上図は、先後逆で相居飛車の進展で▲5五歩と突いた局面。ソフトの評価値-15で互角。
先手は右玉に対して後手は△4三金左とする少し古い指し方で、将来1筋からの地下鉄飛車が狙いです。
自分は対右玉に対しては指し方がまずいせいかあまり勝ったことがなく、特に大会では勝った記憶がありません。
勝った記憶がないというよりも、内容が悪すぎて形にもなっていないというのが記憶に残っています。
本局の指し方にもそのような傾向がありました。
この▲5六歩に対しても直ぐに△5四歩と反応してしまいました。
実戦は▲5六歩以下△5四歩▲同歩△同銀▲6六銀△6五歩▲5七銀△6四角で、ソフトの評価値+46で互角。

この手順は5筋の位を取ってきたら△5四歩とする手です。
将棋は位を取ってきたらその瞬間は少し駒が浮いているので、その歩に動いていくという感覚です。
位を確保される前に動くということですが、相手が右玉の場合は少し勝手が違うようです。
本局でいえば△5四銀という形は7三に桂馬が跳ねているので、桂頭が少し弱い形です。
どこかで▲7五歩のような桂頭を狙う手もあるので△6四角と自陣角を打って受けたのですが、この手の組み合わせがどうだったかと思っています。
最近の将棋は自陣角を打って手を広げるというのが多いですが、対右玉に△6四角と自陣角を打っても桂頭を守る意外にあまり狙いがありません。
またどうしても角は接近戦に弱いので、相手の銀に狙われやすいです。
後手としては自分から動いて自分から少し動きにくい形になったという典型です。
形勢は互角のようですが、6四の角が使いづらいのでやや不本意な序盤です。
△5四歩では△4二金引がありました。
△4二金引▲3八玉△2二玉▲4八金△3二金で、ソフトの評価値-34で互角。

この手順は△4二金引として自陣の駒を組み替える手です。
数手前に△4三金左としたのに△4二金引とするのは全く浮びませんでしたが、以下後手は矢倉に組み替える展開です。
ここまでの手順で大事なのは、後手からは局面を動かさないとことみたいです。
じっと玉の整備をして、相手の駒組みを見るという心の余裕を持つのが大事かもしれません。
特に矢倉で△2二玉と囲った形は、先手の攻め駒に近いという見方もありますが、守りとしてはしっかりしています。
自分の場合は振り返ってみると何か手を作って動こうとする意識が強すぎて、変な駒組みになって気がついたら作戦負けというパターンだったような気がしますので、このようにゆっくり指すというのが新鮮に感じます。
△3二金に▲6六銀なら、△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛で、ソフトの評価値-132で互角。
△3二金に▲6六歩なら、△8一飛▲6八銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛▲6七銀で、ソフトの評価値-17で互角。
この手順は両方とも8筋の歩を交換して飛車を下段に下げる手ですが、後手はリスクの少ない手を指して駒組みを進める感じです。
以後手詰まりになって千日手模様になっても、無理に手を作って動くというのはやめた方がいいという感覚で、最悪千日手になっても仕方ないということです。
後手だけの指し手でいえば、△3一玉と△2二玉の繰り返しや、△8二飛と△8一飛の繰り返しです。
対右玉には自分から無理に動かないのが参考になった1局でした。