銀打ちを決めずに先に角を取る


上図は、先後逆で先手三間飛車からの進展で▲2七同玉と香車を取った局面。ソフトの評価値-822で後手優勢。

先手は数手前に▲8七角打として4三の地点に駒を集中しています。

ここで後手の手番なので4三の地点をケアしつつ先手玉を攻めていきたいです。

次の手は自然に思えたのですが、ちょっとタイミングが早かったかもしれません。

実戦は△2六銀打▲3八玉△8七龍▲4四歩で、ソフトの評価値-552で後手有利。

この手順は△2六銀打として攻めの拠点を残してから△8七龍と角を取る手です。

△8七龍に▲同角とする手が自然ですが、△2七角▲3九玉△2八銀▲同銀△4九角成▲4三香成△同金▲同角成△同玉で、ソフトの評価値-4170で後手勝勢。

しかし△8七龍には▲4四歩という手がありました。

5六の角がいるので2七の地点は補強されているのと、龍取りが残りかつ▲4三歩成が狙いで、後手としては意外とうるさいです。

▲4四歩には△同銀▲同香△2七銀打▲4七玉△7六角で、ソフトの評価値-988で後手優勢。

この手順は▲4四歩には△同銀とする手で▲同香に△2七銀打が少し指しにくいです。

▲4七玉に△7六角と龍取りを防ぎつつ攻防に打って後手が指せているようですが、やや△2七銀打の感触があまりよくないので後手優勢でもまだ難しそうです。

△2六銀打とするタイミングが少し早かったようです。

△2六銀打では△8七龍がありました。

△8七龍▲4三香成△同金▲8七角△2五香▲3八玉△2七角▲4八玉△4七歩で、ソフトの評価値-2043で後手勝勢。

この手順は△2六銀打と決めるのでなく△8七龍と角を取ります。

△8七龍に▲4三香成とするのは、将来先手玉が▲4八玉から5筋に逃げるルートを確保する手です。

▲4三香成に△同金とするのが細かいところで、形は△同銀も自然ですが先手の飛車が間接的に玉を睨んでいる形なので、△4三同金とした方が手堅いようです。

△4三同金なら5二の銀に6一の金の守りが役立っているので、後手は金駒3枚で守ってかなりしっかりしているようです。

先手は香車を捨ててから▲8七角としましたが、そこで△2五香と打つのが急所のようです。

できるだけ安い駒で攻めて、終わりの方で金駒で寄せの形を作るのが理想的です。

△2五香~△2七角は自然ですが、▲4八玉に△4七歩が自分にとってやや意外でした。

自分は△4七歩で△5六歩が最初に浮かんだのですが、以下▲同金△4七歩▲同玉△4九角成▲4四歩△4六歩▲5七玉△4四銀で、ソフトの評価値-2601で後手勝勢。

この手順の△5六歩もソフトの候補手にあった手で、そこまで悪い手ではなかったようです。

ソフトは△4七歩を推奨しており、以下▲同金△4六歩▲5七金△4七銀▲同金△同歩成▲同玉△4九角成で、ソフトの評価値-3846で後手勝勢。

この展開は先手の守りの金を盤上から消す手で、△4九角成とした手が次に△4六金の詰めろです。

△4九角成以下▲5七玉△5六歩▲同玉△4五金▲6六玉△8六銀で、ソフトの評価値-5641で後手勝勢。

△4七歩と打った方が相手の守りの5七の金がいなくなり相手玉を寄せやすくなるので、1歩を損するようでもそちらの方が厳しいようです。

△5六歩と打って寄せにいくのは5七の金が残るので、まだ少し複雑な要素が残っているようです。

ちょっとした違いですが、このあたりも感覚的に取り入れたいです。

銀打ちを決めずに先に角を取るのが参考になった1局でした。