寄せの形をイメージする

上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲1七飛とした局面。ソフトの評価値-861で後手優勢。

後手が△2八歩成とした手に1八の飛車が▲1七飛とした形です。

駒割りは金と銀の交換ですが先手玉がやや狭い形をしており後手が少し指せているようです。

対局中も少し指しやすいと思っていましたが、このような局面で急いで寄せにいくとかえって危ないようでした。

実戦は▲1七飛に△4六角だったのですが以下変化手順で▲5七銀で、ソフトの評価値+590で先手有利。

この手順は勢いで△4六角と王手をして先手は歩切れなので受けにくいと思っていました。

しかし▲5七銀と引く手があったようで、これが角取りと4七の銀取りになっているので形勢が逆転していたようです。

角で王手をするのは気持ちがいいのですが、接近戦になると▲5七銀が引いて角当たりになるのが盲点でした。

早く寄せにいきたいとか早く決めたいと思ってもまだその段階ではなかったようで。見通しが甘かったようです。

△4六角では△5八銀成がありました。

△5八銀成に▲6九金で、ソフトの評価値-1004で後手優勢。

この手順の△5八銀成は緩い手に見えそうですが、銀取りを受けながら次に△6八歩と垂らす狙いがありました。

角と銀2枚の計3枚の寄せはぎりぎりですが、さらに△6八歩と垂らして4枚の寄せになると攻めの厚みが違ってきます。

▲6九金は△6八歩と垂らされる前に受けた手で、5八の成銀がいなくなると先手玉も少し楽になります。

ここから後手がどのように攻めるかですが、遊んでいる盤上の駒を活用する筋がありました。

▲6九金以下△同成銀▲同玉△2五桂▲4七飛△3八と▲2七飛△4八と▲2五飛△4六角▲5七桂△2四歩で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は後手勝勢になってますが結構難しいと思っています。

△6九同成銀▲同玉で先手玉が少しさっぱりしましたが、後手は△2五桂と△3八と~△4八とで攻め駒を増やしています。

この遊んでいた桂馬とと金を活用するのが攻め駒を増やす手でした。

ただし、先手も飛車が軽くてなって▲2七飛~▲2五飛と桂馬を取る形でそれが角取りになります。

これだけ見ると後手の攻めがうまくいっているのかが分かりにくいのですが、△4六角と逃げた手が△5八金の詰めろになります。

よって▲5七桂と受けたのですが、そこで△2四歩と飛車取りに打ちます。

この局面が後手勝勢でしかも50000という評価値になっており、大差で後は寄せるのみという形のようです。

その見極めが簡単にできないというのが棋力ということですが、もう少し調べてみます。

△2四歩以下▲2七飛△5八金▲7九玉△6八歩▲7七桂△6九歩成▲8九玉△6八銀成で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順はここで△5八金~△6八歩の寄せがありました。

この手順が見えて初めて分かりやすい形になったと思ったのですが、大事なのはそれをどの程度前からイメージして指しているかです。

時間のない将棋だったら結構難しいのですが、これを少しでも数手前にイメージできるようにしたいです。

それが終盤力ということのようです。

寄せの形をイメージするのが参考になった1局でした。

飛車が安定する前に戦いを起こす

上図は、相居飛車からの進展で△8六同飛と歩を取った局面。ソフトの評価値+322で先手有利。

後手のが雁木に先手が右四間飛車から早めに仕掛けた展開です。

先手の角が浮いているのと、後手の飛車がやや先手陣に接近しているのでお互いに技がかかりやすい局面です。

先手としては8筋と5七の地点と3七の桂頭がやや手薄なのが気になりますが、すべてを補った形というのは難しそうです。

この局面は先手はゆっくりした指し手を選択するか、動く手を選択するかでだいぶ展開が変わってきそうです。

実戦は△8六同飛に▲8七歩としたのですが、これはあまりよくなかったようです。

▲8七歩△8二飛▲5八金△3五歩で、ソフトの評価値-20で互角。

この手順は▲8七歩と8筋の傷を消して以下▲5八金と補強する形ですが、△3五歩とされました。

局面がゆっくりすると△3五歩のような手が生じるのですが、後手は何気に△8二飛と引いた形が価値が高いようです。

2段目の飛車で受けに利いてきたので先手も無理に動くのは墓穴を掘りそうです。

△3五歩は先手の攻め駒を責める手で、3七の地点にと金を作られるのは先手としては避けたい形です。

ゆっくりした流れになって攻め駒を責められるというのは、先手としては手の流れがよくなかったです。

▲8七歩では▲4五歩がありました。

▲4五歩に△8八歩なら▲4四歩△5四銀▲4五桂で、ソフトの評価値+1366で先手優勢。

この手順の▲4五歩は攻め合いに出る手ですが、5五の角がやや後手陣に近い形なので指しづらいかと思っていました。

△8八歩は攻め合いにきた手ですが悪手だったようです。

以下▲4四歩△5四銀が角取りになるので先手の攻めが少し重たいのかと思いましたが、▲4五桂と跳ねる手がありました。

駒がたくさん当たっている状態で▲4五桂と跳ねるのが浮かびづらいのですが、3三に角がいるので角取りになっているのが大きいようです。

▲4五桂に△同銀なら▲同飛△5四銀▲4三銀△4五銀▲3二銀成△6二玉▲3三成銀で、ソフトの評価値+1816で先手優勢。

この手順は△4五同銀~△5四銀が飛車角の両取りになるので先手も嫌な形ですが▲4三銀が鋭いです。

△4五銀と飛車と取られても▲3二銀成で角取りになるのが大きいです。

また飛車を渡しても先手玉はしっかりした形です。

△6二玉は▲5三銀とされるのを防いだ手ですが、▲3三成銀と角を取って先手優勢のようです。

以下△3三同桂でも△8九歩成でも▲4三歩成が厳しいようです。

最初の局面図で▲4五歩に△同歩なら▲4四歩△同銀▲4五桂で、ソフトの評価値+364で先手有利。

この手順は△4五同歩とした手に▲4四歩が浮かびづらいです。

5五の角は使いづらい形なので角交換をするのかと思っていましたが、▲4四歩と銀取りに打つのが興味深いです。

△同銀は自然ですが、▲7七角とした手が飛車取りになるのが8六に飛車がいる場合のデメリットです。

以下△8二飛に▲4五桂と跳ねる手が角取りになります。

これらの手順はできるだけ右の桂馬を活用しようとする手で、理想は▲4五桂とした手が角取りになることです。

攻めの桂馬が5段目まで活用できるようになると、最低限は捌けた形です。

▲4五桂に△同銀なら▲同飛で、ソフトの評価値+482で先手有利。

この手順は銀と桂馬の交換で先手が少し駒得になりました。

▲4五桂に△2二角なら▲8三歩△同飛▲2四歩△同歩▲2三歩△同金▲5三銀△5五歩▲4四銀成△同角▲5三桂成△同角▲4三飛成で、ソフトの評価値+1153で先手優勢。

この手順は▲8三歩と▲2四歩~▲2三歩が細かい味付けで、後手の飛車と金の受けの弱くするのがうまいです。

飛車が安定する前に戦いを起こすのが参考になった1局でした。

相手の攻めを逆用する

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6三金引とした局面。ソフトの評価値+870で先手優勢。

6四の金が△6三金引とした形で、▲6二とを受けてきました。

対局中は後手玉の近くにと金ができて少し指しやすいと思っていましたが、この後の指し手が少し難しいと思っていました。

実戦は△6三金引以下▲3六飛△2八飛成で、ソフトの評価値+523で先手有利。

この手順は▲3六飛と捌く手ですが、後手は当然△2八飛成とします。

なぜか△2八飛成が7八の金取りというのが見えておらず、このような手を指すようではまずいです。

気持ちに余裕がないのが指し手によく出ています。

これでも先手有利だったようですが、優勢の側のする指し手ではありません。

なお将来的に△7八龍と金を取られても▲6八金として龍を取る狙いもあるので後手も踏み込みには注意が必要ですが、穴熊の金を2枚も取られるのは普通つぶれ形です。

▲3六飛では▲9五歩がありました。

▲9五歩に△8五桂なら▲6四歩で、ソフトの評価値+1110で先手優勢。

この手順の▲9五歩ですが、後手が数手前に△9五歩と端攻めをしてきた歩が残っていました。

▲9五歩が見えなかったのは端攻めを受けるのが面倒だと思ったからですが、穴熊に対しての端攻めは普通のことなので堂々と指さないといけなかったようです。

端攻めで穴熊が崩されてもすぐに負けというわけではないので、そこらあたりのメンタルも弱かったようです。

△8五桂と跳ねた手は攻めとしては形ですが、この場合は▲6四歩がありました。

後手は6二の地点の利きが1枚なくなると▲6二とが金取りになります。

相手が少し無理気味にきたらきちんと対応するというのが大事なようです。

が、特別にいい手というわけではなく普通の手です。

▲6四歩に△同金なら▲6二と△7三金▲6一馬で、ソフトの評価値+2085で先手勝勢。

この手順は後手の金2枚が上ずる形で受けに利いておらず次に▲7一馬の筋がありますので先手勝勢です。

これらの手順を見ると後手も桂馬を攻めに使いたくても反動がきついようです。

▲9五歩に△6四歩なら▲5二馬△3五飛▲8六銀で、ソフトの評価値+859で先手優勢。

この手順の△6四歩は敵に打ちたいところに打ての手で、▲6四歩とする手を消しています。

先手としては攻め方が難しくなり少し焦りぎみになりやすいです。

▲5二馬の飛車取りは見えやすいですが、△3五飛に▲8六銀が全く見えません。

▲8六銀とすることで後手の角の利きが先手玉に間接的に入ってくるのが理由ですが、どのような狙いの手がぱっと見で分かりにくいです。

▲8六銀に△4七歩なら▲4五歩△3三角▲5五歩△同銀▲4四歩△同角▲9四歩で、ソフトの評価値+1042で先手優勢。

この△4七歩は次に△4八歩成▲同飛△3七歩成と飛車を捌く狙いで、先手が何も動いてこないと後手の手が間に合ってきます。

△4七歩に▲4五歩とか▲5五歩とかは少し意味が分かりにくいのですが、歩を突き捨てることによって3八の飛車が横に移動したときに質駒になりやすいという意味のようです。

歩が邪魔なので歩を突き捨てておくことで質駒になります。

後手の3五の飛車の利きが止まったら▲9四歩と端に手を伸ばすのがうまいです。

これが▲8六銀とした意味のようで、後手の9筋の突き捨てを逆用しています。

これらの指し方は決して簡単ではありませんが、少しでも理解したいと思っています。

相手の攻めを逆用するのが参考になった1局でした。

玉が薄い将棋の指し方

上図は、角換わりからの進展で△3三桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+330で先手有利。

後手から先に仕掛けた展開で、駒割りは銀と香車の交換で後手が駒得しています。

その印象が強く残っていたので意味で対局中は相当先手が悪いと思っていましたが、局後の検討でこの局面は先手が少し指せているのは驚きました。

後手の攻め駒の方が働いているというイメージがあったのですが、ここで受けに回るのも難しいと思っていました。

実戦は△3三桂以下▲7四桂△8一飛▲4七歩△5七桂成で、ソフトの評価値-962で後手優勢。

この手順は先手の失敗で、▲7四桂の両取りで駒損が少しでも回復できるかなどと考えていましたが、△8一飛が1一の馬取りになるのをうっかりしていました。

△8一飛の局面で馬取りに気がつくというお粗末で、慌てて▲4七歩と打ちましたが△5七桂成から清算されて△1一飛とされると先手の駒損です。

この手順の▲4七歩では▲1二馬と辛抱して△7三銀なら▲4七歩△5五角▲6六香のように辛抱しておけば、先手が少し指しづらくてもまだこれからの将棋だったようです。

最初の局面図で▲7四桂では▲2四歩がありました。

▲2四歩△同歩▲2三歩△同金▲1二馬△3二玉▲4七歩で、ソフトの評価値+336で先手有利。

この手順の▲2四歩は攻め合いに出る手ですが、このタイミングで攻め合いにするのは全く浮かびませんでした。

先手玉の近くで手を入れるのが難しいのであれば攻め合いにするしかありませんでした。

最初は▲2四歩に△同歩なら▲2四同飛とするのかと思っていましたが、△8一飛と馬取りにされると飛車と馬だけの攻めでは難しいようです。

△2四同歩には▲2三歩と垂れ歩をするのが気がつきにくい手で、△同金に▲1二馬と金を攻めます。

▲1二馬の金取りに△3二玉としましたが、攻め駒の近くに玉がくるので少しリスクのある指し方です。

△3二玉に▲4七歩と催促するのが決断の手になります。

▲4七歩以下△5七桂成▲同金△同角成▲同玉△2二金打▲同馬△同金▲6八玉で、ソフトの評価値+346で先手有利。

この手順は▲4七歩に5七の地点で清算してから△2二金打と埋める手です。

実戦的な指し方で、先手玉が薄くなった状態で角が取られそうになると先手玉も危険になります。

△2二金打に▲同馬~▲6八玉の早逃げがうまいです。

5七の地点に玉がいると後手の攻め駒に近いので、少しでも遠くにする▲6八玉という感覚のようです。

先手玉もぎりぎりで耐えている形でどの程度の危険度かが分かりにくいです。

▲6八玉に△7四歩なら▲8五香で、ソフトの評価値+178で互角。

この手順は△7四歩に▲同銀なら将来△8六飛とすることができるという意味ですが、▲8五香と相手の飛車の利きを止める手がありました。

▲6八玉に△6七歩なら▲7七玉△4四角▲5五歩△同角▲6六金で、ソフトの評価値+633で先手有利。

この手順の△6七歩も結構うるさい手ですが▲7七玉とかわします。

△4四角はやや狙いが単調ですが、▲5五歩~▲6六金と大駒は近づけて受けて先手が指せているようです。

まだ形勢は微差で大変ですが、平手での対局はよほどの悪手を指さない限りはいい勝負のようです。

玉が薄い将棋の指し方が参考になった1局でした。

駒を前進させて活路を見出す

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△8一飛とした局面。ソフトの評価値-319で後手有利。

後手の3一にいた飛車が△8一飛とした形です。

先手は穴熊に対して後手は銀冠でお互いに角が成り込んでいます。

お互いに飛車は自陣にいて攻めとして活用するのは少し難しい形です。

そのような意味でいい勝負のようですが、ソフトは微差ながらも後手有利と見ていたようです。

後手からすると先手の飛車が質駒の状態にあるのと、いつでも△9五歩~△8五桂として9筋の端攻めをする筋があります。

それに対して先手から攻めの手を作るというのが現状では少し難しいので、このあたりが形勢に差となってでているようです。

対局中は先手が指しにくいと思っていましたが、5五の銀がいなくなると将来△6六桂や△6七歩の筋が気になります。

そこに手が入ると穴熊が崩れ易いというイメージなので、5五の銀は動かしたくありませんでした。

よって他の手を探すとあまり有効な手がないのですが、仕方なく▲2四歩と突きました。

実戦は▲2四歩以下変化手順で△9五歩▲同歩△8五桂で、ソフトの評価値-748で後手有利。

さすがに▲2四歩は仕方なく指した手てはいえぬるかったようで、▲2四歩~▲2三歩成~▲2二歩~▲2一歩成で、桂馬を取るまでに4手もかかります。

その間に後手が9筋の端攻めをすれば先手の2筋の攻めは無駄になる可能性が高いです。

2筋から動くのは手数がかかりすぎるのでいまひとつのようです。

▲2四歩では▲4四銀がありました。

▲4四銀△5二金打▲3二馬で、ソフトの評価値-368で後手有利。

この手順の▲4四銀ですが攻めに使う銀で、次に▲5三銀成を狙っています。

攻めるならこの手になるのですが、後手は△5二金打とするのが手堅いです。

先手の馬はいくところが少なく、▲1五馬とするのは△3六歩で飛車か馬が取られます。

よって▲3二馬とする形ですが、4四の銀と3二の馬との組み合わせがいまひとつな気もします。

▲3二馬に△9五歩なら▲同歩△8五桂▲6五馬で、ソフトの評価値-348で後手有利。

この手順は△9五歩の端攻めには自然に対応して最後の▲6五馬が好位置です。

▲6五馬は6六の地点に利いており簡単には崩れない形です。

後手が△8五桂とすることで▲6五馬とすることができました。

▲3二馬に△3七馬なら▲同桂△3九飛▲4五桂△1九飛成▲5三桂成△同金直▲同銀成△同金▲5五角で、ソフトの評価値+106で互角。

この手順は後手は飛車を取ってから香車を補充する展開です。

先手は香車を取られてさらに活用できた桂馬も取られてしまいます。

▲5五角の時点での駒割りは飛桂香と角の交換で先手が駒損ですが、形勢は互角になりました。

最後の▲5五角が味がいい攻防の角で龍取りですが、1一の香車の補充が見込まれるのと6四の攻めの拠点の歩があるので▲6三金のような攻めもあります。

後手から2枚飛車の攻めはありますが、先手も▲1一角成から馬を自陣に引きつけて粘るような形です。

駒を前進させて活路を見出すのが参考になった1局でした。

馬を活用して局面を複雑にする

上図は、後手△3三角戦法からの展開で△6二飛と逃げた局面。ソフトの評価値-615で後手有利。 

▲3三角成とした手に2二の飛車が△6二飛とした形です。

駒の損得はありませんが、先手は歩切れに対して後手は4六に歩がのびています。

ゆっくりした展開になると△4七歩成~△4六とで5六の銀が攻められそうです。

後手陣はさっぱりした形でこの局面は後手有利だったようです。

対局中はとりあえず5五の桂馬を働かせないといけないと思い▲4三桂成としましたが、これがあまりよくなかったようです。

実戦は▲4三桂成△4七歩成▲4四成桂で以下変化手順で△同金▲同馬△4六と▲5五銀△8五桂で、ソフトの評価値-1572で後手優勢。

この手は▲4三成桂とする手で、部分的には後手玉と反対側に成り込むので少し違和感があります。

▲4三桂成は局面は全く違うのですが、別の将棋で終盤でこの手がいい手だったというのが印章に残っていたのであまり考えずに指しました。

本来なら▲4三桂成では▲1一馬とすれば香車を補充することは可能ですが、ゆっくりしていると後手の4筋の歩がと金になって活躍すると思い指せませんでした。

ただし▲4三桂成もゆっくりしていたようで、後手がと金を作った手に▲4四成桂としましたが、あっさり△同金~△4六と~△8五桂という指し方がありました。

先手の5六の銀は後手のと金から逃げることはできましたが△8五桂が意外と厳しいようで、部分的に金と桂馬の交換で先手が駒得になっても安い駒で7七の金を攻められると先手が苦しいようです。

後手陣がすっきりした形に対して、先手陣は後手の攻め駒が張り付いているので振りほどくのは大変です。

▲4三桂成があまりよくなかったと書きましたが、別の将棋の▲4三桂成は先手有利で後手の攻めをあまらせるような展開だったので、本局とは全く別物だったようです。

▲4三桂成では▲3四馬がありました。

▲3四馬△4七歩成▲6三銀△3二飛▲4三馬△3六飛▲7二銀成△同金▲4五銀打で、ソフトの評価値-894で後手優勢。

この手順の▲3四馬は馬を働かせる手で、歩切れを解消するのと6一の金を睨んでいます。

後手が△4七歩成とする手に▲6三銀が少し見えづらいです。

▲6三銀に△同銀なら▲同桂成△同飛▲5二銀が少しうるさいです。

よって、▲6三銀に△3二飛としましたが▲4三馬と先手を取ります。

以下△3六飛に▲7二銀成~▲4五銀打ともたれる指し方です。

この局面も厳密には後手優勢なのですが、後手玉が少し薄くなったのと先手の馬が働いてきたのと後手の攻めの形がややだぶってきました。

この展開なら明らかに実戦より戦える形で、ゆっくりした流れにするのでなく大駒を活用することで局面を大きく動かすような展開です。

局面を大きく動かすと思いもよらぬところから手が飛んでくることもあり、指し手の幅が広がってきます。

そのような意味で馬を活用するというのが先手は大事だったようです。

馬を活用して局面を複雑にするのが参考になった1局でした。

意外な粘り方で辛抱する

上図は、後手△3三角戦法からの展開で△8五桂と打った局面。ソフトの評価値-678で後手有利。

序盤の早い段階で△3三角に▲同角成から以下後手が飛車を振ってきた展開です。

桂馬の交換から数手後に△8五桂と打ってこられたのですが、この手を軽視していました。

単純な銀取りですが、これを受けるのが意外と難しくこの局面はすでに先手が悪かったようです。

相居飛車での△8五桂というのは浮かびやすいのですが、対抗形での後手の玉側の単騎の桂馬は見えづらいです。

先手の7七の銀が逃げれば後手は△3九角と飛車取りに打って、以下▲2九飛とすれば△6六角成と王手で歩を取られます。

実戦は△8五桂以下▲5五桂△7七桂成▲同金△5五銀▲同歩△3七角▲2九飛△5五角成で、ソフトの評価値-1012で後手優勢。

この手順は先手の銀が逃げるとかえってうるさいと思って▲5五桂と打ちましたが、あまりいい手ではなかったようです。

後手は△7七桂成として銀と桂馬の交換の駒得からあっさりと△5五銀とするのがよかったようです。

最初は少しありがたいような気もしましたが、▲同歩に△3七角~△5五角成が手厚かったようです。

この局面は最初の局面からさらに後手が形勢を拡大して優勢になっています。

駒の損得はないのですが、先手は歩切れで玉の守りがいまひとつの駒組みです。

また2四の角も質駒になっており、まとめるのが難しいようです。

対局中は苦しいなりに何とかうまく粘っているのかと思っていましたが、評価値を見るとだいぶ悪くなっていることからあまり形勢判断ができてなかったようです。

▲5五桂では▲7六銀がありました。

▲7六銀△3九角▲4八飛△8四歩▲3八銀で、ソフトの評価値-688で後手有利。

この先手の指し方は今見てもいまひとつ理解できておらず、なかなか選択しづらいです。

まず▲7六銀と直に上がるのは、銀を逃げる手しては自分の感覚としては最後の方で考える手です。

直で上がると7七の地点に戻るのはほぼ不可能なので決断の手になります。

▲7六銀は桂取りなのですが、後手は△3九角と打ってきます。

▲7六銀と逃げたので△3九角に▲4八飛はセットみたいな組み合わせになります。

▲7六銀に△3九角に▲2九飛は△6六角成が激痛になります。

よって▲4八飛ですが、後手は飛車はいつでも取れる形なので△8四歩と桂馬にひもをつけます。

そこで▲3八銀ですが、この手はまず浮かびません。

4七にいた銀を▲3八銀と引くのですが、銀が自玉に近つくところか遠い方に移動しています。

そのような意味でかなり指しにくいのですが、3段目の銀を2段目にすることで将来後手の飛車打ちに備えるという意味のようです。

金駒が上ずるより低い方が飛車の打ち込みに強いというのと、飛車を取られた形が▲4八金と▲3八銀という形なのでこの組み合わせの方が耐久性があると考えられます。

▲3八銀以下△4八角成▲同金△5九飛▲3七角△2四飛▲同歩△9五歩で、ソフトの評価値-883で後手優勢。

この展開の△5九飛に▲3七角の辛抱もなかなか浮かびませんが、先手は攻め合いにならないので受けに専念するしかなさそうです。

以下△2四飛~△9五歩で後手が指せているようですが、先手は△8五桂と打たれて時点ですでに悪いので仕方ないようです。

意外な粘り方で辛抱するのが参考になった1局でした。

玉の早逃げで玉を安定させる

上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲6七歩と突いた局面。ソフトの評価値-377で後手有利。

後手が△5六角成と王手をした手に▲6七歩と打って受けた形です。

駒割りは銀と桂馬の交換でここで後手の手番です。

先手は龍を作ったのに対して後手は馬を作ってそれなりに相手玉に近いところにいるので、うっかりすると技がかかりやすい局面です。

すでに終盤戦の入り口なので、このような局面でぬるい手を指すと致命的になりやすいです。

実戦は▲6七歩に△5七銀▲6四桂で、ソフトの評価値+2876で先手勝勢。

この手順はお粗末ですが△5七銀に▲6四桂を見落としており、ここに桂馬を打たれて5二の地点の脱出を防がれるとどうにもなりません。

特に最終盤で手が見えないと本局みたいにひどいことになります。

相手玉ばかり見て自玉を見ていないのでこのようなことが起き、自玉の危険度を認識してなかったようです。

△5七銀では△5二玉がありました。ソフトの評価値-222で互角。

この手は玉の早逃げの△5二玉で決して堅い玉ではありませんが、広いのでまだ耐久性はあるようです。

また、ここに玉が上がるだけで先手の2筋の攻め駒から遠くなったという意味もありそうです。

先手から▲4四歩や▲8五角や▲6四桂のような筋はありますが、4一に玉がいる危険度に比べたらはるかに勝っています。

△5二玉に▲5七歩なら△4五馬▲3二金△6七歩成▲同金上△6六歩▲同金左△5八銀で、ソフトの評価値-711で後手有利。

この手順はうまくいきすぎですが、普通の手を指しているようでも気がついたら形勢が大きく離れていたという例です。

▲5七歩と馬取りに歩を打った手に△4五馬と引きます。

△4五馬は間接的に7八の玉を睨んでいます。

△4五馬に▲3二金は遊んでいる金を活用する手で自然に見えますが、後手は△6七歩成~△6六歩と玉のコビンを狙います。

▲6六同金左とさせると守りの3段目の金が4段目になるので少し守りが薄くなります。

▲6六同金左に△5八銀と下から銀を引っかける手で、△6九銀打を含みにして後手が少し面白くなったようです。

△5八銀に▲5六金上なら△6五歩▲同金直△5六馬▲同歩△6七銀打▲8八玉△8七歩▲同玉△7八銀打▲7七玉△7六飛▲8八玉△8七金まで詰みです。

この手順もややうまくいきすぎですが、後手の攻めが決まる場合はこのような筋があるようです。

歩を使って守りの金を上部に出させて守りを薄くするというのが参考になります。

本局は最初の局面図で△5二玉とすればまだこれからの戦いだったので、今後は似たような局面になったら意識したいと思います。

玉の早逃げで玉を安定させるのが参考になった1局でした。

守りの金に狙いをつけて指す

上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲6八歩と打った局面。ソフトの評価値+423で先手有利。

この局面は駒の損得はないのですが、先手陣がしっかりしているのに対して後手陣はやや形が崩れています。

そのような意味で先手が少し指しやすいそうです。

ここで後手の手番ですが、攻めのとっかかりがないのでどのように攻めの拠点を作るかという形です。

6六の歩は攻めの拠点としてはあるのですが、6七の地点は受けの駒がたくさん利いているので働きはいまひとつです。

実戦は▲6八歩に△6四桂で、ソフトの評価値+817で先手優勢。

この手順の△6四桂は銀取りですが、△8八歩▲同玉△7六桂のようなイメージで指して味がいいと思っていました。

しかしこの手はやや急所を外したようで、次に△5六桂▲同歩△3八角▲1九飛△5六角成としても▲6七歩でそこまで厳しくはありません。

相手玉を攻めるなら4段目の銀でなく3段目の金を攻めるイメージだったようです。

5六の銀でなく7七の金にアタックする感じでした。

△6四桂では2通りの手がありました。

1つは△6四桂で△6五桂です。

△6五桂▲6三桂△7七桂成▲同桂△7六飛▲1四桂で、ソフトの評価値+680で先手有利。

この手順は△6五桂でただの桂馬ですが、▲同銀なら△3八角と打つ狙いです。

△6五桂に▲8七金もありそうですが、△7七歩のおかわりの攻めがあります。

先手はさっぱり指すなら▲6三桂として以下△7七桂成と金を取らせます。

部分的には金と桂馬の交換ですが、▲6三桂が両取りなので先手は大きな駒損ではありません。

以下△7六飛に▲1四桂とこれも守りの金に直接アタックするような手で、先手が指せているようです。

元々が後手が苦しい形勢なので逆転するのは大変なようです。

もう1つは△6四桂で△7五歩です。

△7五歩▲同歩△3八角▲1九飛△6五銀で、ソフトの評価値+506で先手有利。

この手順は△7五歩と合わせる手で、▲同歩と取らせて7六の地点に空間をあける手です。

7六の地点に空間があくと将来△7六歩と叩く筋が生じます。

ただし、直ぐに△7六歩としても攻めが細いので少し手を加えます。

△3八角と飛車取りに打って▲1九飛とさせます。

▲1九飛で▲2八飛とすれば角取りの先手が取れますが、△4九角成ともたれていつでも△5八馬の筋があるので先手も嫌な形です。

よって▲1九飛と飛車は1段目のままで1筋に駒を集める形に△6五銀と打ちます。

△6五銀と打てるのが△3八角と打った効果で、7六の地点に空間があいているので次に△7六歩と打つ狙いです。

この展開も先手有利のようですが、後手は△7六歩と金取りに歩を打って攻めの拠点を狙う感じです。

△6五銀に▲同銀なら△同角成▲7六銀△5五馬で、ソフトの評価値+175で互角。

この手順の▲6五同銀~▲7六銀はやや疑問の展開だったようです。

敵の打ちたいところに打ての格言にそった手ですが、△5五馬と飛車取りにされると互角になったようです。

苦しい局面でも相手が少しでも間違えればチャンスがあるので、何か狙いをもって指すのが大事なようです。

守りの金に狙いをつけて指すのが参考になった1局でした。

歩を打ち捨てて銀を打つ

上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲7八同玉と歩を取った局面。ソフトの評価値-185で互角。

後手が銀と桂馬の交換で駒得していますが、先手陣がすっきりしているのと先手から1筋に攻め込む手があるのでいい勝負のようです。

対局中は数手前までは後手が指せている実感があったのですが、この局面ではあまり冴えないなと思っていました。

そのとおり評価値も互角だったようです。

ここで後手の手番なので攻めの手を繋げたいところです。

実戦は▲7八同玉以下△4五銀▲同歩△7七角成▲同金で、ソフトの評価値+503で先手有利。

この手順の△4五銀は▲同歩に後手に桂馬が入れば△6六桂があると思って指したのですが、△6六桂に▲8八玉△5八桂成▲4四歩で、ソフトの評価値+1281で先手優勢。

対局中はこの手順の読みが浮かんだのですが、これはだめという以外は何も考えてなかったのでは考えがまとまらずに△7七角成とした感じです。

直感が悪いと読みの修正がきかないという典型的な例です。

△4五銀では△7五歩がありました。

△7五歩▲同歩△6六銀に▲8八角なら△7五銀で、ソフトの評価値-515で後手有利。

この手順は7筋に歩を合わせて▲同歩に△6六銀と打つ形です。

△7五歩と捨てて△6六銀と打つ形は、先手の角が逃げたら△7七歩や△7五銀とする手が生じます。

7筋の歩が打てないと△6六銀に▲8八角とされた後に▲6七歩と銀を追われることになります。

ちょっとした細かいやりとりで後手から手を作ることがあったようで、最後の△7五銀も興味深い銀引きです。

関節的に飛車が相手玉を睨んでいる形で先手は少し受けづらいです。

△7五銀以下▲6九玉△6六歩▲2六桂△3二金▲3四桂△3三歩▲4二桂成△同金上▲1四歩△2五桂▲1三歩成△8六銀▲同金△6七歩成で、ソフトの評価値-684で後手有利。

この手順は▲6九玉には△6六歩と垂らすのが浮かびにくいです。

角交換ができる形なのにそれを歩を打って防ぐというのが考えにくいです。

手数は長くなりましたが後手から△8六銀~△6七歩成とするのがうまい手で、と金を作ることで△7八飛成の筋を作ったのがうまいです。

△6六歩としたのは将来△6七歩成の含みがある手で参考にしたいです。

△7五歩▲同歩△6六銀に▲同角なら△同角▲7七銀△4四角▲1四歩△2五桂で、ソフトの評価値-138で互角。

この手順は▲6六同角として以下角と銀の交換になります。

後手が駒得する形ですが、先手が▲7七銀と埋めたことでしっかりした形になります。

△4四角と引いた手に▲1四歩から駒得を図ってきましたが、△2五桂が少し浮かびづらいです。

ただ捨ての桂馬ですが、先手が1段飛車だと後手は敵陣に角を打ち込むスペースが少ないです。

△2五桂以下▲同飛△4九角▲2八飛△1七角成▲4八飛△3九馬で、ソフトの評価値+207で互角。

この手順は▲2五同飛に△4九角と打ちこんで以下馬を作る展開です。

手が浮かばない時にどのように指すかが全く分からなかったのですが、1段目に角を打つとこのような展開になるので△2五桂はただ捨てですが考える価値はあったようです。

歩を打ち捨てて銀を打つのが参考になった1局でした。