攻め合いが無理なので受けに専念する


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△9六歩と打った局面。ソフトの評価値-1041で後手勝勢。

穴熊の弱点は端ですが、△9六歩と叩きてきました。

▲同香とすれば△9七歩とされてかえって後手の攻めが早くなると思って▲9二銀と打ったのですが、これがあまりよくなかったようです。

実戦は▲9二銀△同香▲同歩成△9七歩成で、ソフトの評価値-2007で後手勝勢。

この手順は9二の地点にと金ができて少しあやが出たと思いましたが、読み直してみると後手玉に寄りはありません。

△9七歩成とされた手が詰めろのになっており、▲同銀としても△8七桂以下寄り筋です。

後手陣に寄りがあれば△9六歩を無視して攻める手はあったようですが、寄りがない場合は受けに回らざるを得なかったようです。

△9六歩には▲同香がありました。

△9六歩▲同香△9七歩▲8七銀打で、ソフトの評価値-1000で後手優勢。

この手順は▲9六香は受けるならこれしかありません。

△9七歩は詰めろではありませんが、次に△7八龍~△9八金の詰み筋を狙っています。

また△9七歩に▲同銀は△8七桂で、▲同金なら△9八歩▲8九玉△9九飛まで詰みです。

△8七桂に▲9八玉なら△9九飛▲8七玉△9八角▲7七玉△7六角成▲同金△9七飛成▲8七桂△7六銀▲同玉△5六龍▲6六歩△6五銀▲7七玉△6六龍まで詰みです。

△8七桂には▲8八玉で先手玉に即詰みはなさそうですが、△7九桂成とされると自玉は受けなしで後手玉は詰みません。

よって△9七歩には▲8七銀打として受けるしかなさそうです。

▲8七銀打とすると後手玉に迫る戦力が少なくなりますが、先手は攻め合いをするような局面ではないので自陣の駒を埋めるしかなさそうです。

▲8七銀打以下△6九角▲6八金引△7八角成▲同金△7六銀▲4三角で、ソフトの評価値-1238で後手優勢。

この手順は▲8七銀打に△6九角と打って次に△7八角成▲同銀上△同龍▲同銀△9八金を狙う筋です。

▲6八金引はその筋を受けた手で、以下△7八角成~△7六銀と迫ります。

△7六銀は▲同銀なら△9八金の詰みですが、△7六銀に▲8一角としても△9八金▲同銀△同歩成▲同玉△8七銀打で、ソフトの評価値-99978で後手勝勢。

△8七銀に▲8九玉なら△7八龍▲同銀△7七桂▲7九玉△7八銀成▲同玉△6七銀▲7九玉△7八金まで詰みです。

また△8七銀に▲同銀なら△同銀成▲同玉△7五桂▲9七玉△8七飛▲同金△同桂成▲同玉△9八銀▲7六玉△7五歩▲同玉△5五龍▲6五飛△7四金▲7六玉△6五龍▲7七玉△6七飛▲7八玉△8七飛成まで詰みです。

よってこれらを受けるには▲4三角と自陣に埋めるのでなく遠くから角を利かす手で、自陣に馬を作る形を目指して粘るしかなさそうです。

後手からの9八の打ち込みを少しでも和らげるような受け方です。

この展開は攻め合いになりませんので後手からうまい寄せがあればそれまでですが、攻め合いを目指しても後手の攻めの方が厳しいので受けに専念するしかなさそうです。

先手としては受けだけなので面白くありませんが、後手も正確に寄せるというのもそれなりに大変なので受けて辛抱するようです。

攻め合いが無理なので受けに専念するのが参考になった1局でした。