上図は、先後逆で先手三間飛車からの進展で▲6五歩と突いた局面。ソフトの評価値-252で互角。
後手は居飛車穴熊に囲い先手は7筋の歩を交換した形です。
後手の△6四銀の形は先手が3間飛車によく出る形で、4二の角と連動して7筋と8筋を抑え込む狙いです。
▲6五歩はやや突っ張った手でソフトの候補手には上がっていませんでしたが、狙い筋の1つです。
後手の6四の銀を銀ばさみにする狙いで後手としても気になる手の1つです。
実戦は▲6五歩に△5三銀と引きましたが、ソフトの評価値-57で互角。
この△5三銀は形を崩さないという意味では無難だったですが、やや面白くなかったようです。
△5三銀と引くことで手損になるのと▲6五歩と突かせたのがどちらがいいかということですが、以下▲7五飛~▲7七桂~▲8五飛のような狙い筋があったようです。
これは飛車交換になって先手の桂馬が捌ける形なので、後手が居飛車穴熊でも面白くなさそうです。
また▲6五歩に△7五銀もありそうですが、▲4五歩△8六歩▲4六角△8三飛▲7六歩で、ソフトの評価値-41で互角。
この手順は後手は銀を進出させますが、先手も▲4五歩~▲4六角と後手の飛車のコビンを狙う筋があり、以下▲7六歩と銀取りに打たれると銀の活用に悩みます。
後手は銀損でと金と作ることも可能ですが、現実的に銀損はそれなりに痛いです。
▲6五歩に△同銀がありました。
△6五同銀に▲7五歩なら△3三角▲7七角△5五歩で、ソフトの評価値-231で互角。

この手順の△6五銀は消去法でいったらこの手しかないのですが、いかにも銀が取られそうな形です。
△6五同銀だと銀を千鳥に使うことが難しくなるのである程度の見通しがないと指せません。
ただし、先手も銀を取るのに手数がかかるのと歩が1枚しかないのでただで銀を取るというのは難しいようでした。
△6五同銀に▲7五歩として銀ばさみで次に▲7七桂が狙いになります。
歩があれば次に▲6六歩ですが先手は歩切れです。
△3三角は▲7七桂なら△6六銀がありますので、△3三角には▲7七角とします。
▲7七角に△同角成なら▲同桂で後手の銀が取られる形で、以下△6四歩としますが▲6五桂△同歩▲7四歩で先手の駒が捌けてしまいます。
▲7七角には△5五歩が気がつきませんでした。
△5五歩は次に△5六歩とする手があります。
△5五歩に▲同角なら△同角▲同歩△8八角▲5九飛△9九角成で、ソフトの評価値-646で後手有利。
この手順は角交換から△8八角がありました。
後の▲6六歩の銀取りには△同銀▲同銀△同馬で銀はただで取られません。
よって▲5五同歩としますがそこで△8六歩がありました。ソフトの評価値-160で互角。

この△8六歩は微妙なタイミングですが、これが意外とうるさいようです。
先手から次に▲6六歩と銀を取る手があるので後手はゆっくりはできません。
△8六歩に▲同角なら△5五角▲7七角△4六角で、ソフトの評価値-495で後手有利。
この手順はややうまくいきすぎですが、先手の角の利きがそれると△5五角~△4六角の筋があります。
△8六歩に▲同歩なら△8八歩▲同角△8六飛で、ソフトの評価値-267で互角。
△8六飛に▲7八飛なら△8七飛成▲6六歩△5六銀で、ソフトの評価値-1624で後手優勢。
△8六飛に▲7七角なら△8七飛成▲8八歩△8五龍▲6六歩△7六銀▲同銀△同龍で、ソフトの評価値-234で互角。
これらの展開を見るとやはり最初の局面図から△6五同銀は有力だったようです。
先を見通して銀ばさみに応じるのが参考になった1局でした。