角と桂馬を使った狙い筋

上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で▲8八歩と打った局面。ソフトの評価値-122で互角。

横歩取り△3三角型で、先手が▲3四飛から▲3六歩とした展開はここでは青野流としてまとめています。

大駒の飛車と角はお互いにすべて交換という華々しい展開です。

先手の▲8八歩は次に▲5五角と打つ狙いで、▲8八歩を打たずに▲5五角と打つのは△8五飛の切り返しがあります。

そのような意味で▲8八歩は△8五飛の筋を事前に受けた手ですが、ソフトの候補手には上がっていませんでした。

このような局面では角を使った面白い手があります。

実戦は△6四角▲2八角△同角成▲同銀△8二歩で、ソフトの評価値+86で互角。

△6四角と打って角交換をするのはいいとして、その後の△8二歩はやや失敗でここでは再度同じような筋で△7三角と打つべきでした。

最初の局面から△6四角▲2八角△同角成▲同銀△7三角▲3七角△同角成▲同銀△7三角で、ソフトの評価値-119で互角。

このような局面で単騎の角を打つ筋は以前ソフトで調べたことがあったのですが、角交換をしてから再度角を打ち角交換をして、もう一度△7三角と打つのは覚えていませんでした。

この手順だけ見ると先手だけ銀が動いて後手のものすごい手損ですが、不思議なことにこれでもいい勝負のようです。

△7三角の次の狙いは△2八歩なので先手は受けることになります。

△7三角以下▲3八金△3三桂で、ソフトの評価値-91で互角。

この手順は△2八歩を受けるために▲3八金と上がったのですが、そこで△3三桂が継続手です。

先手は3七に銀がいるため、後手からいつでも△4五桂と跳ねれば銀取りと△5七桂成とする狙いがあります。

角のラインに桂馬を攻め駒として参加させることで攻め味が増して、持ち駒の飛車も活用しやすくなります。

△3三桂以下▲6八銀△4五桂▲4六銀△同角▲同歩△3七歩▲3九金△3八銀▲4五歩△3九銀不成▲6六歩△4九飛で、ソフトの評価値-364で後手有利。

この手順は▲6八銀と先手の玉頭を守った手ですが、それにも△4五桂と跳ねるのが面白いです。

▲4六銀と逃げた手には△4六同角として▲同歩に△3七歩と打つのがうるさいです。

部分的な形では先手陣だけが終盤みたいな展開で、あまり先手をもって指す気はしません。

△3三桂以下▲6八銀△4五桂▲2八銀△同角成▲同金△3九飛▲5九飛△同飛成▲同玉△3九飛▲4九飛△同飛成▲同玉△6九飛で、ソフトの評価値-1477で後手優勢。

この手順は△4五桂に▲2八銀と辛抱したのですが、構わず△同角成として▲同金に△3九飛と打ち込みます。

後手の攻めは飛車と銀と桂馬の3枚の攻めですが、先手は▲2八の金が守りにあまり利いていないのと先手陣が手薄なので、飛車打ちだけで手になりそうです。

なお最後の局面図の△3三桂には▲4六歩とするか▲4六角として先に受けてこれで互角で、後手の角のラインを利用しての△4五桂と飛ばせてはまずいようです。

角と桂馬を使った狙い筋が参考になった1局でした。

並べ詰みでも意外と難しい

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲7四歩と打った局面。ソフトの評価値+99981で先手勝勢。

▲7四歩と打った局面は後手玉が以下即詰みだったのですが、実戦ではそれが読めずに詰まし損ないました。

なお▲7四歩では▲7四金と打った方が手数が短く明快だったようですが、金を捨てるのは詰みが確認できないと指せないです。https://shogiamateur.com/?p=45998&preview=true

▲7四歩と打った場合の詰み手順を調べます。

▲7四歩以下△8二玉▲7一角△8三玉▲7三金で、ソフトの評価値+99984で先手勝勢。

この手順の▲7四歩に△同玉なら▲6三角以下詰みなので△8二玉と逃げましたが、▲7一角△8三玉に▲7三金が継続手です。

▲7三金に△9四玉なら▲8三銀で詰みなので△同銀とするしかありません。

▲7三金以下△同銀▲同歩成△同玉▲7二成桂で、ソフトの評価値+99988で先手勝勢。

この手順は▲7三金から清算して次の▲7二成桂が難しいです。

攻め駒を捨てるというのは、戦力が少なくなるので指しにくいのですが、この場合は邪魔駒を捨てるという意味で、3三の龍を活用するための手です。

▲7二成桂では▲7四歩△同玉▲6三銀としたくなるのですが、△8三玉▲7二銀不成△7四玉で駒不足で詰みません。

おそらく自分だったら▲7二成桂は見えずに▲7四歩と打っている可能性が高いです。

▲7二成桂に△同玉なら▲4二龍△6三玉▲6二龍△7四玉▲7五歩△同玉▲7三龍△6五玉▲6六銀まで詰みです。

この手順は龍を活用できるようになれば意外と後手玉は狭く、1六の飛車がよく横に利いています。

▲7二成桂以下△7四玉▲8三銀△同玉▲8二角成△7四玉▲7三馬△7五玉▲6六銀まで詰みです。

この手順は▲8三銀と捨てるのが難しく、△同玉とすることで▲8二角成以下詰ますことができます。

▲8二角成から▲7三馬とする形になれば後手玉は狭いです。

なお▲8三銀に△7五玉は▲6六銀△6四玉▲8二角成△6三玉▲7三馬まで詰みです。

これらを見ると▲7四歩からの詰まし方は、▲7二成桂と▲8三銀の2つの捨て駒が見えるかどうかがポイントです。

この詰まし方も意外と難しく、初手に▲7四金から詰ます手順と同じような難易度です。

このような手順を見るとやはり将棋は終盤力もかなり大事だと思います。

将棋の終盤力をつける方法として詰将棋があり、詰将棋をたくさん解くことで詰み筋を覚えて終盤力を上げるということです。

自分も詰将棋は毎日数題解くような習慣がここ1年近くでできてきたのですが、終盤力はまだまだです。

特に詰み手順の初手が間違うことが多く、いくら考えても詰まないものは詰みません。

形をみたときに詰みのイメージの方向性が見えるようになりたいです。

並べ詰みでも意外と難しいのが参考になった1局でした。

歩を捨てて形を変えて攻めを継続する

上図は、先後逆で横歩取り△3三角△8四飛からの進展で▲5六角と打った局面。ソフトの評価値-662で後手有利。

飛車と角の交換となり▲5六角と打った展開で、ここまでは後手が少し指しやすいようです。

ただし対局中は悪くはないはずだけど指し手が難しいと思っていました。

先手の▲5六角は後手の2枚の桂頭を歩で攻める筋で、これらの手順が回ってくると後手はうるさい形になります。

これらの対処法が対局中に分かっておらず指し手が甘くなりました。

実戦は△3六歩▲7五歩△同歩▲7四歩で、ソフトの評価値+2で互角。

この手順の△3六歩はその後の指し手の方針がまとまらず1手ためた手ですが、先手の3七の地点は受けの駒の利きが多いので効果は薄かったようです。

△3六歩は▲3四歩と突いてくれたら△2五桂と手順に跳ねられるのですが、先手から▲7五歩△同歩▲7四歩の筋が間に合ってきました。

ぬるい手を指すとこのような展開になるのは予想していましたが、自分の場合はこのようなところの指し手のセンスがいまひとつです。

△3六歩では△2八歩がありました。

△2八歩▲同金△2六歩▲同歩△同飛で、ソフトの評価値-574で後手有利。

この手順は△2八金と歩を捨ててから△2六歩と合わせる手です。

先手の金の形を少し悪くしてから飛車を捌く手ですが、後手の飛車が成れる形ではありませんので一目無理っぽくも見えます。

しかしこれが意外とうるさい手だったようです。

△2六同飛以下▲3七銀なら△2四飛▲2六歩△5四歩▲3四歩△5五歩で、ソフトの評価値-740で後手有利。

この手順は▲3七銀と先手を取って受ける手で、△2四飛に▲2六歩として次に▲3四歩からの桂頭を狙う手ですが△5四歩があり、▲3四歩としても△5五歩の方が先手の玉頭で厳しいようです。

△2六同飛以下▲2七歩△4六飛▲3八金△2八歩▲同金△5六飛▲同歩△6四角で、ソフトの評価値-834で後手優勢。

この手順は▲2七歩に△4六飛と歩が取れるのが大きいです。

先手玉の近くの歩がなくなると、玉の守りが弱体化します。

△4六飛に▲3八金としたのは離れ駒をなくす手ですが少し甘い手で、この場合は再度△2八歩がありました。

1歩損ですが▲2八同金とさせて△5六飛と飛車角交換をして▲同歩に△6四角と打ちます。

この△6四角が急所の1手で、この角のラインの受け方が難しいです。

△6四角以下に気になる受けは▲3八飛△4五桂▲3四歩△3六歩▲6六歩△2八角成▲同飛△3七金で、ソフトの評価値-1872で後手優勢。

この手順は先手はあまり冴えませんが▲3八飛としての徹底抗戦の手で、後手は△4五桂と攻め駒を増やしていきます。

▲3四歩には△3六歩と攻めの拠点を作って、▲6六歩と玉を広くすると△2八角成から△3七金として後手の攻めが成功のようです。

このような攻め筋がぱっと浮かぶようになれば相当強いですが、少しでも近づけるようになりたいです。

歩を捨てて形を変えて攻めを継続するのが参考になった1局でした。

受けに手数をかけてもいい勝負

上図は、先後逆で相居飛車の矢倉対左美濃から進展で▲3五歩と突いた局面。ソフトの評価値+54で互角。

先手が玉の守りに手数をかけずに右の銀からの急戦形です。

本来は後手が左美濃の組んだ場合は自分から動いていきたいのですが、左美濃に組むまでに手数がかかるのでその間に先手が動いてきた形です。

後手が攻め込まれる形で、後手は飛車先の歩や8一の桂馬の活用が遅れているので攻め合いの形にはなりません。

先手が攻めの手を見せてくれば、後手も同じように攻めの手を見せれば早い段階で後手が受け身になることはなかったのですが、これでも形勢は互角のようです。

ソフトがないころだと、一方的に攻められる展開は後手が受け身になってあまり気分はよくないのでつい形勢も悲観的に考えてしまいかちですが、ソフトがあると人間の感覚とは少し違うというのがよくあります。

実戦は▲3五歩以下△4三銀引▲3八飛△3五歩▲同銀△3四歩▲同銀△同銀▲同飛△2八銀で、ソフトの評価値+195で互角。

この手順は▲3五歩に△4三銀と引く形で、5四の銀は攻めに使いたかったのですが先手が早く動いてきたので後手の角頭を守るために指しました。

以下先手は▲3八飛と数の攻めで後手は3筋の受けが遅れています。

先手から▲3五銀と銀が5段目に進出して次に▲3四歩と押さえられては後手がまずいので、1歩損になりますが△3四歩と打って銀交換をしてから△2八銀と打つ展開です。

部分的な手の流れはよく見ることがあるのですが、どちらが得をしているかはよく分かっていませんでした。

△2八銀と打てばどちらかの桂か香は取れる形ですが、銀の働きが悪いので一長一短です。

後手の角頭を一方的に攻められるということはなくなりましたが、これで互角のようです。

実戦の進行もそこまで悪くはなかったようですが、ソフトは△4三銀で△4五歩を推奨していました。

△4五歩▲3七銀△3五歩▲同角△4三金で、ソフトの評価値+67で互角。

この手順は▲3五歩には△4五歩と歩越し銀には歩て突き返す展開です。

△4五歩に▲3四歩は、△7七角成▲同桂△4六歩で2枚替えになるので先手がまずいです。

よって△4五歩には▲3七銀と引いて△3五歩▲同角に△4三金と進みます。

△4三金は角頭を守った手ですが、それでもこの局面から▲3四歩と叩くのが気になります。

▲3四歩に△同金は▲5三角成があるので後手は△3四同金とはできません。

△4三金以下▲3四歩△2二角▲3六銀△7四歩▲3七桂△5二金で、ソフトの評価値-1で互角。

この手順は、▲3四歩以下先手は玉に手をかけずに▲3六銀から▲3七桂と進めてきた展開です。

本局の先手の構えは普通は居玉を避けて戦うというのが自然ですが、後手も受け損なったら大きく形勢が離されるので慎重にならざるを得ません。

なお△7四歩はどこかで8一の桂馬の活用もありますが、局面によっては△7五歩▲同歩△7六歩のような叩きの歩を見せています。

後手は△2二角とか最後の△5二金などあまりいい形ではありませんが、これでも形勢は互角のようです。

受けに手数をかけてもいい勝負だったのが参考になった1局でした。

意外な受け方でバランスを保つ

上図は、角換わりからの進展で△4二銀と引いた局面。ソフトの評価値+76で互角。

▲3四歩と打った手に3三の銀が△4二銀と引いた展開ですが、先手は6六の地点がやや手薄なのでこの対応が少し気になっていました。

ここで▲6五歩とすると△同桂▲6八銀△6六歩と位を取られてしまいます。

またほっとけば△6六歩と取られるので意外と受け方が難しいです。

対局中は、先手が1歩得しているのでここで1歩損をしても歩の損得はないと思って少し妥協しました。

実戦は△4二銀以下▲4六銀△6六歩▲6七歩△同歩成▲同金右で、ソフトの評価値-141で互角。

この受け方は後手に桂馬を跳ばせない受け方で、▲4六銀と銀を立て直して△6六歩に▲6七歩と合わせます。

以下△同歩成▲同金右として6筋を補強しました。

この手順は自分の実力からすればよく手がみえた方かと思っていましたが、ソフトはこの受け方は推奨していませんでした。

先手の評価値が下がったのは、後手はあまり形を崩すことなく1歩を取り返せたのが大きいのかもしれません。

▲4六銀では▲6七金右がありました。

▲6七金右△8五桂▲8六銀△6六歩▲5六金で、ソフトの評価値-18で互角。

この手順は、先手の失敗例かと思ったほどの展開ですがこれがソフトの推奨手だったのは意外でした。

最初の▲6七金右は対局中にも浮かびましたが、△8五桂と銀取りにとばれると銀が移動すれば△6六歩と取り込まれのてそれが金取りになります。

この手順だと後手は手の流れが調子がいいように思えたのですが、最後の▲5六金で耐える形です。

普通、金という駒は3段目から4段目にいくと守りが弱くなるのでできるだけそのような展開は避けるという感覚がしみついているのですが、あえて逆を選択しているのが興味深いです。

また金は右斜めに上がると元の位置に戻るのに2手かかるので、普通はあまりいい形でありません。

ただし、局面全体を見ると後手の3六の歩が利いており、▲5六金には△7三角として以下▲4六銀とするのが受けの形のようです。

▲5六金で▲6八金引は△7三角▲4六銀では中央が手薄という意味です。

変化手順の手の流れは後手の方がよさそうでも、△8五桂を形を決めているのと6筋の傷があり△5二玉型で攻め駒に近いのが少し危険です。

△8五桂と形を決めているので将来▲8五銀△同飛▲7七桂のような筋があり、桂馬が質駒になっています。

そのような意味でこの局面が意外とバランスが取れているようです。

これらの手順はソフトの検討で互角という理解ですが、これがソフトが示した手順でなければ完全に失敗だと思ってしまいそうです。

そのような意味で先入観をなくすというのは結構大事なことかもしれません。

▲6七金右として6六の地点を補強して、△8五桂と銀取りにとばれて▲8六銀と逃げて△6六歩と歩を取り込まれて▲5六金と金が上に逃げるという手順でも対抗できるという大局観がすごいです。

このような指し方もあるというのが分かったので、今後に役立てたいです。

意外な受け方でバランスを保つのが参考になった1局でした。

横歩取りの角と飛車の使い方

上図は、先後逆で横歩取り△8四飛からの進展で▲8二角と打った局面。ソフトの評価値+25で互角。

後手が△3三角△8四飛型から飛車交換して数手進んだ局面です。

先手の▲8二角は後手が△7二銀型の場合によく出る手です。

後手としてはこの局面は忙しく、ここで何か手を作っていかないと先手から▲9一角成とされてしまいます。

対局中はうまい攻め筋が見つからないというより、先手の陣形が低いので攻め筋がないとばかり思っていました。

実戦は▲8二角以下△7三角▲同角成△同銀▲8三角△7一金▲9四歩で、ソフトの評価値+174で互角。


この手順は△7三角と受けて、以下角交換から▲8三角と角の打つ場所を変えた展開です。

先手の▲8三角は次に▲6一角成△同玉▲4一飛△5一飛▲7二金の狙いがあり、△同玉なら▲5一飛成があります。

また▲7二金に△5二玉なら▲5一飛成△同玉▲7一飛で後手がまずいです。

よって▲8三角には△7一金と逃げたのですが、そこで▲9四歩と9筋に手をつける展開です。

この局面は先手は9筋から攻めがあるのと馬ができそうな形なのに対して、後手は7三の銀と7一の金がやや形が崩れており、少し後手の指し方が面白くなかったかもしれません。

後手としてはできるだけ7二の銀と6一の金の形は崩さずに戦いたいです。

△7三角は候補手の1つだったのでそこまで悪い手ではなかったようですが、ソフトは△7三角では△4四角を推奨していました。ソフトの評価値-57で互角。

この手の△4四角は次に△9九角成の狙いですが、ぱっと見でやや単純な角に見えて先手は受けやすそうな感じがします。

しかし後手の持ち駒に飛車があるので、この場合は意外とうるさい攻めのようです。

△4四角に▲8八銀△8六歩▲7七歩△7六歩▲8六歩△7七歩成▲同銀△同角成▲同桂△8九飛▲5九飛△8六飛成▲9一角成△7六歩で、ソフトの評価値+111で互角。

この手順は△4四角に▲8八銀と形よく受けて後手の攻めが続かないようでも、次の△8六歩がうるさいです。

後手は角と歩を使って攻めを継続する手順です。

△8六歩に▲同歩なら△8七歩がうるさく、▲同銀なら△9九角成があります。

また▲8七同金でも△7八飛▲6八飛△8八角成▲同金△4九銀▲6九玉△6八飛成▲同玉△5八飛▲7七玉△3八銀成でソフトの評価値-2154で後手勝勢。

この手順はややうまくいきすぎですが、後手が飛車を持っている形だと△7八飛の1手で、以下形勢が大差になる典型な例です。

よって△8六歩には▲7七歩と角道を止めますが、さらに△7六歩と突いて以下角香と銀交換で少し後手が駒損になりますが、龍を作っていい勝負のようです。

横歩取りの戦型では遠くから角を打って攻める筋があるのですが、持ち駒に飛車があると攻めの威力が倍増するので△4四角は有力だったようです。

横歩取りの角と飛車の使い方が参考になった1局でした。

金を捨てて分かりやすい形で寄せる

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△7七とと銀を取った局面。ソフトの評価値+99981で先手勝勢。

先手玉は詰めろになっていますが、評価値が+999・・と出ると後手玉に詰み筋があるということです。

先手の持ち駒はいい駒がそろっていますが、後手玉も上部と下部に逃げることができるので少し捕まえにくい形です。

一般的な寄せは持ち駒の金を最後に使うことが多く、寄せは安い駒から使って価値の高い駒を最後の数手の詰みに使うと自分は理解しているのですが、たまに例外があります。

本局は寄せを失敗して捕まらない形になりました。

実戦は△7七と以下▲7四歩△同玉▲6三銀△7三玉▲7四歩△8二玉で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲7四歩から▲6三銀とする筋でこれが普通に見えるのですが、△7三玉と逃げて▲7四歩としても△8二玉で9筋が広いので後手玉は詰みません。

即詰みにできないのは実力なので仕方ありませんが、やはり詰みがあるときは詰ましたいです。

実際は▲7四歩としても別の手順で即詰みはあったのですが、ソフトの推奨手は▲7四金でした。ソフトの評価値+99981で先手勝勢。

この▲7四金は金駒を先行して使う手で、▲7四金と打つメリットは△8二玉と下段に逃げた場合に▲8三銀△9三玉▲8二角で後手玉は詰みです。

そのような意味で、後手玉が下段に落ちる変化を分かりやすい手順で詰ますことができます。

▲7四金は詰み筋を限定させる手ですが、△7四同玉とされた変化が気になります。

▲7四金△同玉▲6三角で、ソフトの評価値+99987で先手勝勢。

この手順は▲7四金と捨ててから△同玉に▲6三角と打つ手です。

持ち駒の金はとどめに使うことが多いので▲7四金と捨てるのは浮かびにくいのですが、△同玉に▲6三角と角で王手をします。

▲6三角に△7五玉とか△6五玉と逃げるのか気になりますが、1六に飛車がいるので▲6六銀と打って詰みです。

よって▲6三角には△8三玉と逃げますが、▲7二角成△7四玉▲6三銀△7五玉▲7六歩△同と▲同飛△6五玉▲5四銀不成△同歩▲6六金で詰みです。

この手順は▲7二角成から▲6三銀と下から追う形で少し足らないようにも見えますが、▲7六歩と打つ手があり△6五玉と逃げても▲7七桂△5五玉▲5四銀成△同歩▲5六金まで詰みです。

これらの手順を見ると▲7四金と捨てるのは勇気がいりますが、△同玉に▲6三角と打つと並べ詰みのような感じです。

それと▲7四金のところで▲7四歩でも以下詰みと書いたのですが、これはまた別の機会に投稿します。

金を捨てて分かりやすい形で寄せるのが参考になった1局でした。

どこかで踏み込んで指す

上図は、先後逆で相居飛車の力戦形からの進展で▲7六歩と突いた局面。ソフトの評価値-199で互角。

先手が早い段階から袖飛車の▲3八飛として、以下3筋を交換するあまり見かけないような局面になりました。

序盤は似たような局面をたくさん見ていると、あまり指し手の意味が分かってなくても強い人と似たような指し手をすることはある程度可能ですが、初見で見るような局面は早指しで対応するのは大変です。

局面の急所がどこなのかの判断と、それに対応する指し手の2つを考えないといけないからです。

本局で言えば▲7六歩と突いた局面は角交換すれば、先手から▲5三桂成のような手があります。

また後手からは角交換すれば△4四角のような筋で、局面をリードできそうな感じもします。

また△3五角と飛車を取る手も有力そうでその後の指し手も気になります。

そのような意味で色々と考えたい局面ですが、実際の対局ではほとんど直感になります。

実戦は▲7六歩以下△8八角成▲同金△4四角▲5五角で、ソフトの評価値-141で互角。

この手順は角交換をしてから△4四角とするのは両取りの角ですが、▲5五角と切り返してきました。

△4四角に先手の飛車が逃げたら△8八角成があるので、先手は角を合わせるのが自然な指し手です。

実戦は▲5五角以下△同角▲同銀△3四歩▲同飛△3三歩▲3六飛で、ソフトの評価値+272で互角。

この手順は再度角交換をして△3四歩から△3三歩と先手を取って受けたのですが、歩を2枚も使って受けた形でいまひとつだったようです。

先手を取ったのは▲5三桂成の受け方がよく分からないから飛車取りの歩を打つ間に考えようという意味ですが、後手は歩切れになって嫌な形です。

△8八角成では△3五角がありました。

△3五角▲同銀△3三歩で、ソフトの評価値-222で互角。

この手順は△3五角と飛車と角の交換をしてから△3三歩と受ける手です。

△3三歩は▲1一角成を受けるので仕方ありませんが、▲5三桂成が気になります。

△3三歩以下▲5三桂成△5二歩▲6三成桂△7六銀▲7四歩△8七銀成▲7三歩成△同桂▲同成桂△8五飛で、ソフトの評価値-578で後手有利。

この手順は▲5三桂成を許す展開で後手玉も少し危険になります。

先手から歩を使った攻めは直接的にはありませんんが、△7六銀と歩を取ると7筋の歩が切れて▲7四歩のような手が生じます。

▲7四歩に△同歩なら▲5五角のような手がうるさいので、△8七銀成と後手も踏み込むような展開です。

このような手順を見ているとやはり将棋は安全に勝とうというのは難しく、どこかで踏み込んで1手違いになるような気持ちで指さないといけないようです。

なお飛車を取るなら最初の局面で取った方がいいようです。

実戦の▲5五角に対して△3五角と飛車を取るのは▲同銀で5五の角が攻防に利いています。

具体的には△2九飛と打つと▲3八角で飛車が取られてしまいます。

このあたりもちょっとした違いですが、局面の進行に大きく影響しそうです。

どこかで踏み込んで指すのが参考になった1局でした。

横歩取りで角を打ち合う変化

上図は、先後逆で実戦からの変化手順で△4四角と打った局面。ソフトの評価値-149で互角。

△4四角は△2六角と△8八角成の2つの狙いがあり、これで後手のはまり形のようにも見えますが先手にも切り返しがあります。

△4四角以下▲6六角△8八飛成▲4四角△7八龍▲同玉△4四歩▲3四角で、ソフトの評価値+187で互角。

この手順は△4四角に▲6六角が切り返しの手ですが、そこで△8八飛成が後手の狙い筋です。

普通は△8八飛成として▲同金なら△2六角で後手が銀得なので大成功ですが、△8八飛成に▲4四角があります。

▲4四角に△同歩ならそこで▲8八金がありますので、後手は王手が先手で▲4四角に△7八龍と金を取ります。

以下▲7八同玉に△4四歩と進みそこで▲3四角と打った展開です。

▲3四角の王手の瞬間の駒割りは、飛車と金銀の交換の2枚替えで後手が駒得ですが、この▲3四角は結構厳しい角です。

▲3四角は後手の歩の裏側から角を打つ手で、4四に歩がいるため△4三歩と打つことができません。

合駒を打つなら△4三銀ですが、先手は3四の角と2六の飛車が後手陣に直通しており、さらに持ち駒に飛車があるのでこの筋はかなり危険です。

厳密にはこのような局面を、事前に最終盤の詰み筋まで研究していれば指すことも可能ですが、自分の場合だと受け損なって1手ばったりのような展開になりやすいです。

また、相手が格上であればこのような展開でどちらが転んでも仕方ないという指し方を選択することがあっても、やや同じような棋力が相手であればまずこの指し方はしないと思います。

相手の棋力によって指し方を変えるというのは、少し無理があるように思います。

よって▲6六角には△2六角とします。

△4四角以下▲6六角△2六角▲8四角△4四角で、ソフトの評価値-216で互角。

この手順は、お互いに飛車を取って後手が△4四角と引く展開です。

△4四角と引いたのは▲3六飛と打たれる手を事前に受けた手です。

△4四角と引いたのはいい位置ですが、後手の次の狙いは△2八歩です。

△4四角以下▲2八歩△2四飛▲6六角△同角▲同歩△2八飛成で、ソフトの評価値-628で後手有利。

この手順の▲2八歩は、敵の打ちたいところに打ての手ですが、△2四飛がうまい手です。

△2四飛に▲3九金として△2八飛成を防いでも、△8八角成▲同金△8四飛で先手が銀損になります。

よって△2四飛に▲6六角としたのですが、角交換をしてから△2八飛成と進めば後手は大成功です。

△4四角に▲3六歩なら△2八歩▲3七桂△2九歩成▲同銀△8八角成▲同金△2四飛で、ソフトの評価値-514で後手有利。

この手順は▲3六歩には△2八歩から歩を使った小技を使い、△2四飛とすれば後手が駒得になるので後手が少し指せているようです。

△4四角に▲2八飛△8七歩▲7七銀△同角成▲同桂△8九飛で、ソフトの評価値-928で後手優勢。

この手順の▲2八飛は自陣飛車で、これで後手の手がなさそうですがそこで△8七歩▲7七銀△同角成▲同桂△8九飛が厳しくこれで後手が指せているようです。

△4四角と打った局面は思ったより後手の方が手が広いようです。

横歩取りで角を打ち合う変化が参考になった1局でした。

狙いが分かりづらくてもいい勝負

上図は、相掛かりからの進展で△7二銀と上がった局面。ソフトの評価値+38で互角。

8一にいた銀が△7二銀とした形で、一時期よく指されていた▲8二歩△9三桂▲8一歩成として△同銀のように進んだ展開です。

先手の狙いは、後手の桂馬を9三にすることでやや不安定な形にして手をつくるという考えです。

対局中は後手の桂馬を目標にすればいいかと思って▲9五歩と突きましたが、数手先の後手の受け方をうっかりしていました。

実戦は△7二銀以下▲9五歩△同歩▲9四歩△8五桂▲8四飛△8六飛で、ソフトの評価値-469で後手有利。

この手順は、▲9五歩から後手の桂頭を狙って△8五桂には▲8四飛として次に▲8五飛と桂馬を取る手と▲8二飛成の2つの狙いがありうまくいったと思ったのですが△8六飛がありました。

△8六飛は桂馬を守ると同時に▲8二飛成には△7七桂成▲同桂△8二飛の飛車のす抜きがあります。

また△8六飛は後手の手番なら△7七桂成▲同桂△8四飛の狙いもあります。

仕方ないので実戦は、△8六飛以下▲5八玉としましたが△8三歩▲2四飛△2三歩▲2五飛で、ソフトの評価値-357で後手有利。

このような展開になると先手は歩切れでしかも3歩損しており、後手は持ち駒に歩が3枚あるので後手が指しやすいです。

▲9五歩では▲8四飛がありました。

▲8四飛△8三歩▲9四飛で、ソフトの評価値+62で互角。

この手順は▲8四飛として△8三歩と受けたらそれから▲9四飛と歩を取る手です。

▲8四飛は次に▲8二飛成があるので△8三歩と受けるのですが、そこで▲9四飛とします。

後手の△8三歩もしっかりした受けなのでどちらが得をしているかが分かりにくいのですが、後手は7筋と8筋に歩があるので左辺では歩を使った攻めができません。

また△8五桂と桂馬を活用したいのですが、この場合は▲9一飛成がありますのですぐには活用できません。

先手もここからどのような方針で指すかが分かりにくいですが、後手の手番なのでそれに対応することになりそうです。

▲9四飛に△2八歩なら▲3七桂△3六飛▲2四飛で、ソフトの評価値+66で互角。

この手順は△2八歩▲3七桂に△3六飛として、次に△2九歩成▲同銀△3七飛成を狙ったのですが▲2四飛がありました。

▲2四飛に△2九歩成は▲同飛なのでぴったりした受けで、形勢は互角のようです。

▲9四飛に△3六飛なら▲2四飛△3四歩▲3七銀△7六飛▲4六銀で、ソフトの評価値+65で互角。

この手順は、△3六飛~△3四歩と後手は歩を補充しながら角道を通してお互いに角交換になる形です。

後手の飛車が狭く動いているので、先手は▲3七銀~▲4六銀と金駒で中央を手厚くする感じです。

▲9四飛に△2七歩なら▲3七銀△2八歩成▲同銀△3六飛▲5八玉で、ソフトの評価値+145で互角。

この手順は△2七歩として次に△2八歩成を狙う含みのある手です。

△2七歩に▲3七銀と受けて△2八歩成に▲同銀の形は先手が形が崩れて悪いようですが、▲5八玉と将来の△7六桂を先受けしていい勝負のようです。

また△2七歩にはこの場合は▲同銀も成立するようで、以下△2八歩▲3七桂△2九歩成▲2三歩△同金▲2四歩△1三金▲2五桂で、ソフトの評価値+53で互角。

この手順は△2八歩~△2九歩成でと金を作られますが、先手も4段飛車の形で▲2三歩~▲2四歩~▲2五桂でいい勝負のようです。

狙いが分かりづらくてもいい勝負なのが参考になった1局でした。