打った銀を捨てて寄せる


上図は、後手角交換振り飛車からの終盤戦で▲6五馬と4三の馬が引いた局面。ソフトの評価値-99973で後手勝勢。

この局面は、後手の6七のと金と5九の馬と2九の飛車が先手玉を睨んでおり後手の手番なので後手勝勢です。

なお後手玉は▲7三歩成の開き王手が怖いですが、△9三玉で即詰みはありません。

先手玉はぱっと見で即詰みがありそうな感じがしないのですが、ここでは即詰みがありました。

△7七銀で、ソフトの評価値-99982で後手勝勢。

△7七銀は詰みがあるといってもなかなか指せない手です。

理由は、7七に銀を打つと6七のと金と5九の馬が7七の銀が邪魔で活用しにくいということです。

△7七銀に▲8九玉なら、△5八馬▲9八玉△8六桂▲同金△8九飛成▲同玉△8八金まで。

△7七銀に▲9七玉なら、△9六歩▲同金△8八銀不成▲同玉△7七馬▲9七玉△8五桂▲同金△同銀まで。

この手順は△9六歩▲同金としてから打った銀を△8八銀不成と捨てる手なので、実戦的にはかなり指しづらいです。

△7七銀に▲9八玉なら△8六桂で、ソフトの評価値-99984で後手勝勢。

この手順は、▲9八玉には△8六桂と王手をする筋しかないのですが、この手もかなり指しづらいです。

理由は▲8六同金に9七に叩く駒がなく△9七歩は二歩のため打てません。

△8六桂に▲同金なら、△8八銀成▲同玉△7七馬▲9七玉△9九飛成▲9八馬△8八馬まで。

この手順は△8八銀成と銀を捨てて△7七馬とする手で、△9九飛成から△8八馬でぴったりです。

△8六桂に▲9七玉なら、△9六歩で▲同玉なら△8五銀まで。

△8六桂▲9七玉△9六歩に▲同金なら、△8八銀不成▲同玉△7七馬▲9七玉△9九飛成▲9八金△同桂成▲同馬△8七金まで。

この手順も、△8八銀不成と打った銀を捨てるのが急所で△7七馬の形になると先手玉の寄り筋が見えてきます。

打った銀を捨てて寄せるのは実戦ではあまりないですが、たまにこのような手もあるようです。

打った銀を捨てて寄せるのが参考になった1局でした。