上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で▲3九香と打った局面。ソフトの評価値-50000で後手勝勢。
対局中は、後手がいいとは思っていましたがどのように先手玉を寄せるかがはっきりと見えていませんでした。
色々な筋がありそうですが、考えがまとまらなかったという感じです。
本譜は△2七歩成としましたが、▲8七金だったら大変だったようです。ソフトの評価値-2637で後手勝勢。
この手順は、△2七歩成は部分的には普通ですが、▲8七金と飛車取りにかつ先手玉の逃げ道が広くなったので、この瞬間に寄せきれないと将棋がもつれそうです。
▲8七金には△5四香や△6五桂などはありますが、最初の局面でもう少しうまい寄せがありそうです。
△2七歩成では△5七桂成がありました。
△5七桂成▲同玉△5四香▲4八玉△5六飛で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。
この手順は、△5七桂成と捨ててから△5四香と打ち換える手です。
△5四香に▲6八玉なら△5七銀以下詰みなので▲4八玉と逃げますが、そこで△5六飛がうまい手です。
△5六飛は次に△3八馬以下の詰めろになっていますが、これで先手玉は受けがありません。
△5六飛に▲6八銀とか▲4九角としても△3八馬以下詰みなので、必至みたいです。
やはり大駒を使った寄せは厳しいようです。
このような手順だったらちゃんとした終盤の寄せになるのですが、寄せが甘いと将棋が長引いて気が付いたら逆転していたというのがよくあるので、このあたりはしっかり指したいです。
大駒を使ってしっかり寄せるのが参考になった1局でした。