上図は、相居飛車からの進展で△7五歩と突いた局面。ソフトの評価値+703で先手有利。
この局面は先手の香得ですが、8二の成銀の働きはいまひとつです。
そのような意味でまだ大変な局面だと思っていましたが、先手有利だったようです。
早指しの対局では、どちらが形勢がいいかなど考える余裕がありません。
後手から△7五歩とされるのは先手にとって嫌な手で、いつでも△7六歩と突いてくる手があります。
対局中はそれがどの程度厳しいかがよく分かっていませんでした。
実戦は△7六歩以下▲7二角△7六歩▲同銀△5五角▲8一角成△9九角成▲9二馬で、ソフトの評価値+319で先手有利。
この手順は▲7二角として次に▲8一角成からさらに駒得を図る狙いだったのですが、△7六歩と突かれて▲同銀なら△5五角があることに気がつきました。
本来は玉の近くの香車を取られるのは危険なのですが、8二の成銀をぼろっと取られるのも痛すぎます。
よって▲8一角成と8二の成銀にひもをつける形で、以下△9九角成に▲9二馬として将来馬を引く形を目指しました。
▲7二角は失着だったみたいですが、その後の対応は自分としては珍しくまずまずみたいだったようです。
▲7二角では▲2六飛がありました。
▲2六飛に△7三桂なら▲7四角△3五角▲5六飛△4七銀▲9六飛△5七角成▲6八銀で、ソフトの評価値+1489で先手優勢。

この手順の▲2六飛は2筋の飛車を浮いて横に使う可能性のある手です。
自分は飛車を浮く形はよく指すのですが、逆に狙われて最悪飛車を取られるといったケースが多いです。
浮き飛車は歩超し飛車はうまく使わないと形勢を損ねることが多いので、活用するのにはかなり棋力がいる感じです。
本来飛車は遠くから睨む方がいいのですが、接近戦になると金駒などに狙われやすくなります。
本局はそこまで飛車が危険ではなさそうですが、相手の持ち駒に角がある場合などは要注意です。
△7三桂と遊んでいる桂馬を活用する手で次に△8五桂のような狙いですが、▲7四角がありました。
△8五桂を防ぎつつ5二の金や4一の角を狙う手で味がいいです。
▲7四角に△3五角とさっそく2六の飛車を咎めにきました。
▲5六飛に△4七銀~△5七角成がありますが、この場合は▲6八銀で先手が指せているようです。
▲2六飛に△7四角なら▲7三歩△同桂▲7二成銀△6三金▲8二角△6四銀▲9三角成で、ソフトの評価値+545で先手有利。

この手順の△7四角は6五の歩のかげに隠れた手で、4七の地点や2九の地点を睨んでいます。
先手は▲7三歩とするのが難しい手で、わざわざ相手の遊び駒の桂馬を活用させているという意味がありそうにも見えます。
△同桂とすることで▲7二成銀が桂馬取りになります。
以下△6三金に数の攻めに数の受けで対抗しますが、▲9三角成とした局面は先手が指せているようです。
本局は飛車を浮いてから場合によっては横に使ってその飛車を成る含みがある手でした。
2筋の飛車は2筋にこだわって動かさない指し方もありそうですが、横に使って活用するというどちらかというと振り飛車のような感覚で局面の形勢を保つという指し方のようです。
飛車を浮いて横に活用するのが参考になった1局でした。