上図は、先後逆で横歩取り△8四飛型からの進展で飛車交換から▲9五歩と突いた局面。ソフトの評価値-12で互角。
この戦型は10年位前に流行った形で、後手が横歩取り△3三角△8四飛型から△2三銀~△2四飛と飛車をぶつけて飛車交換に進みました。
ここで先手が9筋の歩を伸ばして、将来9筋から動く手を見せてきました。
持ち駒に飛車があるので、飛車の打ち込みがお互いに気になるところです。
実戦は△2六歩▲2八歩△1四歩▲7五歩△同歩▲3三角成△同銀▲8二角で、ソフトの評価値+156で互角。

この手順の△2六歩は将来△2七歩成や△2七角の打ち込みを狙った手です。
先手はそれを▲2八歩と打って受けてきました。
▲2八歩のような手は利かされみたいなところはありますが、がっちり守るという意味では2段目に歩を打って受けてもいいみたいです。
2筋はお互いに歩を打った形で、どちらが得をしているかはよく分かりません。
△1四歩はやや遅れている感じですが、後手も1筋の歩を伸ばして将来1筋から手を作っていくイメージです。
そこで先手が▲7五歩と突き捨ててから△同歩に▲8二角がなかなかの手でした。
7筋の歩を突き捨てることで7四の地点にも空間があいて、後手としては少し嫌な形です。
将来△7三銀や△7三桂となったときにいつでも▲7四歩と叩く筋があり、どうやっても後手は形が崩れて味が悪いです。
▲8二角の局面は互角で、△2六歩と打った手はソフトの候補手の1つでしたが、推奨手ではありませんでした。
ソフトは△2六歩では△2七歩を推奨していました。ソフトの評価値+80で互角。

この手の△2七歩は△2六歩と同じように2筋から手を作る狙いです。
△2七歩は将来△2八角などの打ち込みがあります。
▲2七同金とする手もありますが、3段目に進むと自陣に隙ができやすくお互いに大駒を持ち合い形では指しにくいです。
ただし、▲2七同金としたから後手有利になるということはありませんでした。
▲2七同金なら△8八角成▲同銀△3八飛で、ソフトの評価値-144で互角。
この手順は▲2七同金なら角交換をしてから△3八飛と打ち込む手で、狭いところに飛車を打つ形で取られそうな飛車ですが、△6九角▲同玉△4八飛成の筋や、△2六歩▲同金△2八飛成が狙いです。
△3八飛に▲4九玉なら△2六歩▲3八玉△2七歩成▲同玉△4九角▲3八角△5八角成▲6八飛△同馬▲同金△9四歩で、ソフトの評価値+222で互角。
このような展開は先手は受け損なうと崩壊しそうなので、人間の感覚では指しにくいです。
△2七歩に▲3六歩なら△8八角成▲同銀△2八角▲3七角△1九角成▲同角△1八飛で、ソフトの評価値+95で互角。
この手順ははめ手みたいな手ですが、▲3六歩なら角交換をして△2八角と打ちます。
▲3七角でなんでもないようですが、△1九角成と香車を取って▲同角に△1八飛と打つ形です。
これは部分的には後手の狙い筋で成功しているのですが、この場合は▲9一角成と香車を取る手がありいい勝負のようです。
横歩取り△8四飛型の狙い筋が参考になった1局でした。