駒に近い配置なのでいい勝負のようです。

実戦は△9七歩以下▲6六歩△9五香▲9六歩△同香▲9七桂△同香成▲同香△9六歩▲同香△9五歩で、ソフトの評価値-106で互角。

この手順の▲6六歩は戦いをおさめるような手ですが、やや消極的だったかもしれません。

6六に歩を打つと6筋からの後手の攻めは緩和されますが、6筋に歩を使って後手玉を攻めるような筋はなくなります。

中盤の入り口で▲6六歩のような手は1手パスに近い感覚かもしれません。

▲6六歩はソフトの候補手にはいっていませんでした、

▲6六歩では▲9七同香がありました。

▲9七同香△8五桂▲8六銀△6六歩▲5六金で、ソフトの評価値-16で互角。

この手順は▲9七同香として△8五桂と攻めてくる展開です。

以下▲8六銀と逃げると△6六歩の叩きが厳しくみえますが、そこで▲5六金が盲点です。

▲5六金で▲6八金引が形ですが、△9七桂成▲同桂△6四香でソフトの評価値-214で互角。

この手順は▲6八金引に△6五香と打てば、次に△6七歩成と金と香車を交換する形になります。

この形になると少し先手は受けづらく△9五香と歩を補充するような手もあり、後手が少し面白いです。

最後の局面図の▲5六金は少し形が悪いのですが、6筋に歩が打てるので将来攻めるなら▲6四歩、受けるなら下から▲6八歩と受ける手があります。

▲5六金以下△9七桂成▲同桂△9五香▲8五桂△6四香▲6八歩△9八香成▲6九玉△8八歩▲5八玉△8九歩成▲5五桂△6二金▲7五歩で、ソフトの評価値-58で互角。

この手順は後手は9筋から攻めて歩を補充する展開ですが、▲8五桂と軽く逃げて受けます。

▲8五桂は取られる桂馬を逃げる手ですが、5二に玉がいるので逆に攻め駒になります、

持ち駒だけでなく盤上の受けの駒を活用して攻め駒を増やすというのが面白いです。

先手は7九に玉を踏ん張るのでなく▲6九玉~▲5八玉と早逃げして金駒と近くに移動します。

このあたりの先手の指し手のやわらかさがうまいです。

攻め一方でもよくないですし、受け一方でもよくないのでバランスよく駒を活用してチャンスを待つという感じです。

自分の場合だと動いたらいけない局面で動いて自滅するというパターンが多いので、このような何気ない指し手が参考になります。

攻め駒の飛車とか角が使いづらく攻める展開にならないので、左側で軽く受け流してぎりぎりバランスを保っています。

攻める形にならなくてもバランスをとるのが参考になった1局でした。

受け流すような受け方

上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で▲1六歩と突いた局面。ソフトの評価値+79で互角。

飛車交換から進んだ展開で、お互いの持ち駒に飛車があるので自陣の打ち込みに気をつけないといけないです。

後手としては2一の桂を△3三桂から△4五桂と跳べる形になると、角取りでしかも5七の地点を狙うことができるのでこれが狙い筋です。

ただし2一の地点があくと▲2一飛と飛車の打ち込みがあるので、後手としてはどのように対応するかが難しいところです。

また先手は▲1六歩と伸ばしてきたので場合によっては、▲1五歩から▲1四歩の端攻めがあります。

そのような意味で展開によっては、1筋と2筋は先手からの飛車の打ち込みが気になります。

実戦は▲1六歩以下△3一金▲1五歩△3三桂▲6八銀△2二金で、ソフトの評価値+217で互角。

この手順は△3一金として△3三桂と跳ねたときに2一の地点を事前に受ける形にしました。

先手が▲1五歩と伸ばして将来1筋からの端攻めを狙った手に対して△2二金と事前に受けました。

後手の3二の金がご3一金から△2二金とてあまり冴えない動きだなと思っていましたが、なぜか評価値はそれほど悪くはなっていませんでした。

しかし2二の金が浮いた形なので、手の流れとしてはいまひとつという感じです。

△3一金では△6二玉がありました。

△6二玉▲6八銀△3七角成▲同銀△3三桂で、ソフトの評価値+115で互角。

この手順は△6二玉として5二の地点から右側に移動する手です。

横歩取りの戦型は▲5八玉型と△5二玉型の中住まいが多いのですが、△5二玉型は1筋と2筋の攻めに近い意味があります。

先手からの攻めを受けるために△2二金として頑張るより、△6二玉と戦場から少し玉を遠ざけて攻めを緩和する方が軽い受けという感じです。

最後の△3三桂は先手が▲3七銀型なので、いつでも△4五桂と跳ねれば銀取りという狙いです。

△3三桂以下▲2一飛△2二角▲5五角△7三銀▲3五歩△3一金▲2二飛成△同金▲3四歩△2五桂▲2六銀△3七歩で、ソフトの評価値-270で互角。

この手順は△3三桂に▲2一飛は狙い筋ですが、△2二角と打って際どく受けます。

次の△3一金で飛車を取る狙いですが、▲5五角と打って▲8二角成を狙ってそれを受ける△7三銀に▲3五歩と桂頭を狙ってきます。

次に▲3四歩が厳しいので△3一金と引いて以下▲2二飛成△同金と飛車と角の交換から▲3四歩と突きます、

これで先手の攻めが厳しいようですが、△2五桂が際どいタイミングでの跳ねだしで、▲2二角成には△3七桂成を狙います。

このあたりの後手の指し手をみると、ただ単純に受けるのでなく反撃を狙った受けということで、盤上の駒と持ち駒をうまく組み合わせて手を作るという感じです。

本来このような局面はじっくりと考えて手を決めていくというのが理想ですが、実際の対局は早指しが多いので深く考えて指せていないです。

自分の場合はこのあたりもどのようにして力をつけていくかも課題です。

受け流すようなあ受け方が参考になった1局でした。

意外な手順で有利を拡大する

上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲9八歩と打った局面。ソフトの評価値-560で後手有利。

後手は矢倉に組みましたが、先手の3五の金や後手の1五の角などあまりない形です。

先手が歩切れに対して後手は持ち駒に6歩あるのも珍しい形で、ここまでは後手が有利のようです。

ただし次に▲1六歩とすれば角が取られる形なので、ここから後手がどのようにして形勢を拡大するかという場面です。

対局中はとりあえず角を渡すのはもったいないと思い、手を稼ぐ意味で△3六歩としました。、

実戦は△3六歩▲同金△7五銀▲同銀△同飛▲6五歩で、ソフトの評価値-495で後手有利。

この手順は△3六歩▲同金とさせることで、次の▲1六歩には△2四角を用意しました。

▲3六同金に遊んでいる6三の銀を活用する△7五銀で、銀交換をした手に▲6五歩と突いて角で飛車取りとして受ける展開です。

飛車をどこに引くかという形ですが、▲6五歩には一番下の△7一飛がよかったようです。

なお実戦は▲6五歩に△7六飛▲6七銀打△7四飛▲7五歩△9四飛で、ソフトの評価値-294で互角。

この手順の△7四飛と引いたのは▲6四歩と取られたら将来▲6三歩成がうるさいと思ったので△6四同飛と取れる形にしたのですが、このあたりの指し手は急所を外れていたようです。

それと最初の局面から攻めの銀と守りの銀を交換するのは自然な手順だと思ったのですが、本局の場合は先手が歩切れだったので意外な手順がありました。

最初の局面の△3六歩では△6三銀がありました。

△6三銀▲1六歩△3六歩▲同金△2四角で、ソフトの評価値-717で互角。

この手順は△6三銀と攻めの銀を引いて次に△7六飛を狙う手です。

普通は△6三銀と引く手は考えないのですが、先手は歩切れで▲7五歩と打つことができません。

また△6三銀に▲6七銀左と受ければ△7六歩が厳しく、▲6七銀右と受ければ△7五歩が厳しいです。

よって先手はいい形で受けるのが難しいため▲1六歩と角取りで催促してきたのですが、そこで△3六歩▲同金を入れてから△2四角がうまいです。

先手の5七の角と7六の銀が浮いているので、後手が1本取ったようです。

また先手は5六の銀と3六の金も浮いているので、いかにも技がかかりそうな形です。

△2四角以下▲同角△同歩▲7五歩△3九角▲5八飛△6六角成▲6七銀左△7六馬▲同銀△4七銀で、ソフトの評価値-1007で後手有利。

この手順は△2四角以下角交換になって▲7五歩と受けたのですが△3九角が意外と厳しく、▲5八飛に△6六角成が大きいです。

△6六角成に▲6七銀左で一見手がないようでも△7六馬から△4七銀と飛車と金の両取りで後手が駒得になります。

これらはうまくいきすぎですが、ばらばらな陣形というのは技がかかりやすいので角交換の大駒の交換は有効です。

意外な手順で有利を拡大するのが参考になった1局でした。

うまい切り返しの受け方

上図は、角換わりの力戦形からの進展で△8二飛とした局面。ソフトの評価値-62で互角。

先手は馬を作っていますが、後手は銀冠に組んで持ち駒に角があるのでいい勝負のようです。

先手の8八の馬が8七の地点を補強している形で、8八の馬が後手玉を間接的に睨んでいるので何かうまい手がありそうにも見えます。

ただし先手の陣形があまり見慣れない形なので、このような局面からミスが出やすいです。

実戦は、▲4五歩△同桂▲同桂△同歩▲6五銀△3三角で、ソフトの評価値-552で後手有利。

この手順は先手の馬の利きに後手玉が間接的に入っているので、▲4五歩と仕掛けました。

対局中は先手玉は一応守りが完成しているので動くしかないということで仕掛けたのですが、これが失敗でした。

▲4五歩に△同桂▲同桂△同歩に▲6五銀と桂馬を取った手が王手になるので、桂得して攻めが成功と思っていましたが△3三角の切り返しがありました。

△3三角は全く見えてなくて▲同馬△同金と進むと、次に△6五歩と銀を取る手と△8七飛成と飛車を成る手ががあります。

また後手の歩が4五にあるので△4六桂と王手をされるのが味が悪く、▲6九玉と逃げる形は先手の飛車の横利きが消えるので守りが弱くなります。

後手から楽しみな手が多いのに対して、先手は陣形が薄いので強い戦いができません。

馬の利きが通ればどこかで▲6五銀と桂馬を取った手が後手陣に響くと思っていたのですが、読みが入ってなかったです。

▲4五歩では▲7八金がありました。

▲7八金△8一飛▲7九馬△4二金右▲6八馬△5二銀▲8六歩△4三銀▲3八金で、ソフトの評価値-156で互角。

この手順は▲7八金として8七の地点をさらに補強する形で、▲7八金とせず先手の馬が▲7九馬と移動すれば△8七飛成があります。

指摘を受ければ▲7八金は全く自然な一手ですが、頭の中が仕掛けのことばかり考えていたので辛抱するという発想が全くありませんでした。

先手の馬は▲7九馬から▲6八馬として中央を手厚くします。

後手の指し手もぱっと見あまり冴えなく手待ちですが、無理して動いて形勢を損ねるよりはるかにいいです。

後手の手待ちに対して先手は6八の馬の形を利用して▲8六歩と伸ばして陣形を広げていきます。

最後の▲3八金でこれ以後仕掛ける形がなければ最終的には千日手になる可能性が高いですが、実戦のような進行よりははるかにいいです。

将棋で仕掛けるというのは結構勇気がいりますが、数手先の相手の受けをどこまで考えているかが大事みたいです。

本局は△3三角が見えてなかったので、今後似たような仕掛けになった場合は意識してこのような受けを考えればいいです。

うまい切り返しの受け方が参考になった1局でした。

遅いようでも飛車の活用を意識する

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6五同歩と銀を取った局面。ソフトの評価値+345で先手有利。

相穴熊から▲6六銀型に△6五銀として銀交換になった展開です。

対局中は、先手の飛車先の歩が伸びていないのでやや先手の攻めの駒組みが遅れているのに対して、後手は次に△6六歩から角を活用する筋があるので先手が忙しいと思っていました。

また先手有利など思っておらず形勢判断ができてなかったようです。

とりあえず▲5七角として△6六歩の筋を受けました。

実戦は△6五同歩以下▲5七角△4六歩▲同歩△4七銀▲4五銀で、ソフトの評価値+156で互角。

この手順の▲5七角に△4六歩と突き捨てて▲同歩に△4七銀とするのはたまに見かける筋です。

次に△5六銀成がありますので▲4五銀と受ける形で、お互いに銀が使いにくい形です。

先手に特別な狙いはありませんが、後手はどうするのかなと思っていたら△4一飛から△5一角として△3三桂から捌いてきました。

先手の4五の銀が動けば△5六銀成とされるので、このあたりの後手の指し方はうまかったです。

実戦は銀と桂馬の交換で後手が駒得になったので、この展開は先手が少し苦しいようです。

▲5七角では▲2五歩がありました。

▲2五歩△6六歩▲同歩△同角▲2四歩△3九角成▲2五飛で、ソフトの評価値+412で先手有利。

この手順は銀交換をしてから▲2五歩と突く手で、将来▲2四歩から飛車の活用を狙っていますが、後手は△6六歩と動いてきます。

次に△6七歩成▲同金△6六歩とされると受けづらいので▲同歩として△同角にそこで▲2四歩と突きます。

▲2四歩に△3九角成と先に後手に大駒を成られて先手が失敗しているようですが、そこで▲2五飛がうっかりしやすい手です。

先手は飛車先が少し重たいのでこの瞬間が後手もチャンスです。

▲2五飛以下△3三桂▲2六飛△2五銀▲2七飛△3八馬▲2三歩成△2七馬▲3三と△4四飛▲7七角△7四飛▲4三と△同金▲1一角成で、ソフトの評価値+1011で先手優勢。

この手順は▲2五飛に遊んでいる桂馬を活用する△3三桂で後手が調子がいいようですが、▲2六飛が渋い手です。

△2五銀▲2七飛△3八馬とすれば先手の飛車が取られますが、そこで▲2三歩成が鋭いです。

以下△2七馬▲3三とは飛車と桂馬の交換で先手が駒損です。

しかし△4四飛に▲7七角と活用して△7四飛に▲4三とと捨てて△同金に▲1一角成とすると飛車と桂香の交換になり、これでも先手が少し駒損の感覚ですが先手が指せているようです。

後手は2五の銀と2七の馬が働いていないのが大きいです。

先手の穴熊は3枚で囲っているのに対して、後手の穴熊は金と銀がばらばらなので後手は駒得といってもあまり強い戦いはできません。

なお△6六歩と突くところでは△4六歩▲同歩とさせてから△6六歩と突くのもありますが、その場合は数手進んだ△3三桂に▲2五飛と逃げた手が6筋方面まで飛車が逃げることができるので断然先手の方が形勢がいいです。

このあたりはちょっとした形の違いで全く違う展開になります。

遅いようでも飛車の活用を意識するのが参考になった1局でした。

大きな駒損でも意外といい勝負

上図は、相掛かりからの進展で△9四香と歩を取った局面。ソフトの評価値-197で互角。

対局中は、先手が4歩損でしかも歩切れで後手の持ち駒に歩が4枚あり、8筋と9筋は後手の攻め駒が働いているので相当先手が悪いと思っていました。

ただし、評価値をみると後手にふれていますがほとんど互角なのが驚きでした。

次に△9七歩成からゆっくりした攻めがありますので、先手は忙しいです。

とりあえず先手は角が使えておらず狙われやすい駒なので、角を活用することを考えました。

実戦は△9四香以下▲6五桂△9七歩成▲5五角△8九飛成▲7三桂成△8七とで、ソフトの評価値-910で後手優勢。

この手順は典型的な先手の失敗例で、先手は角、後手は飛車を使った一直線な攻め合いで、この局面は後手優勢になっています。

先手の角と後手の飛車のどちらが働いているかは後手の飛車がが勝っています。

また先手玉は横の攻めに弱いので、龍とと金で攻められると厳しいです。

しかも飛車が2五の位置にあるので△2四香と飛車を責めながら間接的に先手玉を攻めるような形になります。

ぱっと見で、この局面の速度計算が後手が勝っているというのが気がつかないといけませんでした。

先手としては一直線のような攻め合いでなく、少し後手の攻めを遅らせるような手を選ぶべきでした。

▲6五桂では▲9六香がありました。

▲9六香△同香▲9五飛で、ソフトの評価値+40で互角。

この手順は▲9六香と歩を取って歩切れを解消する手ですが、△同香で先手の香損になります。

最後の▲9五飛が飛車を活用する手で先手は飛車が成れる形ですが、△8七香と打たれるとさらに先手は駒損になります。

この局面の形勢判断が互角だったのも最初は驚きでした。

しかし、この局面をよく見ると、先手玉は後手に飛車が成られないと意外と耐久性がある形です。

先手は駒が少ないですが、飛車が成った後に粘りにでると意外といい勝負のようです。

ここから先手は2通りの指し方があります。

1つは▲9五飛に△8七香▲9一飛成△3四歩▲9五龍△8八香成▲同銀△6四角▲6六香△9四歩▲同龍△1九角成▲8七銀△8四飛▲9六龍で、ソフトの評価値+4で互角。

この手順は先手が角損の展開から龍を受けに使って粘る展開で、普通は駒損が大きすぎるので勝負にならないのですが、まだ先手陣は耐久性があります。

やや例外的な局面ですが、大きな駒損だから不利とは限らないというパターンのようです。

もう1つは▲9五飛に△8七香▲9一飛成△3四歩▲3七桂△8八香成▲同銀△5二玉▲5六香△4二銀▲8七銀△8四飛▲9六龍で、ソフトの評価値+476で先手有利。

この手順は先手が角損から▲3七桂として▲5六香から5三の地点を狙う展開です。

盤上の駒を攻めの形に使って、攻め駒不足を少しでも解消するのが本筋のようです。

大きな駒損でも意外といい勝負だったのが参考になった1局でした。