上図は、角換わりからの進展で△3三桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+330で先手有利。
後手から先に仕掛けた展開で、駒割りは銀と香車の交換で後手が駒得しています。
その印象が強く残っていたので意味で対局中は相当先手が悪いと思っていましたが、局後の検討でこの局面は先手が少し指せているのは驚きました。
後手の攻め駒の方が働いているというイメージがあったのですが、ここで受けに回るのも難しいと思っていました。
実戦は△3三桂以下▲7四桂△8一飛▲4七歩△5七桂成で、ソフトの評価値-962で後手優勢。
この手順は先手の失敗で、▲7四桂の両取りで駒損が少しでも回復できるかなどと考えていましたが、△8一飛が1一の馬取りになるのをうっかりしていました。
△8一飛の局面で馬取りに気がつくというお粗末で、慌てて▲4七歩と打ちましたが△5七桂成から清算されて△1一飛とされると先手の駒損です。
この手順の▲4七歩では▲1二馬と辛抱して△7三銀なら▲4七歩△5五角▲6六香のように辛抱しておけば、先手が少し指しづらくてもまだこれからの将棋だったようです。
最初の局面図で▲7四桂では▲2四歩がありました。
▲2四歩△同歩▲2三歩△同金▲1二馬△3二玉▲4七歩で、ソフトの評価値+336で先手有利。

この手順の▲2四歩は攻め合いに出る手ですが、このタイミングで攻め合いにするのは全く浮かびませんでした。
先手玉の近くで手を入れるのが難しいのであれば攻め合いにするしかありませんでした。
最初は▲2四歩に△同歩なら▲2四同飛とするのかと思っていましたが、△8一飛と馬取りにされると飛車と馬だけの攻めでは難しいようです。
△2四同歩には▲2三歩と垂れ歩をするのが気がつきにくい手で、△同金に▲1二馬と金を攻めます。
▲1二馬の金取りに△3二玉としましたが、攻め駒の近くに玉がくるので少しリスクのある指し方です。
△3二玉に▲4七歩と催促するのが決断の手になります。
▲4七歩以下△5七桂成▲同金△同角成▲同玉△2二金打▲同馬△同金▲6八玉で、ソフトの評価値+346で先手有利。

この手順は▲4七歩に5七の地点で清算してから△2二金打と埋める手です。
実戦的な指し方で、先手玉が薄くなった状態で角が取られそうになると先手玉も危険になります。
△2二金打に▲同馬~▲6八玉の早逃げがうまいです。
5七の地点に玉がいると後手の攻め駒に近いので、少しでも遠くにする▲6八玉という感覚のようです。
先手玉もぎりぎりで耐えている形でどの程度の危険度かが分かりにくいです。
▲6八玉に△7四歩なら▲8五香で、ソフトの評価値+178で互角。
この手順は△7四歩に▲同銀なら将来△8六飛とすることができるという意味ですが、▲8五香と相手の飛車の利きを止める手がありました。
▲6八玉に△6七歩なら▲7七玉△4四角▲5五歩△同角▲6六金で、ソフトの評価値+633で先手有利。
この手順の△6七歩も結構うるさい手ですが▲7七玉とかわします。
△4四角はやや狙いが単調ですが、▲5五歩~▲6六金と大駒は近づけて受けて先手が指せているようです。
まだ形勢は微差で大変ですが、平手での対局はよほどの悪手を指さない限りはいい勝負のようです。
玉が薄い将棋の指し方が参考になった1局でした。