上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲9八香と上がった局面。ソフトの評価値+180で互角。
後手は美濃囲いでなく金無双の構えで、後手玉が7二にいるのがやや変則的です。
金無双もここから駒組みを発展することもあるので、手が広いところです。
対局中は先手から動くのは難しいと思って▲9八香として穴熊を目指しました。
実戦は▲9八香△8四歩▲9九玉△8三銀▲8八銀で、ソフトの評価値+145で互角。
この手順は穴熊から▲8八銀と蓋をする形で、形勢は互角ですがここまで組めれば一安心です。
後手は△8四歩から△8三銀として上部を手厚くする手で自然な手ですが、△8四歩では△8五桂を少し気にしていました。
△8五桂はソフトの候補手にもない手なのであまりいい手ではないと思いますが、▲9八香の瞬間に△8五桂とすることで▲9九玉としづらい意味です。
▲9九玉としづらいのは、9七の地点が少し弱くなるからです。
△8五桂には▲5七銀がありました。
▲9八香以下△8五桂▲5七銀△8四歩▲5九角△6四歩▲8六歩で、ソフトの評価値+141で互角。

この手順の▲5七銀は最初は意味が分かりませんでしたが、8六の角を▲5九角とするための手です。
8六の角がやや狭いので引く形にしたということですが、本当の狙いは▲5九角から▲8六歩として後手の桂馬を取りにいく手です。
▲8六歩と突くときは8八に玉がいる形で突くのが大事みたいです。
▲8六歩で▲9九玉~▲8八銀として▲8六歩を突こうとしても、▲9九玉の瞬間に△9七桂成とされてソフトの評価値-373で後手有利。
この手順は9七の地点がやや弱く、後手から細かい攻めが続きそうなので後手が少し指せているようです。
よって▲5九角から▲8六歩には後手は△9七桂成しかありません。
▲8六歩△9七桂成▲同玉△9六歩▲8八玉△9七歩成▲同香△同香成▲同玉で、ソフトの評価値+436で先手有利。

この手順は後手は△9七桂成と桂馬を捨ててから△9六歩とする展開ですが、先手は最後は▲9七同玉と玉で香車を取ります。
9七の地点には、桂馬や香車以外にも受けが効く形にしておくのがポイントです。
この局面は先手が桂得で少し指せているようです。
ただし、圧倒的に先手がいいかというとそうではなく、穴熊の形にはなっておらず先手玉は少し不安定な形です。
最初の局面の△8五桂は少し無理筋ですが、先手もそれを咎めにいったらどうしても玉形がくずれるということです。
最後の局面になっても大丈夫という感覚がないと▲8六歩から桂馬を取りにいくことはできませんが、強い人は自玉の回りで戦いになっても恐れないみたいなので、このような感覚をつかみたいです。
穴熊への無理攻めの対応が参考になった1局でした。